国道沿いのファミレス (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 803
感想 : 92
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087450699

感想・レビュー・書評

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  • チェーン店のファミリーレストランに勤めてる主人公、佐藤善幸は、いわれのない社内クレームから故郷の支店に左遷されてしまうところから始まる話。

    幼馴染のシンゴは父親がいなく、主人公本人も特殊な家族模様で生きてきた。

    狭い田舎世界での話で、話自体は面白く進むけど、主人公の父親が馬鹿すぎてその分減点です。

  • 最初は主人公の善幸を好きになれなかったけど、読み進めていくと女性にはだらしないけど悪人ではないし、仕事も濡れ衣で飛ばされても腐らずちゃんとやり、ストーカーに怯える同僚の危機を聞けば走って駆け付けて退治する一面も持つ。幼馴染のシンゴとの友情は羨ましくなるくらい。お互いに相手を一番に思いあって恋人が嫉妬するのがわかる。粧子さんに子供ができてプロポーズ、これからの二人を応援したい。最後は家族全員ファミリーレストランに勢ぞろい、よかったね。

  • 面白かった
    登場人物が好感を持てる人ばかりでよかった

    ただ、綾ちゃんだけは裏切られた感じ
    それと、あんなお父さん絶対嫌だな

    最後はハッピーエンドだけど
    綾ちゃんとお父さんのことでモヤモヤが残る

    でも全体的に切ない感じと優しい感じでよかった

  • 不幸者の幸せ。
    日々を淡々と描きながらも、質感がリアル。
    読了の瞬間、幸福感が込み上げてくる。

  • 読みやすい小説。
    ただ共感は出来なかった。

  • 主人公の佐藤義幸は大学卒業後、東京に本社がある外食チェーンの会社に就職し、都内のファミリーレストランで働いていた。あと半年も経てば本社勤務になるはずだったが、ネットに書き込まれたデマが原因となり、転勤の辞令が下る。左遷先は、六年半一度も帰らなかった故郷にある店舗だった。
    淡々と過ごそうとする義幸、物語も当然淡々としているが、職場、家族、恋人、親友、色々あってハッピーエンド。
    25歳男の人が主人公の小説って初めて読んだかも。

  • 1602 初著者作品。読みやすく、登場人物も味わい深い人が多かったです。狭い世界でくっつき過ぎな感じもあるけど、大団円なのが良かった!読後感すっきり!
    第23回小説すばる新人賞受賞作。

  • 自分が想像する以上にずっと自分を大切に思ってくれている人がいる。
    ユキちゃんはその人たちにゆっくり気付いてくことで、自分の居場所を再確認しているように思う。
    真っ直ぐすぎる思いが怖いけど、だけどその思いこそが自分を支えてくれる。
    ユキちゃんにとってのシンゴもシンゴにとってのユキちゃんも救いになってる。
    その分ユキちゃんが吉田さんのお父さんにお願いする台詞には涙が出てくる。
    ユキちゃんでは父子の関係の中で血の繋がりの濃さを、
    シンゴでは父子の関係の中で血の繋がりの軽さを語っていてそれが印象的だった。

  • ちょいと駄目な感じだけれども一応社会に順応している雰囲気イケメンが、いわれの無い女性問題の中傷書き込みで本社を追われ、生まれ故郷のファミレスに配属になるところから始まります。
    都落ちの上に生まれ故郷に配属という事で、少々腐り気味となりますが、6年ぶりに会う親友や、父親以外の家族との触れ合いで次第に心がほどけて行きます。
    この父親以外という所が味噌で 、女好きで家に寄りつかないくせに息子の事が大好きで、そんな父親の女癖の悪さが自分に遺伝しているんではないかと嫌悪感がありまして、しかもそんな父親の女性問題が善幸に直接の大問題を起こす事となるのであります。

    この善幸くん基本的に年上好きで、今まで付き合った女性は全員年上。この話の中で付き合い始めるのも年上です。
    僕も年上好きのようで年下は1回しか付き合った事ありませんが、彼は逆ナンパ受ける位なので雰囲気イケメンとはいえ結局かっこいいんですよきっと。うらやましい。

    最近の若者のけだるい毎日を描いた話なんだろうと、半分鼻ほじりながら読み始めましたが、いい具合にだるい感じと一生懸命な感じが同居していて、自分の若者時分と重なり合う部分が有りまして、結局とっても楽しめました。

  • 畑野智美さんはいまとても注目の作家。生きづらい世の中を丁寧に描写している。

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著者プロフィール

1979年東京都生まれ。2010年「国道沿いのファミレス」で第23回小説すばる新人賞を受賞。13年に『海の見える街』、14年に『南部芸能事務所』で吉川英治文学新人賞の候補となる。著書にドラマ化された『感情8号線』、『ふたつの星とタイムマシン』『タイムマシンでは、行けない明日』『消えない月』『神さまを待っている』『大人になったら、』『若葉荘の暮らし』などがある。

「2023年 『トワイライライト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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