娘と嫁と孫とわたし (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087454369

作品紹介・あらすじ

息子の嫁・里子と孫の春子と暮らす65歳の玉子。里子との生活は穏やかだが、実の娘の葉絵は40歳近くなっても反抗期の真っ最中。巻き起こる騒動と女性の本音をコミカルに描く全3編。(解説/吉田伸子)

感想・レビュー・書評

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  • 日常に潜むちょっとした毒をちりばめた話。
    息子を亡くした母と旦那を亡くした嫁の同居
    時々家にやってくる実の娘の愛情に飢えた明け透けの悪意。
    本当にどこの家庭でもありそうな人間関係の不和と融合
    登場人物の小市民感が共感できて良い

  • 久しぶりに藤堂志津子さんの本を読みました。こんな感じの作家さんだったっけ?と思いながら。

    里子がちょっとずつ嫌な感じになっていくのは、夫の不在から立ち直ってきているからなのか?ってことは、元々結構嫌なヤツなのか?
    葉絵は本当はいい人なんじゃないか。
    逆に秋生は悪い人なんじゃないか。

    などなど、登場人物を思いながら、あっという間に読み終わりました。

    ただ、何か残るものがあったかというと、何もなく。。。楽しい読書のひとときでした。

  • 面白くて、他の作品も探して読みました、

    桜シリーズを。

  • この表題だと、アットホームかバトルかのどちらかに偏りがちと思ったけど、優しさも思いやりも嫉妬も家庭問題もバランスよく、大きな事件はないけど楽しく一気に読了。
    〝わたし〟母であり、姑であり、祖母であるわたしの目線。
    夫に蔑まれ、息子に先立たれ、娘に恨まれ、嫁と孫の3人で寄り添いながら暮らすわたし。
    1センチほどの文庫本にしては登場人物がそこそこ多いけど、それぞれの個性がはっきりしていて迷わなくていい。
    生きるって、生活するって綺麗ごとだけじゃない。仲良く暮らしていても嫉妬もするし、不仲に見えても思いやりはあるし、優しそうでも黒い部分はあるし、強そうにしてても弱いとこあるし、と人間らしさがちゃんと見えて面白かった。
    ただそれは〝わたし〟が、娘で母で祖母である3世代を超えた〝私〟そのものだから共感できたのかも知れない。
    今年の4冊目
    2020.2.3

  • 姑嫁孫の女三人暮らしに再婚した娘が時折里帰り、、何処にでもありそうな親の悩みと日常。このハエって娘、うちの誰かさんみたいです。

  • 女性だから、わかる。これ、わかるよ!わかってしまうよ!里子が最後ちょっぴりいやな女で終わってしまったところがあるのが残念。小説だから、全員最後はいい印象で終わりたい!それぞれがリアルな二面性を描いているのは、もちろんわかるのだけども。
    そして解説。里子が木村多江、わかる!
    2017.08.01

  • 人物像が読み進むにつれて変わってきて…。特に、里子さんはもっとしっかりした思慮深い人かと思いきや、最後には興味本位で軽はずみな発言をしてしまう人みたいになったし…。物足りなさもあったけど、様々な世代の様々な女性の生き方が面白かった。

  • 亡くなった息子の嫁とその娘と同居する玉子。たまにやってくる娘の葉絵は、まるで嵐のようにやってきて母親である玉子を試すようなワガママを言う。嫁の恋愛や出て行った夫、葉絵が盲信している怪しいアドバイザー。さまざまなことが、玉子の家を襲う。


    亡くなった夫の母親と暮らせるなんてすごいなと思った。だが、たまに嫁から出る『やっぱり嫁って他人』と玉子が思ってしまう言葉。うーむ、やっぱり難しいのね。


    2017.3.4 読了

  • 最初は気分よく読んでだんだけど、・・・最初の「嫁」のイメージがグラグラ崩れて、嫌な奴になるのがちょっと。
    (娘もオットもいろいろあるけど、)
    主人公の「わたし」だけが欠点が見えてこないのも、どーも釈然としませんでした。
    (ちょっと被害者ぶってる感じ?)
    最初は面白かっただけに、残念。

  • 孫の力はすごいね。サクッと読めて、最後ほっこり。

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