貴族探偵対女探偵 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087454895

感想・レビュー・書評

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  • 2か月くらい前に読み終わった「貴族探偵」の続編。対抗する女探偵というキャラクターが登場し、どちらかというとその彼女が主人公になっている。対立構造にして、ベース展開を固定しているからかもしれないけれど、肩入れしたいけれど詰めがあまい女探偵(^^; ちょうど月9でドラマ化されているのも、テレビ用ストーリーとしてか、こちらの女探偵との絡みの話になっている。読み終わるちょっと前に1話を見てしまい、自分の頭の中のイメージとかなり違うので、最後の部分を読むのに苦労してしまった。映像化でイメージが違うことにこだわりはないけれど、本は本でこれまでの自分の脳内イメージがあるからね(^^;

  • sold

  • 前巻も読んだことだし、ドラマもはじまるし読んでみようかな?って。うん、でもなかなかウキウキしないのです。

  • 前作の『貴族探偵』よりさらに面白くなってると感じた。

    女探偵がいることによって、貴族探偵の特異さや傲慢で嫌味な感じがわかりやすくなってたように思う。

    『弊もとりあへず』と『なほあまりある』が特に好きかなぁ。

    今作も作者特有の最後の最後で「あっ?!」となるオチで良かった!

  • やっぱりこの人の作品は面白い。

    前作、貴族探偵もよかったですが
    本作では女探偵の高徳愛香という新キャラが登場し、また違ったテイストになっています。

    愛香の周りで事件

    使命感により操作開始

    愛香の推理

    貴族探偵の使用人の推理

    という決まった流れです。

    愛香が健気で、一生懸命で可愛い。
    今までの麻耶さんのパターンだと
    愛香がブラックになりそうですが、
    本作ではそんなことはなく、安定した主人公キャラでした。
    ドラマ化で武井咲さんが演じるということで、ぴったりなんじゃないかな。

    そして、やはりひねりのあるお話が一つ。
    詳しくは書きませんが、
    あれ?誤植かな?と思ってしまう部分があります。

    さすが麻耶さんだと思いました。

  • 今回も面白かった。そして今回も騙された!悔しい!悔しいけど、やっぱりこの作家さんが好きだなぁ。
    愛華の頑張りに、まぁまぁ主役は貴族探偵だし、と思いつつ話が進むにつれ、頑張れ!と応援しだしてからの、あのラスト。

    ただただ、楽しい時間だった。

  • 著者の作品には珍しい探偵らしい探偵高徳愛香が登場し彼女の推理と貴族探偵の推理の対決が見もの。

    ただし、探偵らしい愛香は貴族探偵が存在する事件においては噛ませ犬の立場にしかなれない。
    愛香自体は人間としては真人間といっていいほど「普通の人」であるのでいつの間にか「がんばれ、まけんな!」と応援してしまう。

    が、やはり最後まで貴族探偵の掌で弄ばれる。
    弄んでいる気は当人にはないだろうが。

    貴族探偵にはまっとうな探偵であるが普通の身分である愛香が勝つことはできないのだろうか。
    貴族に庶民が刃向かえないように。

  • 貴族探偵と駆け出しの女探偵の推理合戦。
    とは言いつつも、事件を解決するのは貴族探偵の使用人。

    決して無能ではないけど、最後の詰めが甘い愛香。いつも最後は、貴族探偵の使用人にしてやられてしまう。

    貴族探偵は、相変わらず何が起きてもマイペース。ふたりの関係は謎解きはディナーの後のふたりに似てるとも思いました。立場は逆ですが。

    最後の、なほあまりあるの最後の展開は面白かったです。

  • 「貴族探偵」に続く連作短編ミステリ。「富豪刑事」のオマージュなのかしら、な貴族探偵設定はけして嫌いじゃない。かつ、こちらの作品でより生きててさすがーって思った。
    やや空回り気味の女探偵が可愛くて、実写化するならこの子がキーだなー、なんておもっていましたが、ドラマ化のときは最初から出るのかな?

  • 『貴族探偵』シリーズ第2弾、短編集。

    新キャラクターの女探偵・高徳愛香を主軸とした物語。

    5編ある短編の内4編が同じ構造で、
    女探偵が殺人事件に遭遇→
    事件の関係者に貴族探偵がいる→
    関係者が女探偵に調査を依頼→
    女探偵が事件を推理→
    犯人は貴族探偵だと名指し→
    貴族探偵の執事や使用人が真相を暴く→
    女探偵ガッカリ。。。という流れ。

    ただ最後の短編は、女探偵と貴族探偵がいる場所で殺人事件が起きるが、
    事件現場に貴族探偵の使用人がおらず陸の孤島状態。
    ついに貴族探偵自ら推理を披露するのかと思いきや、
    女探偵の推理が的中し事件は無事解決。
    ただ今までと違って女探偵に調査を依頼したのは友人や関係者ではなく、
    貴族探偵だったことが判明。
    貴族探偵曰く
    「君は私の所有物だったのだから事件を解決したのは私だ」

    最後に貴族探偵が女探偵に
    「使用人が多忙なときは使用人として依頼するよ」
    と言い放って終幕。

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著者プロフィール

1969年三重県生まれ。京都大学工学部卒業。大学では推理小説研究会に所属。在学中の91年に『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』でデビューを果たす。2011年『隻眼の少女』で第64回日本推理作家協会賞と第11回本格ミステリ大賞をダブル受賞。15年『さよなら神様』で第15回本格ミステリ大賞を受賞。

「2023年 『化石少女と七つの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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