文庫版 書楼弔堂 破暁 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 90
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  • Amazon.co.jp ・本 (546ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087455229

感想・レビュー・書評

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  • 最終話の弔堂のなぜ何事にも、善悪、好悪などの決着をつけようとするのか?という言葉。自分に言われてるようでドキッとした。
    やっぱり安心するからなのかな、何でも決着つけたいのは。

  • やたらと感の鈍い人たちが話をして、むだに文章が長くなっている。他の人が書いたら1ページくらいですむところを、5ページは使っているだろうか。読んでてイライラする。
    殺人事件は起こらない。よって犯人はでてこない。推理小説ではない。
    歴史上の人物に本を薦める。
    登場人物は知らないわ、薦める本のこともわからないわで、「ほう、そうくるか」とは思わない。
    知っている登場人物でも、その本はいらないでしょって思ってしまう。

  • (今風に言えば)「京極堂ロス」な今、それを埋めてくれるような、しかも大好きな本にまつわる話で、と私得なシリーズ第一作。京極堂ほど蘊蓄が語られるわけでもなく、百器ほど軽くもない。でも一人と一冊の本のマッチングが見事。実在の人物の偉業にこれほど影響を与えるなんて、しかも実際にあった出来事であるかのような美しいな流れ。最後の章は京極堂ファンへの贈り物のようなものですね(もう10年以上新作が出てないのか)。「神社」と出てきただけで(わぁ!)となってしまったよ。店主も小僧のしずるも不思議で魅力的。店主は少し出家時代の話が出てきたけどしずるは全く触れられず。今後この二人にまつわる物語もあるんだろうか。店主と顧客を引き合わせる高遠は高等遊民だな。江戸の雰囲気を残しつつ変わっている明治時代の東京の空気感がよかった。

  • 妖怪物と異なり、まさに新境地という内容で大変楽しめた。それにしてもこの人博学だよなあ。
    幕末から維新にかけて活躍した人物がちりばめられており、この時代の好きな人には垂涎ものではないかと思う。

  • 2024/4/19

  • 【2024年40冊目】
    概念を散りばめたような小説だった。特に何も特筆すべきことは起こらず、ただ淡々と過ぎる人々の日々の中に、書楼弔堂の主人がそっと本を渡して、その人が進むべき道に導いていく、といった感じ。ミステリーでもなく、なんと形容したら良いのかわからない小説だった。派手さもなく、ずっと凪いだような感じだった。

  • ほんタメのあかりんが年末年始に読みたいシリーズであげていた。
    すごーく分厚くて、言葉も難しくて、
    時代背景に慣れるのにも一苦労だったけど、
    その人のための人生の一冊を勧めてくれる弔堂の主人と、出てくる偉人たちのやりとり、思想や言葉にであうことができて、すごく心に響くところも多い。
    日本という国の歴史や、偉人の人生をのぞかせてもらっているような、そんな気持ちになった。
    難しいけど、よみすすめたい!ってなって
    最後までなんとか読み切ることができました。
    歴史に精通している人だと、さらに興味深く読めるのかもしれない。
    わたしは好きだけど、にわかだったから、難しかったな。
    岡田以蔵の話や、言葉や心のないけどある、ということについて話しているところがすごく好きでした。

  • 34歳にして読書始めた自分の一冊目。

    なに読もうかと思って考えたときに
    読書好きの彼女に好きな作家を聞いたら
    「京極夏彦」って言ってたのを思い出して購入。

    これからの読書人生記念すべき一冊目。
    ページ数は多いけどそれを感じないくらい
    読みやすかった。

  • 百鬼夜行シリーズに関連する人物が出てくるとは思わず、思わず、おっ!と声を上げた
    それぞれの人物の悩み事が、弔堂店主の授ける本によって解決したり道しるべになったり。サラリと読めたし、これは誰々かなと推測するのも楽しかった。

  • 再読

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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