- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087460971
感想・レビュー・書評
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すごい良く練られている。短歌に興味がでるし、短歌を詠みたくなる。すてきな短歌がたくさん。
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私が好きなのは
「やんなくちゃなんないときは やんなくちゃ
なんないことを さあやんなくちゃ」
「遠くまで行く必要は なくなった
遠くに行ける そんな気がした」
「こんなにもふざけた きょうがある以上
どんなあすでも ありうるだろう」
「これからもきっといろいろ あるけれど
いつかなつかしいんなら愛だ」
です。著者も短歌読む人なんだねー。 -
枡野さんについて全く知らず、書店で何気なく手に取ったんですが、面白かったです。とっても開けっ広げな主人公たちのセリフと短歌って新しいって思わせるところが好き。短歌に全く興味がない人も、ストーリー展開に合わせて紹介される短歌に違和感なく溶け込めると思います。まぁ、内容は軽薄なもて男の再生ともてないハーフの成長というよくありがちな内容ですが。吉祥寺の実際にあるカフェとか、メニューが上手に紹介してあって、私も東京へ行きたくなりました。この地図も発行されているようです。
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枡野浩一という人をドキュメンタリーの映像で見て、なんか随分イキった痛い人だなと思いつつも興味が出て高校時代に読んでみた。思った以上に軽くどうでも良い話でありつつ、「やんなくちゃなんないときはやんなくちゃなんないことをさあやんなくちゃ」など差し込まれる名作短歌に出会い、その後詩や歌への興味を若干持続させてくれた本でもある。
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とある方がオススメしていたことが縁で読みました。面白かった!!短歌の取り入れ方というか、よかったです。歌人でいらっしゃるのは存じてたので、小説がこんなに面白いだなんてとびっくりしました。短歌は短歌だけで読むことが多いので、こういう登場人物が歌を詠む小説、また読んでみたいなあ。
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話が薄っぺらい。
結局話がよくわからない。。
どーもね。
言葉の選び方も今ひとつ。 -
ハーフの美男子なのに内気で、いまだチェリーボーイの大学生、克夫。憧れの先輩、舞子にデートに誘われたが、連れていかれたのはなんと短歌の会!?しかも舞子のそばには、メガネの似合うプレイボーイ、天才歌人の伊賀がいた。そして、彼らの騒々しい日々が始まった―。カフェの街、吉祥寺を舞台に、克夫と伊賀、2つの視点で描かれる青春ストーリー。人気歌人による初の長編小説。(BOOKデータベース)
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何度読んだかわからない。
国友くんより、舞子先輩より、瞳さんよりも
伊賀さんが素敵で、人間くさいんだなあ。
また読むだろう。まだ読むだろう。 -
サラダ記念日の後にこれをおすすめされたから短歌の世界が少しわかったかも。馴染みのない吉祥寺の雰囲気と不思議な感覚に陥る話。面白かった。
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最高です。文庫のカバーが掛かったエロ本。短歌と言う文芸のお面を被ったエロ本、でもちょっと切ない!
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タイトルを直訳すると、短い歌。ということで、短歌を愛する若者たちの青春物語です。ちなみに英語で「短歌」は、そのまま「tanka」でいいらしい。
2005年から2006年にかけて、ライブドアと集英社の携帯サイトで連載されていたケータイ小説を改題、加筆修正した文庫オリジナル作品です。著者ご自身が歌人でいらっしゃいます。
本作の舞台は、吉祥寺。ハーフの内気なイケメン、19歳の国友克夫(CHERRY BOY)と、知り合った女性にすぐ手をつけちゃう天才歌人、25歳の伊賀寛介(PLAYBOY)、この2人の視点で交互に話が進んでいきます。
ひと区切りが3ページと短く、すぐ視点が切り替わってしまうため、以前読み始めたときにはなかなか話に入り込めず、途中で読むのをやめてしまったのですが、今回改めて読んでみたら問題なく楽しめました。
ただケータイ小説のせいなのか、いろいろ中途半端でもったいないような気も。せっかく個性豊かでおもしろい人たちがたくさん登場するのに、克夫や伊賀の横をさっと通り過ぎて行ってしまうようだし、ストーリーもなんだか尻切れトンボで、あれはどうなった、あの人はどうした、と気になることがけっこうある。2人の視点で語られる限界という事情もあるとは思うのですが、もうちょっと追いかけてほしかったかなぁ。
でも短歌の魅力は伝わってきました。〈苦しい気持ちは、五七五七七のリズムにのせると、とたんに他人事みたいになって、ほんの少し心が軽くなる〉という克夫くんの一文がすべてを表していると思いました。なんてことのない出来事も、短歌に表したとたんにちょっと特別になるというか、その瞬間が切り取られて、かけがえのない思い出になったような切なさを帯びます。良いですね、短歌。
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タイトルの「ショートソング」が短歌のことだと気づいたのは本を読み進めていた途中であり、あまり短歌に関する本だとは思わずこの本を手に取った。
2人の主人公の視点でストーリーが構成されていて、少ない文字量で視点がテンポよく切り替わるので読みやすかった。
吉祥寺のカフェの名前がたくさん出てきて、他の方の感想を見ていると実在する店なのかなと思いつつも地方の私には縁のない話なのであまり気にならなかった。
色々な登場人物があったと思うが、一度登場したきりでその後出てこないまま、終わってしまった人もいたと思うので登場させた意味がわからないままで読後感はもやもやした感じでした。
短歌を愛でる感性がもう少しあれば楽しめたのかなと思いました。 -
てのりくじらとか好きだったなあ。知らない歌は全部枡野さん以外のだった。短歌は季語いらないって初めて知ったかも
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ギリギリの 三点となったそのわけは なんとも言えぬ 文の軽さか
少しだけ 言わせてもらうと 此の本に 出てくる短歌は 概ね好き -
大学生の頃友だちに借りて面白かったので
15年ぶりに購入して再読。
こんなエロばっかの話だったっけ?
というくらい男女の話がベース。
チェリーボーイとプレイボーイが
数ページずつ交互に出てきて読みやすい。
そしてなによりも短歌に興味が湧く!
昔好きだと思った短歌はやっぱり今も好きで
なんだかちょっと癒された☆
それに加えて15年経つと
新たに響く歌もあってそれはそれでいとおかし。
ただHしてるときに短歌詠むのだけは
やめてほしいと思った笑 -
ヘタなエロ小説みたいな展開だけど掲載歌はpopで分かりやすくて素晴らしいし章立てが珍しいくらい細かくて読みやすいし完全にフィクションなわけでもなく現実との交点が散りばめられてて面白かった
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小説と短歌のバランスが読みやすく、内容も懐かしい気持ちになるものだった。もう少し若ければ追体験できたのかもしれない。
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やけにセックス描写に力が入っており苦手なタイプの本だなぁと思いながら読んだが、短歌というものへの興味がわき、短歌の勉強のつもりで読むことでなんとか読了。
ではひとつ詠ませていただきます。この本の作者は実は短歌ではなくセックスが書きたいのでは -
和歌のいろいろも知れて面白かった.
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触れたことのない短歌の世界をちょっとだけのぞいた気分。
なんとなく誰もスッキリはしない気がするけど、日常ってこんなものかもしれない。 -
半笑いで読み始めたけど、良かった。なんか、今までこんないい加減な人間として生きてきて、申し訳ないとさえ思った。
一見、軽い青春小説みたいに見えるけれども、本作は、いろんな人たちの声が集大成された豊かな作品だと思った。
何より、本作では、いろんな歌人が詠んだ短歌が引用されている。読みながら、こんなにたくさんの短歌を、著者一人で考え出せるはずがない、だとすれば超人的だ、と思ったので、ちょっと安心した。
それから、本作はまた、吉祥寺にあるカフェやレストランの店名小説、としても読める。そこからまた、その店名を名付けた人々の思いなどが想像されて、連想が広がっていくのだ。
おかげで一首、短歌が浮かんだ!
「妄想は 想像よりも単純で 創造よりも複雑らしい」
お粗末様でした。 -
いやー、おもしろかった。本当に。
先日、枡野書店に行ったのです。
この枡野さんの代表作が数冊置いてあったのですよ。
手に取ったら、カバーにかわいいスタンプのような穴が開いているのです。「文庫本にこんな凝った装丁があるんだー」と感心していたら、店番のあららさんが、この穴は枡野さんご自身が五七五七七の形のスタンプで開けたものだと教えてくださいました。
私はもう、そのかわいさにノックアウトされました。
中身も、とてもおもしろいです。
伊賀君や克夫君の若さ。いわゆる甘酸っぱいやつ。
私には短歌を詠む知り合いがいないので、本当にこんな気持ちで短歌をやっている若者がいるのかと新鮮でした。おもしろいけど、苦しいんでしょうね。生みの苦しみ。
小説の中に多くの短歌が出てきて、それはいろんな人が詠まれたものを枡野さんがそのシーンに合わせて選ばれたものみたいだけど、どれもおもしろかったなー。当たり前だけれど、作者毎に特徴があり、おもしろい。笹伊藤冬井みたいに、好き嫌いもあるのだろうと思いました。
あれだけの数の歌を選ぶだけでも、ものすごい労力がかかったんじゃないかなと思いましたし、その分味わい深い一冊ですよ。 -
内気なハーフの美男子大学生とプレイボーイな天才歌人の目線で短く交互に語られる吉祥寺を舞台にした青春とそれを切り取り生まれる短歌。内心と実際という違いはあれど両者の奔放な男子ぷりがカラッとしていっそ小気味良い。著者を含む実在歌人作の沢山の作中短歌は短い中に感情や情報が凝縮されて現代らしい身近さも魅力。
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カジュアルな言葉で自分のほろ苦い青春時代の感情を思いおこされる感じ。
対極にある二人の章を交互に話が展開してくことで見えなかった側面がわかるのが面白い。
日々の出来事、感情や気付きを短歌にしてみようかと触発された。
読み始めてタイトルのショートソングが短歌につながってることに気づいてた。 -
モテないイケメンとモテるフツメンのメガネが短歌を軸に展開する物語。
シュールな笑いが散りばめられていてかなり笑えたし、面白かった。
ラストが自分の中で納得というか凄くしっくりきた。 -
たくさんの短歌で彩られる様々な人の人生。
その短歌がおもしろい。
容姿端麗なのにセンスもコミュニケーション能力も自信も欠けるカツオ。
そこそこの容姿だけど人を惹きつける魅力あふれる伊賀。
伊賀がカツオに惹かれる気持ちはよく分かった。
カツオの描き方がとても魅力的で、彼の短歌もとてもいい。
作家の枡野さんは自分は伊賀とは違うとおっしゃってたけど、何となくこんな風に魅力ある方なんだろうなと想像できた。
この作品読んで、前に読んだせきしろさんと西加奈子さんの短歌の本『ダイオウイカは知らないでしょう』を思い出した。
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短歌って簡単ね、って始めたら中身のなさに余計に気づく