怪奇小説という題名の怪奇小説 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 410
感想 : 59
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087466591

感想・レビュー・書評

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  • 道尾作品を読む前にと、ゲット。この小説に渾沌を見た!と氏は言う。
    読後、渾沌自体よく把握していない私だけど、異形の小説までは感じることが出来ました。
    そして、氏の解説通り「読み手によって様々に貌を変える」、確かに!ラストの方のあのまぐわりまくっているところ。
    獣姦的な?と、冷めた目で読み進みました。

    読み足りないだけかもしれない。
    あの緩やかにバランスを崩していく世界の中に、入り込むのが怖いというか。
    「*」の雁首のところとか。あの昭和の空気。やだ。でも魅力的。

  • 「一流の作家が提供する文芸は、精神病の薬に似ている。」
    (解説より)

    道尾さんを作った一冊、ということで、興味を持って購入。
    はい、確かに、不思議。まさに怪奇…
    なのだけれど、その説明が、やはり不可解でリアリティはない。
    なんだか、芥川龍之介の河童を思い出しました。

    まぁ、最後は、好みか好みじゃない勝手ところかしら。
    私は、最後の道尾さんの解説が良いなぁ、と思いました。
    別に道尾さん大ファンってわけではないけれど、
    道尾さんの作品が、ここに集約、、(全部がってわけじゃないけど)
    されるのか、と何か納得させられてしまいます。

    しかし、比較的ドキドキして、どうなるのかどうなるのか、、
    と先を読みたくさせてくれました。

    【2/15読了・初読・私の本】

  • 帯に道尾秀介の名前があったので購入してみた。
    太宰治の物語のように、作者=主人公なのか?と思わせる感じで、エッセイなのか小説なのかはっきりしないままストーリーが進む。そして気になって読み進める中に、巻き込まれた感じでハマっていた。好みではないが、気に入った。

  • 正直、よくわからない。なんだこれは?
    幻想小説?怪奇小説?
    いったいどこに面白みを見つければよいのだろう。
    道尾秀介の帯のせいで、こんなものを買ってしまった。金返せ。

  • 題名に惹かれて買った1冊。初版の刊行は36年前だという。

    独白ともエッセイともとれる序盤から、そこにフィクション部分や作中作やらが織り交ぜられて、読み進めるうちに軽い酩酊感すら覚えるように。

    詳しくはこちらに。
    http://rene-tennis.blog.so-net.ne.jp/2011-02-22

  • この手のわけわからん本は大好きです。にこにこ。

  • 現実と妄想と創作と夢が入り混じったような不思議な読みごこち。
    構成にもひねりがあって面白かった。
    作者の他の作品も読んでみたいと思った。
    書評で見つけた思いがけない拾い物だったなあ。

  • 変わった感じで、一気読み。

  • 構成が良かった。
    後半~ラストにかけて謎がぽろぽろほどけていく。
    ラストはあっけないかな、とも思ったけど、まあまあ。
    書き方はさすが技巧派というだけのことはあるなと思った。特に前半。
    元の洋書と、盗作の原稿と、現実の3つの世界がうまく組み合わさってるあたりがとてもよかった。

    都築道夫はじめてだったけど、多分ショートショートの方が面白いだろうなという印象!よみたーい

  • 長編怪奇小説の執筆依頼を受けた主人公(作家)が悩みながら書き進めて行く中で、昔の異常な記憶がネタになるのではと彷徨う中で、三十年前に病死したはずの従姉そっくりの女を見かける。ここからまさに怪奇と呼ぶにふさわしいストーリーが始まる。

    結末の真相みたいなものは、ちょっと陳腐に感じたけど、それを打ち消すだけの世界観がある。かなり好きだ。

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著者プロフィール

(つづき・みちお)1929-2003。東京出身。10 代から時代ものを発表していた読物雑誌の衰退に伴って海外ミステリ翻訳家に転向、『E
QMM(エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン)』日本版編集長を経て、1961年『やぶにらみの時計』を刊行、推理作家となる。トリッキーな趣向を凝らした作品の一方、ユーモラスなアクション小説、捕物帳を含む本格推理、ハードボイルド、SFミステリなど多彩な作風をもつ。永く無冠でいたが晩年に日本推理作家協会賞、日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2022年 『都筑道夫創訳ミステリ集成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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