廃墟建築士 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.37
  • (19)
  • (48)
  • (85)
  • (15)
  • (4)
本棚登録 : 574
感想 : 60
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087468809

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ただの7階ではない「特別な7階」とか、
    「廃墟になるために建てられた建物」とか、
    不思議な事象なんだけど、その世界の住人には当たり前のこととして描かれている。

    7階がなくなるはなしは、最初から仕組まれていたのでは?というあたりがじわじわくる。

    表題作の連鎖廃墟がとにかく美しい。文化としての廃墟は、あったら見てみたいけど…でも「見なし廃墟」の方が魅力的じゃないかなあ。

  • 2012-9-21

  • 「建物」をモチーフとした短編が4つ、どれも三崎ワールドでした。面白かったです。
    ハヤカワ・トータルプランニングシリーズ(?)の「図書館」が好きなのですが、他の作品も仄かに寂しくて好きです。
    「図書館」の野生も見たいし、「廃墟建築士」のつくる「連鎖廃墟」も見たい。
    これから図書館に行く度に、大量の本を引き連れて空を回遊していた「本を統べる者」のことを考えそうです。

    高橋源一郎さんの解説も面白かったです。「 」に置き換えるのは興味深かったです。確かに意味が通ります。

  • 再読。短編集。「図書館」が「動物園」からの続きでよかった。高橋源一郎の解説が三崎さんの良さを的確に著していて、そうそう、とうなずいてしまった。

  • 短編集。
    「廃墟建築士」感想
    廃墟とは、人の不完全さを許容し、欠落を充たしてくれる、精神的な面で都市機能を補完する建築物

    一定の規格が設けられ、その上で認可されるものに偽造はつきものだ。
    耐震性を偽造した建築が前に話題になったけれど、新たに作り上げられるものだけが偽造の対象ではない。
    ずっと以前に、遺跡発掘の偽造とかもあったような…。
    ルールがあれば必ずそれを破る人間があらわれる。
    まるであらかじめ決められたお約束のようなものなのだろう。

  • 2016.10.05 読了

    となり町戦争の三崎亜記が描く、建物を題材とした4編の小説集。個人的には7階闘争が好き。7階を排除しても8階が7階になるだろ(笑)と思いながら読み進めたが、強く愛着ある7階ではない別の何かに置き換えるとまた印象は変わる。世にも奇妙な物語のようなニヤッとできる面白さがあって良い。

  • 2

  • なんだか不思議な短編集。
    「廃墟建築士」と「七階闘争」は好き。

    発想が実に面白い。です。

  • 中高生っぽいアイデアを軸に、それらしい語句を使って体裁を整えているといった印象。表題作はそこそこ良いと思ったが。全体的にまあ面白くないこと。

  • 期待した通りの三崎亜記ワールド。
    『図書館』はバスジャックの中のお話の続きになっています。この話の長編が読みたい。

全60件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1970年福岡県生まれ。熊本大学文学部史学科卒業。2004年『となり町戦争』で第17回小説すばる新人賞を受賞しビュー。同作は18万部のヒットとなり直木賞にもノミネートされた。著書に『廃墟建築士』『刻まれない明日』『コロヨシ!!』『決起! コロヨシ!!2』など。

「2021年 『博多さっぱそうらん記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

三崎亜記の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×