廃墟建築士 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 574
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087468809

感想・レビュー・書評

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  • 「七階」にこだわりもなければ、
    「廃墟建築士」「図書館の調教士」「蔵守」
    なんていう職業の概念はそもそも実在しない。

    よってこの短編集に出てくる登場人物への
    感情移入は難しく感じるはずなのに、
    読み進めていくうちにどこかで覚えのある
    イラつきやもどかしさを感じてしまう。

    あとがきでも書かれているが、
    これらの作品においての一見奇妙に感じる
    制度や職業は、実在する「なにか」に
    言葉を置き換えるとしっくりくるのである。

  • 「廃墟建築士」は何かの比喩かと思って買って読んだけど、そのまんまだった。
    小さい映画とか深夜のアニメとかにしたらおもしろそう。
    文体や登場人物はあまり好きな方ではないが、ストーリーは良かった。
    お話の中に入っていく変な快感があった。
    著者のほかの本も読みたくなった。

  • わけがわかない。。

  • 表題作が読みたくて手に取ったのですが、「廃墟建築士」はイマイチだった…
    ファンタジーのような設定なのに、とても日常に馴染んで現実的に書かれているのが不思議で面白い。
    読んでいるうちにあり得そ~と思ってしまう!
    非現実的なことが書かれているけれど、人間的な根本は同じだということを突きつけられる感じ
    うまく言えないのがもどかしい…
    三崎作品を読むたびに、うまい感想を書けない自分の語彙力の無さを実感します…

    2013/02/02-04

  • 4つの短編はいずれもありえない虚構。だけど不思議に現実感を崩していない。どれもエッと思うところから物語は始まる。疑問の解決は読者に委ねられており、自由に想像の触手を伸ばすことができる。見つからぬ問いの答えを見出すのも自分。自ら作った壁を乗り越えるのも自分。自立と自律を促された。4編の中では最も地味なタイトルである「図書館」が最も弾けていた。視覚的には最も映えそうなファンタジー。悪魔払いのような凛々しい主人公にも心惹かれた。

  • 想像力と優しさに満ち溢れた短編集です。
    抽象的で現実離れしてるからこそ、現実や物事の本質を描けている気がしてくることが不思議です。

  • 再読2回目。
    私が今までに読んだ、この著者の作品の中ではいちばん面白かった一冊。

  • タイトルに惹かれて読んでみた。読み始めてみると余りの奇想天外さについて行けず、なかなか読み進めなかったけれど、三崎ワールドに慣れてきたのか設定の不思議さが気にならなくなってきたから不思議(笑)
    4つの短編があってそれぞれのテーマが非現実的なんだけど、物凄く人間的だなと思ったら面白いと思えた。

  • 大の大人が本気出して真顔で悪ふざけをしてるような作品。
    どんな物語だろうと思わせておいて、その実、物語ってはいない。
    世にも奇妙なアイディアでぐいぐい引っ張っていく短編群。

  • 山尾悠子風のモチーフだが、本家にはかなわない感じ。

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著者プロフィール

1970年福岡県生まれ。熊本大学文学部史学科卒業。2004年『となり町戦争』で第17回小説すばる新人賞を受賞しビュー。同作は18万部のヒットとなり直木賞にもノミネートされた。著書に『廃墟建築士』『刻まれない明日』『コロヨシ!!』『決起! コロヨシ!!2』など。

「2021年 『博多さっぱそうらん記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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