おひさまのブランケット デビューセレクション (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087470833

感想・レビュー・書評

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  • コバルト時代に山本文緒の存在を知り、ずっと読みたいと思いながらタイミングが合わずコバルト世代を卒業。本格的に山本文緒作品にのめり込んだのは、一般小説デビューしてからであった。その後コバルト時代の作品がいくつか復刊となり、今度こそと思いながらようやく手にできたのは、自分がアラ50になってからとは。文緒作品と言えど少女小説、果たしてノれるだろうか…と恐る恐るだったがそこはさすが文緒さん!夢中になって読みました。
    高校野球。幼なじみ。三角関係。一見ベタなモチーフが揃ってはいるものの、どこか文緒さんらしいスパイスが効いており、飽きさせない。この三角関係が独特のバランスで、己の心に正直なところがある意味誠実だなと思ったり。
    ボーナストラックはデビュー作「プレミアム・プールの日々」。これが読みたくて購入したのだ。粗っぽさは感じるものの、瑞々しさがたまらない!背伸び気味な高校時代の夏を切り取った、80's青春。昭和な描写が、今の時代にはあり得ないと感じるのだが、むしろそれが懐かしい。
    表題作のような、コバルト時代の作品はやっぱりドンピシャの世代に読みたかったな~と思ってしまうが、「プレミアム…」は今読めてよかったと思う。シティポップでもBGMにしたい感じ。
    ほろ苦さや度肝を抜く起承転結が印象的な山本文緒作品だが、比較的スウィートな、こんな時代もあったのねと感慨深い。でも、後々の一般小説に繋がるような文緒イズムをちょいちょい感じるたび(ひゅっと背筋が寒くなる)、思わずほくそ笑んでしまうのだ。

  • 初期の作品はあまり読んだ事がなかった。後書きでご本人様が述べているのがなるほどと思った。
    高校生が主人公って、私の中での山本さんにはイメージになく。
    それぞれの青さや幼馴染の感覚も分かるけど、ある意味では丸く納めようというのも分かる。それなりに楽しめた。

  • オースティンのホテルの談話室から失敬してきた一冊。

  • あたしは太陽のブランケットになろう

  • コバルト文庫10作目の復刻版。
    高校球児の周太郎と幼なじみの野々子はプラトニックながら恋人同士。しかし、プロになった周太郎は、ファンの美衣子ともいい雰囲気になり、どっちつかずの態度になってしまう。
    また、この本には山本氏の小説家デビューのきっかけとなった、コバルトノベル大賞佳作「プレミアム・プールの日々」が収録されている。その意味で山本ファンは読むしかない一冊なのだ。なんてったって、この「プレミアム・プールの日々」が生まれて初めて書いた小説だというのだから驚きだ。内容は、高校生の光一郎が、プールの監視員のバイト仲間と繰り広げる青春物語。元水泳部の私としては、舞台がプールだと言うだけで心ときめきます。

  • 高校球児の周太郎。教師を目指している野々子。幼馴染のふたりは学校公認の仲。
    プロ入りした周太郎と、周太郎を追って上京した野々子は、それぞれ別のきっかけで知り合った美衣子と言うひとつ下の女の子と知り合う。

    ん~…このお話は、1章で終わりで良かった気がします。
    周太郎が優柔不断すぎて、読んでて非常にモヤモヤした!(作者様の思うツボだと思いますが)
    ランナーがいるのにも関わらず、ピッチャーが振りかぶるって言うシーンがあって、「え?」って思ってしまいました。

    プレミアムプールの日々は面白かったです。

  • コバルト文庫復刻版。

    「おひさまのブランケット」1990年
    高校野球からプロ入りした男の子を巡る二人の対照的な女の子の話。
    男の子の優柔不断さが気になるけど、面白かった。

    「プレミアム・プール」1987年
    コバルト・ノベル大賞佳作にてデビュー作であり処女作。
    純愛ラブストーリー。恋に憧れる若い女の子が書いたような作品。
    (図書館)

  • なんかありがちな内容っていうか、ベタな感じっていうか・・・。

  • ひとりの野球少年を、二人の対照的な女の子がめぐって話が進んでいく。
    対照的で、ひょんなことから知り合い、まさか同じ人を好きだとは気づかず話は進んでいく。一人の男の子を思う気持ちは純粋できらきらしていた。

  • 読みやすくて、ぐんぐん進んだ。

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著者プロフィール

1987年に『プレミアム・プールの日々』で少女小説家としてデビュー。1992年「パイナップルの彼方」を皮切りに一般の小説へと方向性をシフト。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第24回直木賞を受賞。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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