宵山万華鏡

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 5670
レビュー : 831
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087713039

感想・レビュー・書評

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  • 間もなく祇園祭ということで、久々の森見さん。
    これからの時期にピッタリの作品。

    最初はあまり引き込まれなかったのだけれど、
    各章が分かれつつ、全てリンクされている構成の中、
    いつの間にか森見ファンタジーの中。

    お祭りの妖しい雰囲気の中、阿呆なことに全力を尽くす、
    『偏屈王』元メンバー他(笑)

    現実から宵山様の不思議な世界へ抜け出したい人に、
    お勧めの一冊。

    あぁ京都に行きたい。お祭りに行きたい。

  • 初めて宵山を見た2013年夏。実際に見た宵山は、勇壮なわけではないのですが、ものすごい喧噪と狂騒を感じさせる、とても強烈な「熱気」でした。

    「夜は短し歩けよ乙女」ですっかり魅了された作家である森見登美彦氏が、その宵山をタイトルに入れた本品を、このタイミングで読んだというのは、運命という言葉を好かないワシであっても、ちょっと、巡り合わせみたいなものを感じます。

    作品自体は、一言で言うなら不思議です。でも、あのお祭りのもつ空気の中でなら、こんな不思議な物語がその裏で、その隣で、その中で紡がれていたところで、不思議ではないかもしれません。宵山を見て、本作を読むと、それがしっくりと来るから不思議です。

    とまぁ、「不思議」の大安売りみたいな段落になってしまいましたが、その他にも、オムニバス形式のような視点切り替えの構成が面白かったです。ただ、物語がフワッとしたまま終わってしまった感はあり、そこには良し悪し意見が分かれそうです。

  • 現実と幻想の間で、複数の物語が少しずつリンクしながら、しかし、パラレルワールドのように進みます。
    子供のころは単純に楽しいお祭りも、少し冷静に見てみれば、一種異様な盛り上がりが感じられ、提灯の灯りなど異世界、非現実の世界への入り口のようにも感じられます。
    色々な表情を見せる万華鏡のように、様々な主人公の視点から宵山の物語が作られる。
    本作でも不思議な世界に迷い込んでしまったように感じられた。
    今、自分が生きている世界は本当の世界であろうか、明日は来るのであろうか。

  • 京都祇園祭宵山を舞台とした6話収録の短編集。
    でも著者お得意のリンクが仕掛けられて、
    聞いたことのある名前がポンポン違うお話にも登場してにんまり。
    どうしようもない阿呆な話や、ちょっと不思議なミステリーや、
    背中がぞくっとくる話もあり、色々なジャンルを楽しめますが、
    全体的に言えばファンタジーなのかな。

    日本三大祭に称される祇園祭の宵山。
    読み終えてから検索してみて驚きました。凄い人人人…・
    こりゃ姉妹も迷子になるわな(笑)

    というわけで、バレエ教室の帰りにはぐれてしまう妹と姉のそれぞれの話や、
    宵山を堪能すべくやってくる友人に、”ニセ宵山”を演出する話や、
    阿呆大学生の青春物語を取り入れた、”ニセ宵山”の舞台裏話や、
    ずっと宵山の1日を繰り返す人のお話などなど、
    個人的には全部印象深く、全部面白く読みました。
    細かなツッコミどころは多々ありますが、
    それを差し引いても恐るべし森見登美彦。
    阿呆とユーモア話以外にもぞくっとする話、なかなかのものですな。

    何よりも読み終えた時に、京都に行きたくなります。
    物語と同じところに行きたくなるって言うのは、
    結構な褒め言葉ではないでしょうか。

  • 宵山を舞台にしたファンタジー。
    ただ少し作者の自己満足で終わってる気がします。

    1つ1つの話ごとに、主人公を変えながら、物語を進めているのですが、
    逆にそれが、複雑に難しくしていると思います。

  • 森見ファンではないけれど、「四畳半」の表紙が古屋兎丸なんでその前に森見作品読んでおこうかと。
    というか、
    「夜は短し」と同じではないのか?と思いつつ。(ファンの方すみません)
    春樹みたいにどっかでつながっているんだったらおもしろいけど
    モチーフがおんなじってちょっとなあ。
    「四畳半」はちがくあってほしい。

  • 日常から非日常の移り変わりが急展開すぎてついていけなった。

    宵山劇場はとてもテンポがよく、面白かった。
    やっぱり大学生がばたばたしているものを書くのが上手い。
    巻き込む人と、巻き込まれる人がとても魅力的。

    宵山回廊も不気味で良かった。

    最初と最後を読むには、とても想像力が必要。
    あと漢字力。

  • 森見本即買い。

    バカ話は好きだが、オカルトな不思議部分にあまり惹かれない。
    いろんな森見カラーが出ているとは思う。

  • 面白いんだけど、今回は期待してたほどの魅力的な登場人物はいなかった。宵山金魚から宵山劇場の流れは好き。

  • 赤い浴衣の女の子たちが、金魚のようにすいすいと、宵山の雑踏を抜けていくー。そんな描写が繰り返し表されて、わたしも宵山の日にそんな女の子たちを見かけたら、つい目で追ってしまうだろうなと思いました。祇園祭司令部の宵山様という謎の人物のもとへ連行される男や、超金魚を育てた怪しい骨董屋、来る日も来る日も宵山という謎のサイクルにはまり混む人々…。まるで自分も宵山で迷子になり、不思議な現象に出くわしたような気分になりながら読み終えました。

著者プロフィール

森見登美彦(もりみ とみひこ)
1979年奈良県生まれの作家で、京都を舞台にした作品が多い。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年、『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2006年に『夜は短し歩けよ乙女』で本屋大賞2位、山本周五郎賞などを受賞し注目を集める。2010年『ペンギン・ハイウェイ』で2010年日本SF大賞、2014年『聖なる怠け者の冒険』で第2回京都本大賞、2017年『夜行』で第7回広島本大賞をそれぞれ受賞。2010年に『四畳半神話大系』がTVアニメ化、2018年8月に『ペンギン・ハイウェイ』が劇場アニメ化された。2018年11月に『熱帯』を刊行し、第160回直木賞、2019年本屋大賞にノミネートし、第六回高校生直木賞受賞。

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