アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極

著者 :
  • 集英社
4.10
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本棚登録 : 411
感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087815061

感想・レビュー・書評

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  • この人の探検ものは生真面目だなと思う
    過酷な探検があり
    綿密な歴史・背景の裏打ちがあり
    堅実な文章で1冊の本になる
    高野秀行のような突き抜けた可笑しさが
    あるわけではない
    読んでいて面白いのだけど
    とてもまじめな冒険である

    この本も
    あまりよく知らなかった
    フランクリン隊の行方を追った極地探検である
    丹念に歴史を追い
    自身の冒険の経験を付加して
    夢ある結論に導かれる

    1冊の本のための
    著者の労力を考えると
    これこそ探検家の業みたいのを
    思わざるをえない

    2012年最後に読み
    2013年最初に読了した本

    場面では
    書評にもあっただろうか
    麝香牛を仕留めるところ
    1日5000キロカロリー食べるところ
    といった極地探検ならではの食のシーンに
    迫力を感じた

  • 探検行としての面白さ、迫力に、フランクリン隊の謎にせまるミステリーとしての魅力、そして文章の簡潔ながら的確な表現にわくわくしました。欲を言えば、写真などは纏めてしまわずに、要所要所に欲しかったです。

  • 角幡作品は過去3作読んでいるが、本作も期待を裏切らず面白いノンフィクション作品だった。
    角幡氏と同行者の荻田氏が歩く現代の北極圏と、かつてフランクリン隊が目指した北西航路が、まるでパラレルワールドのように展開して行く。絶望の淵を彷徨ったアグルーカと、自ら決断し途中から衛星通信を拒絶した著者たちが見たものは、きっと同じ景色であったに違いない。少し気が早いが次回作も楽しみだ。

  • (欲しい!)
    朝日書評2012/11/18

  • 124

  • 早稲田探検部恐るべし。19世紀に北極を進んだ人たちはさらにすごいが、人のいないところに3ヶ月もいるっていうのはどういうことかさっぱり想像できません。

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著者プロフィール

角幡唯介(かくはた・ゆうすけ)
 1976(昭和51)年北海道生まれ。早稲田大学卒業。同大探検部OB。新聞記者を経て探検家・作家に。
 チベット奥地にあるツアンポー峡谷を探検した記録『空白の五マイル』で開高健ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞などを受賞。その後、北極で全滅した英国フランクリン探検隊の足跡を追った『アグルーカの行方』や、行方不明になった沖縄のマグロ漁船を追った『漂流』など、自身の冒険旅行と取材調査を融合した作品を発表する。2018年には、太陽が昇らない北極の極夜を探検した『極夜行』でYahoo!ニュース | 本屋大賞 ノンフィクション本大賞、大佛次郎賞を受賞し話題となった。翌年、『極夜行』の準備活動をつづった『極夜行前』を刊行。2019年1月からグリーンランド最北の村シオラパルクで犬橇を開始し、毎年二カ月近くの長期旅行を継続している。

「2021年 『狩りの思考法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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