- Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093867078
作品紹介・あらすじ
著者七年ぶりの新作長編!直木賞受賞第一作 その年の七月、丸田君はスマホに奇妙なメッセージを受け取った。現実に起こりうるはずのない言い掛かりのような予言で、彼にはまったく身におぼえがなかった。送信者名は不明、090から始まる電話番号だけが表示されている。彼が目にしたのはこんな一文だった。今年の冬、彼女はおまえの子供を産むこれは未来の予言。起こりうるはずのない未来の予言。だがこれは、まったく身におぼえのない予言とは言い切れないかもしれない。これまで三十八年の人生の、どの時代かの場面に、「彼女」と呼ぶにふさわしい人物がいるのかもしれない。そもそも、だれが何の目的でこの予言めいたメッセージを送ってきたのか。丸田君は、過去の記憶の断片がむこうから迫ってくるのを感じていた──。三十年前にかわした密かな約束、二十年前に山道で起きた事故、不可解な最期を遂げた旧友……平凡な人生なんていったいどこにあるんだろう。『月の満ち欠け』から七年、かつてない感情に心が打ち震える新たな代表作が誕生。読む者の人生までもさらけ出される、究極の直木賞受賞第一作!
感想・レビュー・書評
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ある夜、丸田優は誰かわからない謎のメッセージを受けて…。
その後、丸田誠一郎の葬儀があり…。
丸田優(マルユウ)と丸田誠一郎(マルセイ)は、幼馴染であり、そこに佐渡理が転校してきたことにより、似ている丸田の区別をつけるための呼び名がマルセイとマルユウになった。
しかし、高校になると2人を間違って覚える同級生もあって…それが大人になってからもあり、混同しがちである。
だが、それはこの3人の男児が小学生の頃に「UFOの子供たち」と呼ばれていたからで、そのあと18歳のときに天神山の事故で何かあったのでは…と。
この事故の後からマルセイとマルユウの違いが明確でなくなるような不思議な感覚になってくる。
不思議といえば、なにかしら車に関係してきて…
運転免許を持たないままだったこと。
そういえば湊先生も…だ。
最後も気になるメッセージが残されていた。
これは誰から…。
最後まで謎めいている。
今、UFOなのか?という気持ち。
そして、なんとも捉えどころのない不思議な感覚にどう消化したらいいのかわからないでいる。
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丸田優(まさる)と丸田誠一郎は小学生の頃からの親友でいつも一緒にいた。二人は髪型も背格好も履いている靴まで一緒。まるで双子の兄弟のようで同級生や先生たちもよく二人を間違えた。
転校生の佐渡くんは 二人の丸田くんを前にして困惑した。そして二人に「マルユウ」「マルセイ」と渾名をつける。三人はすぐに仲良くなる。
高校生になったマルユウとマルセイは同じ高校に進学するも、部活や趣味の違いから段々と口もきかなくなり 卒業してからは思い出すこともない程に疎遠になっていた。
大人になった「丸田くん」の携帯に1通のメールが届く。
『今年の冬、彼女はおまえの子供を産む』
全く身に覚えのない内容、差出人のわからないメール。『彼女』とは誰のことなのか?
その頃、佐渡くんは「丸田くん」の葬儀に参列していた。
小学生の頃『UFOの子どもたち』と呼ばれる経験をした三人。
そして十年後、不思議な体験を再現しようと集められた三人を襲った不運な交通事故。
第三者の目から語られる「マルユウ」と「マルセイ」の数奇な人生。
【自分の人生の記憶は、本当に自分が経験してきた人生なのか?】
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うーむ。実に不思議な物語だった。
これは「マルユウ」と「マルセイ」どちらの人生の話なんだ?と何度も混乱した。 この話を語る「私」の正体も途中までは明かされず。そして訪れるUFOの存在。読んでる間ずっとモヤモヤと霧のかかったような感じだった。いや、話の核心にふれてからも「『事実』とは一体 何なんだ?」と思っている。
一読しただけでは読みとれない。(でもきっと再読はしない笑)
常識では説明のつかない不思議な出来事。それは普通の顔をしてとなりにあるのかもしれない。それに気づくか気づかないか。
UFO見たことある?
佐藤正午さんの本は初読みでした。
「鳩の撃退法」が本棚にあるんだけど、下巻しか持ってないから読めない笑-
佐藤正午さんは地元の作家さんで応援したいのですが(ローカルニュースで新作が出ると紹介される)、手出しするたびに相性が悪いのでしょうか、残念な...佐藤正午さんは地元の作家さんで応援したいのですが(ローカルニュースで新作が出ると紹介される)、手出しするたびに相性が悪いのでしょうか、残念ながら読了に至ったことがありません( *´艸`)。
それで映画で「月の満ち欠け」を観たのだけど、やはり納得いかなかった・・・
新作「冬に子供が生まれる」のゆーき本さんの感想を読んで、やはり正午さんのプロットにそそられます。面白そうって!
2024/03/28 -
しずくさんこんにちは⟡.·
こちらのお話、なんとも不思議な世界観でしたよ
日常と非日常がごっちゃになったような
初めましての佐藤正午さん...しずくさんこんにちは⟡.·
こちらのお話、なんとも不思議な世界観でしたよ
日常と非日常がごっちゃになったような
初めましての佐藤正午さんでしたが、
「鳩の撃退法」も「月の満ち欠け」もレビューを読むと どの作品も脳が混乱しそうな感じですね
しずくさんは映画でも納得いかなかったんですね笑
実は「身の上話」も買ってあるんです(*´`)
宝くじが高額当選したら…なんて面白そう!と思いながらなかなか読み始められずにいます笑
2024/03/28 -
おう!ギャンブラー!
(タイムリーな話ですね笑)
予約本を読み終えたら読んでみ、、ようかな(´▽`*)おう!ギャンブラー!
(タイムリーな話ですね笑)
予約本を読み終えたら読んでみ、、ようかな(´▽`*)2024/03/28
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終始、不穏な空気感が漂う物語だった。
ラストはこんな感じだろうなと途中でみえてきて、実際にそのようになるんだけど、なんだかすっきりしない読後感。
でも、これが佐藤正午さんらしさという気もする。
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独特の雰囲気の中で淡々と進んでいく物語。
マルセイとマルユウの違いで混乱したり、難しめではあったけれど、謎が謎を読んで面白かった。
考察しだすときりがなくなりそうな奥深い話。 -
7月の雨の夜、丸田君の携帯にSMSが届いた。「今年の冬、彼女はおまえの子供を産む」。まったく身に覚えのない内容に彼は戸惑う。そこから始まるノンストップスリラーだ。
『月の満ち欠け』で第157回直木賞を受賞した佐藤さんの、実に7年振りとなる長篇小説である。もともとが寡作の人だし、直木賞作家という気負いもあまり感じられない本作はしかし、小説を読む愉しさに満ちている。あちこちに仕掛けられた伏線やミスリード、読者を煙に巻くような章題、そして謎に満ちた真相。
……でも、一般受けはしなさそうだなあ(^_^;)。 -
これは読みにくい小説ですねえ。
最初は、何とも曖昧で、一人称の当人も入れ替わり立ち替わりで事態が呑み込めません。勿論、これは意図的な書き方であり、上手いのですが、その分鬱憤が溜まります(^_^;)
読んでいくうちに分かってくる?いえいえ、ますます混乱が増すばかり。えっ、丸田君が入れ・・・
終盤になってようやくこういうことらしい、とは分かるものの、とんでもない内容なので。
今まで見たことのない小説でした。決して読みやすくはないものの、途中で放り出すわけにもいきませんでした。少しでも真実、いや話の本質を知りたくて・・・ -
実用書ばかり読んでいたときに直木賞受賞された佐藤正午さん。20年以上前に『ジャンプ』を読んで名前を覚えていた。ずいぶんと時間経ったけど直木賞受賞後の一冊目読んでみたい
#冬に子供が生まれる
#佐藤正午
24/1/30出版
#読書好きな人と繋がりたい
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3Oouz1h -
マルユウとマルセイが混乱してしまうし、読後感ももやもや…。
結局何なの?誰なの?どうして?
はっきりとしたことは書かれていないため、読者の想像でしかない。
だから、読む人によっていろんな解釈ができるのかもしれない。
考え出したら止まらない所とか、謎すぎる所が面白いかも。