許されようとは思いません (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101014319

感想・レビュー・書評

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  • 何か救われへんやん!
    どれもこれも!
    誤魔化そうとして、ドツボにハマる!

    死なんとええ絵が描けんのか?

    何か歯車が狂ったっていうのかな。悪い方へ悪い方へ行ってしまう〜

    子育て大変だし、おばあちゃんも大変で…でも、大切な孫に。

    死んでも、入りたくない〜

    何か、この人たち、宝くじは、絶対当たらやろうと思える悪運というか、運気が漂ってる〜

    人の心は、誰にも分からんけど、もう少し、ポジティブに!
    それなら、この話成り立たんけど。

    唯一、最後の話、少し明るい感じ。とは言え、死後の世界になるけど^^;

    スイスイ読めて、後味悪い!
    ええ感じや〜

  • 思わず手に取ってしまいそうになるくらいタイトルを見ただけでザワつく感じがするこの表題。
    短編集なのでスラスラと読み進めることができました。
    各章毎に「そんなことあるわけ、、、なくもないかもしれない…」と
    そんな思いがさらにザワつかせるお話ばかりでした。
    読み進めるの嫌だなーと思いつつも先が気になってしまい(展開を期待してしいる自分もいる)ページを捲る手は止まらずほぼ一気読みしてしまいました。
    読了後の感想は言わずもがな・・・でした。

  • ブクログで評価を調べてから自分で購入した本。

    自分で購入したのに(~_~;)
    間違って嫌いな短編集を選んでしまった(ToT)

    はぁ、短編かよ、、、
    とテンションだだ下がりで読み始めたものの、、、
    序盤からガッツリ掴まれる!!

    数ページ読んで、うわっ、怖っ!!
    ゾクゾクするような怖さが、、、

    あんまり先を読みたくないな、、、
    でも、読まずにはいられない。
    そんな感じの引き込まれ方。

    短編なので一作一作は直ぐに終わってしまうのだが、結構一作一作が重たく感じた。

    短編集なのに大満足(*^▽^*)

  • タイトルが気になり購入した作品。
    芦沢央先生の作品は初めて読んだが、なかなか読み応えのある本だった。

    本作は5つの話からなる短編集。
    ただし、一つひとつの話は、数十ページとは思えないかなり濃い内容になっている。

    「「許されない選択肢」へ躊躇いがあっても実行に移してしまえば悪い展開が待っている」と分かっていても読み進めてしまうほど面白かった。

    また、人の嫌な部分をいい具合に突いていると感じる。
    それがイヤミスというものではあるのだが、この作者の場合はその表現が100点満点であるように感じた。

    今後、芹沢央先生の作品をもっと読んでみたい。




  • 読者を話の中に一気に引き込み、映像化させ、結末直前まで引っ張り、最後には鳥肌を立たせる巧妙なテクニック。いつも読者は芦沢央さんのカウンターパンチを喰らい、虜になっていく。「目撃者はいなかった」は自分の誤発注による失敗を隠すためについた"嘘"。この嘘のより自分が放火犯にされてしまい、利害葛藤に陥ってしまう。彼の性格がこのパニックストーリーを際立たせていた。「姉のように」は我が子を虐待する母親の孤独を被害妄想との対比で表現した秀逸な作品。姉の犯罪との逆転劇も見事。今後も芦沢央さんのゾワゾワ感を追っていこう。

  • 人の心に潜む闇を描き出した短編集。
    「目撃者はいなかった」「姉のように」のような普通の日常を送っていた筈なのに、ふとした掛け違いから転落していくさまが生々しくて、心にグサッときた...
    「ありがとう、ばあば」「絵の中の男」も中々真相が見えなくて最後のオチにゾッとしました。
    表題作でありラストを飾る「許されようとは思いません」は村八分をテーマにした、不気味で陰鬱な雰囲気が漂う話ですが、前半4話が全く救いが無い後味の悪い終わり方をしたのに対して、少し希望があるというか、爽やかなラストなので、全話一気に読み切ったが、読後感はそんなに悪くなかった。

  • 一つ歯車が狂いだすとどうしようもなく悪い方向へと転がっていく、そんな短編集。
    ホラー要素は感じなかったが、子育てに悩む母親の心情や苦悩がよくわかる「姉のように」と村八分どころか村十分になった祖母の本心に驚いた、タイトルにもある「許されようとは思いません」が良かった。   カバー裏に載っているなれそめは二人の人物像が更に想像出来て楽しい。

  • なかなか良くできた短編集。

    救いのない話が多いが、表題作の「許されよとは思いませんが」他の四篇と違いラストに少しの救いがありホッとできた。

    自分好みは「目撃者はいなかった」でどんどんドツボにハマっていくリーマンにシンパシーを覚えた。

    いずれにしても、読み終えてスッキリするものではなく、人間のイヤな部分を味わうことができる。いわゆるイヤミス系の秀作だと思う。

  • 標題の作品を含めた5つの短編集。

    最初の話から、もうゾクゾクが止まらない。
    ゾクゾクの余韻の中、次の話へ進み、こちらもゾクゾク。
    これは久しぶりにすごいミステリー!

    話によってはイヤミスに分類されるのかもしれない。気分が落ちてないときにお読みください。

  • 人の闇、偏見、すれ違い、隠し事といった、何とも暗いお話しが書かれている短編集。読んでてつらい。

    特に『姉のように』は、人の親をやっている身としては、胸が締め付けられる。彼女の苦悩がまさに目の前に迫ってきて、思わず助けたい一心で声が出てしまいました。

    幸せとは人と人との繋がりだなと、改めて心に刺さった傑作。必死に人生を走り続けている人には、特に読んでもらいたい作品。

著者プロフィール

1984年東京都生まれ。千葉大学文学部卒業。出版社勤務を経て、2012年『罪の余白』で、第3回「野性時代フロンティア文学賞」を受賞し、デビュー。16年刊行の『許されようとは思いません』が、「吉川英治文学新人賞」候補作に選出。18年『火のないところに煙は』で、「静岡書店大賞」を受賞、第16回「本屋大賞」にノミネートされる。20年刊行の『汚れた手をそこで拭かない』が、第164回「直木賞」、第42回「吉川英治文学新人賞」候補に選出された。その他著書に、『悪いものが、来ませんように』『今だけのあの子』『いつかの人質』『貘の耳たぶ』『僕の神さま』等がある。

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