- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101024011
感想・レビュー・書評
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15冊目。『青鬼の褌を洗う女』『戦争と一人の女』『白痴』、安吾の描く女性って自身が魅力的なわけではけしてないんだけれど、安吾フィルタをかけると恐ろしくかわいい。
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序盤の流れが秀逸。
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ダメ人間の話。かと思ったら案外それだけでもなく、女の子が主役の話は特に良かった。
割り切れる人でありたい思想と、こだわってしまう現実と。
その解離具合と脆弱さが好きだ。自覚的だから美しい。 -
どれも似通っているけれど、「戦争と一人の女」ヤバイ。パンピーの中に、戦争を希う女がいるなんて思いもよらぬことでした。そういう破滅的な女がほとんどみんな「淫売」の類なところにはこの人の限界があるのか。他の作品はどうなんだろう……と思いました。
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戦中・戦後の時代が舞台の短編集。男が主人公の話が多いけど、私が女だからか、女のほうが印象に残ってる。2008/02
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6月27日購入。9月6日読了。
「いずこへ」「白痴」のみ。
太宰と並ぶ戦後の新戯作派、デカダン作家と呼ばれた坂口安吾の短編集。デカダン派だけあって話のテーマも虚無的で、登場人物も廃れきっているものばかりだが、退廃や貧困を良しとし墜ちるトコまでとことん墜ちていこうという主人公(たとえば白痴の伊沢)は勇ましい。物語後半、戦争の業火から逃げる伊沢の「俺と君の生きる道はいつもこっちなのだ!」という台詞には魂を揺さぶられた。 -
短編集だけど
全ての話を通して
「どうしょもない女」に
だらしがないなぁ!とかキモイなぁ!とか
思いながらも、ダラダラと関わってしまう男の話で
あぁーそうだよなぁーそうなんだよぉーと
そういう場面多し
「青鬼の褌を洗う女」が人気あるようだけど
あたしもそうかなぁーそれか「白痴」かなぁー -
戦争文学?否、素晴らしい恋愛小説です。
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坂口安吾の文体は力強い。
映画の白痴はアレンジされてて時代設定がよくわかりづらかったけど、小説はひしひしと戦中の惨烈さが伝わってきた。
浅野忠信が主人公を熱演(かなーり力をぬいているようにみえるんだけど)してた映画をもう一度みたいな。 -
映画よりシンプルで良いな。