東京夜話 (新潮文庫)

著者 : いしいしんじ

• 新潮社 (2006年11月28日発売)

感想・レビュー・書評

[ピンクのうさぎさんの感想 · 2007年12月15日]

ありきたりな展開・ありきたりな登場するものが多いけれど読み進めていくのが心地良くて楽しくなっていくそんなお話がたくさん詰まっている。装丁も黒（暗闇）バックに数個の微かにでも大胆に光を放っている個性・個々の存在とも言うべく光が所々に散りばめられているのが東京夜話にぴったりで好き。

[roscoeさんの感想 · 2007年11月10日]

マジックでいろいろと体に悪戯書きをされるかわいそうな「イヌ」は、その後の作品に共通します。

クロマグロとシロザケの感動する恋愛話をかけるのは彼しかいません。「やっぱり私はサケなのね」

「お面法廷」町田康風に進んでいきます。
「あんた、いいねえ。最高の被告だよ」

池袋くんが一番愛着がわきます。まさか田舎があったなんて。
「ぼくもね、自分の欠けた世の中ってものを創造することあるんすよ、最近はとくに」

[tmy+oooさんの感想 · 2007年10月29日]

クロマグロもシロザケもばかだ…！

恋って苦しくって純粋なものなんだ

[nobuyo0608さんの感想 · 2007年10月23日]

作者視点で描かれたいろんな東京。短編集です。

個人的には下北沢・築地・池袋なんかがおススメです。

こーゆー作風は初めてなので、結構楽しく読めました。

[ジラさんの感想 · 2007年10月1日]

受け付けなかった。

[☆さんの感想 · 2007年9月24日]

まさか…マグロとサケのラブストーリーにグッときてしまうだなんて、思わなかった!!!!<Br>いしいしんじが歩いて、感じた、とーきょーの物語。「築地」「下北沢」「谷中」など、それぞれの街の短編集。<Br>どこも私も歩いたことがある身近な街なのに、見たことのない街。<Br>笑えたり、幻想的な世界に浸れたり、泣けたり、ゾっとしたり…いろんな気分になれた。<Br>いしいさんの視線って、ほんとに優しい。

[soupoohさんの感想 · 2007年9月19日]

『とーきょーいしいあるき』の改題版。東京の街を舞台に繰り広げられる短篇集。物語は、寓話のようなものや、ＳＦのようなものや物語のおもちゃ箱をひっくり返したみたいだ。恐ろしかったものは「お面法廷」で状況がわからないまま、いきなり被告人にされる男の物語だ。禅問答のような「老将軍のオセロゲーム」も好きなものがたりだ。《人の運命は、それぞれ一冊の本に相当するんだ。印刷された版じゃなく、物理的に一冊だけ、という意味だがね。最初、字面だけを眺めていてもまるで無関係に見える。しかしその本の『本質』をつかんでページをめくれば、書かれてある真実がすべて目に飛び込んでくる。それは、人生の記録なんだよ。》

[みどろさんの感想 · 2007年9月14日]

これ読んでから街に出かけるといつもと違う風景に見え楽しい感じになりそう！

[voracityさんの感想 · 2007年9月7日]

この人に目線で見た東京はこんなだったのか。
まぁ、そうだよなぁ。

夜、寝る前に読むのにちょうど良い本。

田町のバーみたいなの、良いですね。

[Mihokoさんの感想 · 2007年8月22日]

東京に出たら、何でも出来る気がした。
東京に行けば、どんな物でも手に入ると思った。
東京に住めば、色んな人に出会えると思った。

上京前に抱いた「東京」のイメージは、どれ位当たりだったろう？

いしいしんじデビュー作、東京の街を舞台とした１８篇の短編集。
いしいさん独自の視点から、東京はこんなふうに写るのか。

築地の「クロマグロとシロザケ」、新宿の「天使はジェット気流に乗って」はとても好き。

もう少し、東京という街を知ってから、もう一度読もうと思う。

著者プロフィール

いしい しんじ：作家。1966年大阪生まれ。京都大学文学部卒業。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲二文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞、16年『悪声』で河合隼雄物語賞を受賞。そのほか『トリツカレ男』『ぶらんこ乗り』『ポーの話』『海と山のピアノ』『げんじものがたり』など著書多数。趣味はレコード、蓄音機、歌舞伎、茶道、落語。

「2024年 『マリアさま』 で使われていた紹介文から引用しています。」