王妃マリーアントワネット(上) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101123219

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  • わかってはいるけれど…の一冊。

    悲劇の王妃マリーアントワネット。

    彼女の運命は嫌というほどわかってはいるけれど、やっぱりたまに会いたくなるし、悲劇を再確認したくなる。

    数々の、これからを予感させるような出来事は偶然とはいえ、彼女の心をざわつかせ、それを忘れるために繰り広げられる贅沢な時間。

    寂しさを紛らわすための時間。

    彼女の揺れる心情が手にとるように伝わってきた。

    首飾り詐欺事件を機に確実に暗雲が立ち込めてきた。

    もう少し周りを見渡せれば…もう少し早ければ…いくつものたらればが胸を打ちながら下巻へ。

  • 輿入れから、ダイヤの首飾りの醜聞までの上巻。
    権力者がくだらない揚げ足取りでバッシングされるのは、昔も今も変わらないんだな。
    マルグリットが好んで悪党に堕ちていくのが、やりきれない。

  • 下巻まで読了。
    史実と虚構が織り交ぜられながら語られる、しかし硬派な歴史小説。
    マリー・アントワネットとフェルゼン伯爵とのやり取りや、首飾り事件の顛末など、読み応えのある場面は多々あれど、ラストに向かっての展開はやはり鬱々として息苦しい。
    ただ、「優雅さ」だけをただひとつの武器として、苦境に耐え、死んでいこうとするマリー・アントワネットの姿は、気品ある文体で書かれていることで余計に際立って感じられる。

  • ただの歴史小説って感じじゃなくて、フィクションを読んでいるような感覚。
    架空の人物との対比があったりと自由な味付けのおかげか、逆にリアリティがあったりして。
    おもしろい。読み出したら止まらない。

    しっかし、初めて読んだ遠藤周作がこれっていうのも珍しいよね。
    と、我ながら。

  • 多少の作り話はありつつも、当時の王室と市民の差を感じることができる。

  • ずいぶん昔に読んだのであらすじの大部分は忘れてしまいましたが、マリーアントワネットが幽閉されてギロチンにかかるまでをどのように過ごしたのか想像を掻き立てたのをよく覚えています。

  • ベルばら展後、実家に昔からあるこの本を手に。ベルばらのマリーアントワネットとはまた少し違う印象でより我儘に感じましたがこちらの方が史実通りなのでしょうか。人物・場所など調べながら読むとより歴史に触れられて◎でした。

  • 初めて読んだ遠藤周作の本。こんなに面白いとは!
    マリーアントワネットの事を非常に詳しく知る事ができる。また、1700年台のフランスの生活がよくわかる。貴族であるアントワネットと一般庶民であるマルグリットを交互に描いており、読み手を飽きさせない。

    他の作品も読んでみたくなった。

  • 目前為止讀這位作家的作品多半是略帶宗教性的小說,這次改讀馬麗安東尼,沒想到意外地有趣。故事中採取鮮明對比,瑪麗安東尼與平民瑪格麗格在史特拉斯堡短暫擦身而過,當時一位是剛從哈布斯堡王朝嫁過來的少女,一位是在麵包坊工作夢想到巴黎的窮困女孩。皇太妃一來到宮廷馬上就違背母親的諄諄教誨捲入凡爾賽的派閥鬥爭中,和國王路易十五的情婦起衝突,瑪格麗特則是在巴黎賣身,殘酷的刑罰儀式才剛有人主張要以斷頭台來改革。在路易十五死後瑪麗安東尼成為皇后,但國家整體因為美國革命及連年的不作而財政窘迫,是她以及其浪費的遊興來掩蓋自己對皇室將來的不安。瑪格麗特加入里昂的犯罪集團大幹一場,營救了獄中的薩德侯爵,在首飾大騙局中,盧昂大司教被騙而買了高價的首飾,犯罪集團就此逃散,瑪麗安東尼被惡意中傷為濫用公帑買首飾,讓她的聲望日落西山。
    在讀這本書之前沒想到會有這麼多有趣的故事穿插,首飾案件的始末也非常有趣,坦白說非常地驚喜,期待下卷。

  • マリー・アントワネットの生涯、とっても気になる。
    マルグリッドの登場とか、(たぶん)創作の部分はあるものの読み応え十分。

著者プロフィール

1923年東京に生まれる。母・郁は音楽家。12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学仏文科卒。50~53年戦後最初のフランスへの留学生となる。55年「白い人」で芥川賞を、58年『海と毒薬』で毎日出版文化賞を、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞受賞。『沈黙』は、海外翻訳も多数。79年『キリストの誕生』で読売文学賞を、80年『侍』で野間文芸賞を受賞。著書多数。


「2016年 『『沈黙』をめぐる短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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