対談 美酒について―人はなぜ酒を語るか (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101128122

感想・レビュー・書評

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  • 2023年6月21日読了。

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  • 母親が貸してきた。父が開高健が好きで、11か12歳の誕生日に彼のエッセイをプレゼントされたんだが意味がわからなかったな…その歳の娘に読ますものかよwそんな父も先日死んで、酒飲みながらもっと語りたかったねえと思うのでした。

  • お酒にまつわる数々の悪戯についての記録。
    ひと昔前の男性はそれでした!と言うもの。
    今ではハラスメントなんだろうけど、そうしたじだいを経て今があり少し懐かしく思ってしまう。
    巻末に色々な酒についての解説があり、そちらは大変勉強になる。

  • サントリーオールドが「単一銘柄としては世界で最も売れているウイスキー」だったころの対談集。

    ヤバめな二人だけに、今なら炎上しそうなエロネタ、過激ネタも満載だ。○○人はくどい的な話も炎上しそうな話は、自分の経験でも2人ほど思い当たるフシがあって妙に納得した。

    「昔は老いも若きも殴り合いをやっていたね」と振り返っているが、90年代に働いていた会社で、飲んで罵り合い、つかみ合いが普通にというか毎度飲み会で発生していて驚いた記憶がよみがえった。どんな会社だったのか。

    相性がいいという「生がきにシャブリ」は未体験。今度やってみよう。

  • 最高の一冊です。酒、女、性、食…素晴らしい殿方2名が語る語る。タイムトラベラーがあったら、この座談を覗き見たい!ニヒルな吉行淳之介、その彼を大兄と慕う開高健との丁々発止のやりとりは、必読です。

  • 20171015読了
    1985年発行。グルメ、というキーワードでくくっているだけで、実はあんまりよく知らない作家さん2人。3回に分けての対談。戦後の話がリアル。男どうしならではの話題も・・・。最終の第三夜になって、ラストだからちょっと真面目に対談しようか、という雰囲気を感じる(笑)

  • 新書文庫

  • 吉行淳之介VS開高健 の「美酒について」。

    ユーモアと知性、そしてお色気ありの
    まさに芳醇な香りと味わい広がるトーク。

    こんなふうに、多岐にわたる
    お話ができたら、お酒の愉しみはますます
    豊かにふくらみ、花開くのだろうと
    羨ましく、ご相伴させていただく思いになった。

  • 酒についてと言うよりは、酔っ払った状態及び性愛について、といった感じ。性愛の方ははっきり言ってどうでも良いと思うのは、性差のせいかな。

  • タハッ、オモシロイ。般若湯の世界は奥深く、マテニーだの、トマトジュースにウォッカを混ぜるだの、現在なら、さして驚かないことでも、ふたりの舌にかかると深淵な世界に踏み込んだような新鮮な面持ちになる。
    遠藤周作も安岡章太郎もモームも読んでみようと思う。ふたりのしゃべりの感覚は、男らしく、とか、女らしく、とか、の時代のノスタルジーを感じさせる。
    アの付く刺激物よ、永遠なれ(笑)。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「アの付く刺激物よ、永遠なれ(笑)。」
      開高健と吉行淳之介の対談があったとは、、、読まなきゃ(飲まない私ですが)!
      「アの付く刺激物よ、永遠なれ(笑)。」
      開高健と吉行淳之介の対談があったとは、、、読まなきゃ(飲まない私ですが)!
      2014/06/09
    • たたよんさん
      ぜひご賞味あれ!
      ぜひご賞味あれ!
      2014/06/09
  • さすが、開高さんと吉行さん、軽い話のようで奥が深い
    人としての厚みを感じる。

  • 作家の妄想力がわかる本。
    男性が読んだ方が楽しいかもしれない。
    言葉の表現や、女性について、何かと昭和を感じる。
    でも開高健の思考のベースには世界地図があって、
    そこが私が開高健を好きな理由なんだなぁと改めて思った。
    章の始まりにある、デスクサイドのコラムが面白かった。

  • エロい話をこんなにさりげなく、こんなに上品に話せる男達が今いるだろうか。戦後間もない頃の銀座のキレイなお姉さんの話から、膝の上に乗せたホステスの話(狐狸庵先生の話はマジで面白い)、500人切りの話、紫色のオメコ(伏字じゃない!)の話。「酒について」が主題だが酒、人生、女、文学について蘊蓄の有る話が続く。しかしながら実態は殆どネエチャンの話である。いや~面白かった!

  • この2人の対談、しかも主題が「酒」(しばしば「女」・笑)。面白くならないわけがないだろう。今、これを企画するなら、誰と誰かなぁ?。って、すぐに思い浮かばないのが淋しいね。

  • ≪内容≫
    開高健と吉行淳之介による、酒にまつわる対談。
    巻末に銘酒豆辞典も付いている。

    ≪感想≫
    酒飲みの話は面白い。ましてや開高健と吉行淳之介の酒談義ならば面白くないわけがない。芳醇な人生論に発展していく両氏の対談を、酒場で聞き耳を立てているような感覚で楽しめて、読んでいるうちにこちらも美味しい酒が飲みたくなってしまう。

    2人の会話の中には戦後の時代感がしばしば顔を出す。そういう時代が語られることも僕にとっては新鮮で、戦争を経験した世代のリアリスティックな一面を見ることができるのも本書の面白いところだと思う。

    なぜ人は酒を語るのか。タイトルにもなっているその問いについて、両氏から直接の答えは与えられない。ただ、読んでいて感じたことは、酒を語ることは人生を語ることであり、女を語ることであり、貧困を語ることであり、戦後を語ることであり・・・どんなテーマであれ、いつのまにか万事が酒と交わり、とろとろと話の輪郭を失いつつも深みが増していく、そんな妙があるのではないかということだった。

    酒を語る理由というのは、酒を飲む理由と存外変わらないのかもしれない。そんなことを感じさせる一冊。

  • 開高健の博識美(と呼びたい)、吉行御大の有識美、どちらにも酒以上に酔えるが、これを編集したライターの「文字の選び方の美しさ」にも大きな評価を差し上げたい。活字オタクにとって、どの漢字がひらがなにひらいているか、カタカナに直されているか、句読点の打ち方やほんの小さなため息、笑い声、しぐさ、改行、そんなものがその場の臨場感をいやがうえにもかきたてる。プロの読み物として、たぶん何度も読み返してしまうだろう対談集です。

  • お酒とお食事の勉強ができる。おなかがすいて、いいものが食べたくなる。開高さんがよく喋り、淳之介さんが相変わらずいいおとこ。

  • 飲めない人は、本書を読んで酒呑みに憧れるかな。それともいままで以上に蔑むかな。

  • 吉行氏と開高氏、二人の芥川賞受賞作家による対談。
    美酒についての記述はほとんどなく、主に二人の人生と酒、女についての回想がメインとなっている。


    一つ面白かったのは、アルコール志向性質と酒乱のくだり。

    「〜前者は生まれつき、のべつ血液に何パーセントかの酒が混じっていないことには生きて行けない人種、後者は酒に弱くて、肉体的行動に移る奴。〜」

    この世の中は酒乱ばっかだなーと思いました(笑)

  • 開高健という人は博覧強記の人である、ということがよく分かる対談集。私自身はお酒はたしなむ程度であり、淫したことはないので、お二人の対談は少し他人事みたいなところがあるのだけれども、それでも充分に面白い本だった。

  • ああ、一度でいいから、開高健と杯を酌み交わしたかった……。

    古今東西の有名人で、酒を一緒に飲みたい人は?
    というのを、酒飲みならきっと考えたことがあると思うのですが。

    私の一位は開高健ですね。

    他にもたくさん、たくさんいるのですが、それでも一位はやっぱり、開高健です。
    ちなみに二位はロバートキャパです。
    吉行淳之介はあまり一緒に飲みたくないです。

  • 酒豪、大作家、好色家の大人のための知的な痴的な美酒の本。巻末にはお酒用語一覧までついている。

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著者プロフィール

開高 健(かいこう・たけし):1930年大阪に生まれる。大阪市立大を卒業後、洋酒会社宣伝部で時代の動向を的確にとらえた数々のコピーをつくる。かたわら創作を始め、「パニック」で注目を浴び、「裸の王様」で芥川賞受賞。ほかに「日本三文オペラ」「ロビンソンの末裔」など。ベトナムの戦場や、中国、東欧を精力的にルポ、行動する作家として知られた。1989年逝去。

「2024年 『新しい天体』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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