面白南極料理人 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1558
レビュー : 240
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101153513

作品紹介・あらすじ

ウイルスさえも生存が許されない地の果て、南極ドーム基地。そこは昭和基地から1000kmかなた、標高3800m、平均気温-57℃、酸素も少なければ太陽も珍しい世界一過酷な場所である。でも、選り抜きの食材と創意工夫の精神、そして何より南極氷より固い仲間同士の絆がたっぷりとあった。第38次越冬隊として8人の仲間と暮した抱腹絶倒の毎日を、詳細に、いい加減に報告する南極日記。

感想・レビュー・書評

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  • 第38次南極観測隊ドーム基地越冬隊の経験をつづったエッセイ。

    とてもおもしろかった!
    海上保安官という、おかたい公務員のイメージを覆す、ユーモアのある文体。
    赤裸々な日々に、何度もふきだす。

    明るく豪放磊落。
    手を抜けるところは程よくぬき、南極での暮らしを楽しんでいるのが伝わる。

    毎日料理をする身としては、新規の食材が入ってこない状況で、1年間大人数の食事をまかないつづける筆者のすごさに脱帽。

    南極でも使えるレベルの冷凍食品の進化ぶりにも、驚く。

    必要なものが常にそろうとは限らない南極。
    臨機応変、柔軟な発想が大事だと痛感。

  • 「読みたい本」に登録してから1年弱・・で、実現。

     いやあ、おもしろ楽しく読了。-70℃越えの極限状況で1年以上を過ごす・・・・これは、かなり壮絶な出来事かと。
     筆者の文体がまたユーモラスで語り口も面白いため、時折くすりと笑いをかみ殺しながら読んできた・・・。

    面白おかしいエピソードがたくさんちりばめられてはいるけれど、それはまあ、描写が面白いからそう思えるのであって、実際に自分が南極にいて同じ同じ出来事が起きたなら・・・と考えると、きっと修羅場になりかけたことも何度もあるのだろうな、と。

     出てくる料理、出てくる料理・・・とっても美味しそう。また、我々が普段気軽に食べることなどできないだろう高級食材のオンパレード。羨ましい・・・気も、少しだけ。

     税金を使ってそんな贅沢な食生活を!!!
    ・・・などとは、決して言うことなかれ!!!!!!

     そんな贅沢な食事が許されるくらいの生活を、彼らはしてきたんだなぁと、素直に納得できる。


    ★5つ、9ポイント半。
    2016.09.20.古。

    ※南極生活エピソードはもちろん面白かったし、南極料理もすべて美味しそうだった・・・けれど、自分が一番心に残ったのは・・・

    ドーム大学なる余興(?)にて筆者が語った「キャンプ講座」だった。まさしく、今すぐにでもキャンプに出かけてみたくなってしまった。


    ※映画「南極料理人」も以前に視聴。あちらも面白かった。書籍とはまた違って、物語としても楽しめるので、未観の人にはそちらもぜひ、薦めたい。

    ・・・西村さんを演じるのが堺雅人さん。すっごっくいい味を出していて、とても良かった。堺さん演じる西村さんと、この本で描写される筆者(西村淳)の姿とのギャップを楽しむのも、アリでしょう。


    ※文庫本を読む際の楽しみの一つに、「巻末解説文」を読むことがある。評論家だったりタレントだったり作家だったり・・・が、それぞれどんな視点でその本を読み、それをどう語るのかが、とても楽しい。
    (あらすじ列挙に終始した文は、除く)

    今回は、佐々木譲さん。さすが。この解説文だけ提示して読ませられただけでも、本書を読んでみたくなることまちがいなし。こういう「巻末解説文」、好きだなぁ。

  • 堺雅人主演の映画『南極料理人』がとっても面白くとても気にいったため。
    映画で料理人の西村さんを演じたのは堺雅人さんですが、本物の西村さんはヒゲぼうぼうのおじさんでした☆
    南極に持ち込めない食材は色々あるのでどういったもので代用できるか、知恵と工夫の数々に感心し通し…
    カレー+太田胃散=本格インドカレーには驚き。
    やってみたいような、みたくないような。

  • 海上保安庁から南極越冬隊サポート要員としてドーム基地に渡った著者の食を中心とした記録エッセイ。気楽そうに読めるが、マイナス70度とかマトモな人間が生きて過ごせる気がしない。

  •  この本を読むきっかけになったのは、小林聡美さんの対談集に出ていた
    飯島奈美さんというフードスタイリストがきっかけです。
    「かもめ食堂」のフードスタイリングを手掛けた人というのを知りました。
    あの映画で、小林さんがおにぎりを握る音、コーヒーをドリップする音を映画館の音響で聞いて、すごく印象に残っていて。
    で、ウィキペディアで調べたところ「南極料理人」という映画のフードスタイリングも手掛けているのだとか。
    その作品がちょうど、今月の新刊シネマデイジーにありました。
    早速聞いたのですが、どうも映画だけでは疑問に残る部分がいくつかありました。
    (映画は映画でよかったですよ!)

    ということで、その映画の原作本を読んでみたというわけです。
    なるほど、映画で疑問に思っていたことがいくつか解決されました。
    出てくる料理のおいしそうなこと。
    そして何より、平均気温マイナス60℃という過酷なところで一年暮らすその大変さを著者は面白おかしく書いていました。
    極限状態の環境に追い込まれると、精神が破綻するんじゃないかと思うぐらい、すごい日常でした。
    南極に興味を持つきっかけになった作品。

  • タイトル通り、南極の観測隊で料理人として越冬した人のノンフィクション
    越冬の経験は三十次の昭和基地と三十八次のドームふじのようで
    これはドームふじの方だけの記録

    以前、越冬隊に参加した人の講義を受けた事があって「ちょっと行ってみたい」とか思ったものの
    これを読むと「やっぱ無理」と思った
    まぁ、僕が行きたがっても行くために必要な技術は何もないけどね

    とりあえず、昭和基地はとても快適で、ドームふじは過酷というのがわかった
    あと、南極での越冬はやはり食品の保存・保管なんだなぁというのがよくわかる
    1年も補給なしで凌ぐってそりゃぁ何がしかの工夫が必要だよなぁ
    生鮮食料品なんて手に入らないわけだし・・・

  • 初版から15年経過して読む機会を得た。
    執筆当時、海上保安官であった筆者が、2度目の南極越冬(しかも極北により近く標高4800mのドーム基地で)した際の、食料・調理担当として様々なアプローチで活躍(暗躍?)した実録書である。
    著者の個性が際立っていて、現実には過酷を極めていると想像される越冬の現場が、連日連夜の宴会に溺れる「楽しい(怪しい?)仲間集団」としか思えなくなってくるほどだ。
    かと言って、決して過酷な現実の記載が無いわけではないので、「大抵の人間には勤まる所ではないな」ということもありありと伝わってくる。
    映画化もされたが、そちらは未だに見ていない。
    設定は多少変えられているだろうが、映画の方も是非見てみたいと思わされた作品だ。

  • すらすら読めた。しかし、笑える話、なんて面白い40代だろうと、カッコいいし、憧れる40代像であった。
    マイナス40度で外でジンギスカンして、すぐ口に入れないと凍る話、涙を流せば凍る話、凍傷になると壊死するので必死に戻った話、外で露天風呂と称して風呂に入ったり、野球したり、ありえない事に果敢に挑戦、アホしまくりで、大変楽しませて頂いた。
    特に料理は毎回豪華。料理がどんどん上手くなるドクターは羨ましい。食材使いまくりで、料理人から教えて貰えるから。とはいえ、極限の場所でのお仕事、こんな人達がいたんだと思うと、その仕事をしてる人達に脱帽です。
    俺もキャンプくらい行きたいなと思えました。
    他の西村さんの本、またこの本を題材にした映画も見てみようと思います。

  • 南極観測隊の1年を、調理担当の越冬隊員が記録した山あり谷ありエッセイ。
    南極での1年なんて想像を絶するけれど、描かれる毎日は楽しそうで美味しそう。
    日々「楽しむという努力も必要。みんなで頑張って楽しもう」という姿勢を見習いたい。

  • タイトルのとおり、面白い。南極越冬隊の料理人の本。料理の本ではなく、越冬隊生活の本。しかも、昭和基地ではなく、そこから内陸に1000km入った、標高3800m、気温マイナス70度のドーム既知での越冬。毎日の献立に悩んでいる人にもおすすめ。

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著者プロフィール

西 村 淳
北海道大学公共政策大学院教授・公共政策学研究センター長。1986年東京大学法学部卒業,2013年早稲田大学大学院法学研究科博士後期課程修了(博士(法学))。専門は社会保障法・社会保障論。厚生労働省勤務を経て,2014年から現職。著書に『社会保障の明日』(ぎょうせい,2010年),『所得保障の法的構造』(信山社,2013年),『雇用の変容と公的年金』(編著,東洋経済新報社,2015年)など。

「2016年 『公共政策学の将来』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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