ローマ人の物語 (28) すべての道はローマに通ず(下) (新潮文庫)
- 新潮社 (2006年9月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101181783
感想・レビュー・書評
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ローマが古代において稀有な繁栄を誇った背景には、インフラの徹底した整備があると言われている。本書では、ハードなインフラとしては水道が、ソフトなインフラとしては医療と教育が扱われる。現代風に言えば、いずれも「人間的な生活を行うための最低限の保障」といったところであろうか。水道に関しては、それが古代にも建造されたという意味においては、ただただその規模に驚かされるばかりであるが、機能面からいえば、今日のわれわれが想像するそれと何ら変わりはない。一方、教育や医療に関しては、ギリシア系民族へのアウトソーシングを奨励する政策の数々に驚かされる。民族自決の発想が生まれる以前とはいえ、エリートの初等教育をも他民族にアウトソーシングしてしまうのは、どことなく危なっかしい気がするが、ローマ帝国の繁栄を見るにつけ、当時にあってはそれが最良の手段であったということであろう。
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2008/11/24
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85
84の続き
ソフト面のインフラの話
カエサルのすごさも再確認 -
ローマ人のインフラストラクチャーというものに対する高度な理解を紹介する本。下巻は水道についての話。上巻でもそうだが豊富なフルカラー写真が理解を助けてくれる。
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「自分にとって関係が有る部分は大きな政府で居て欲しい。関係ないところは小さな政府で居て欲しい。」
これが一般国民の偽らざる心境だと思い出しました。それはそれで仕方ないことだと思います。
この本を読んで、古代ローマ人の公私についての考え方に強く共感しました。 -
インフラはソフトとハード、車の両輪のように二つが揃わないと運用が覚束ないものがある。
ソフトとは法律や教育であり、ハードとはそれこそ道や橋である。安全保障を含め、公共のものは全てインフラと言って良いだろう。
国家とは何なのか、答えがここにある。
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12/29読了
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ポン・デュ・ガール。
中世では人間が作ったなんて有り得ない!これは悪魔が作ったんだ!と言われていた橋は実は1世紀のローマ人が作りました。
ローマに行ってアグリッパが創設した水道の水を飲みたいです。全部アグリッパだよ! -
病院・教育に関する記述は、「悪名高き皇帝たち」や「危機と克服」とほぼ同じ内容が繰り返されているだけで物足りない。期待外れの内容。
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歴史に学ぶインフラストラクチャー。