魔性の子 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (437ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240213

感想・レビュー・書評

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  • ★十二国記 外伝★
    家の中庭でいきなり神隠しになった彼が、1年後、祖母の葬式にいきなり戻ってきた。
    その後、彼の周りで不思議な事件や事故が起こり、彼に危害を加えたものは
    祟りが降りかかると噂が流れ、疎遠される。
    教生として母校の高校にやって来た広瀬は、そんな高里に通じるものを感じるのだが・・
    彼の周りにまとわりつく白い手の正体は?
    何かを探して訪ね歩く女の狙いは?

    人間とはこんなにも醜いものなのかと考えさせられる1冊です。
    「十二国記」に先立って書かれているというから驚きです。
    これを書いた時点で、既に十二国記の構想があったんですねー。
    高里のその後は、「黄昏の岸 暁の天」へと続きます。

  • 再読(・ω・)を
    風の海‥を読む前にこちらから。

    昔、友達にゴーストハントっていう
    面白い漫画があると言ったら、
    友達は小野不由美さんのファンらしく、
    小説の方を教えてもらいました。
    (小説が原作とは知らなかったのです)

    その流れで魔性の子、十二国記とおすすめされ
    その際友達が是非にと くれた本が魔性の子。

    怖いけど止まらず
    どっぷりどっぷりはまりました。

    泰麒の話は、
    こちらとあちら、両方が読めて
    二度美味しいといいますか、
    深く堪能できるのが良いです(。-_-。)

    魔性の子を先に読むか、
    風の海、迷宮の岸を読むか
    毎度迷う(´-ω-`)

    セットで読んじゃいます(。-_-。)

  • 陽子が探していた反対側の世界。

  • シリーズ物の一部としての読んでもいいし、一つのホラー小説として読むこともできる。

    人間関係に焦点を当てた物語の展開をしながらも、それをありきたりのものに終わらさない。

    わくわく感を呼び起こされる小説。

  • 数年前に十二国記本編を少し読んだだけなので、詳しい関係性はわからないまま読み終わった。面白かった。この勢いのまま、本編も読みます。

  • 十二国記シリーズを冠していませんが、オフィシャルにオフィシャルに第0巻として発売された作品です。
    蓬莱に流された泰麒が戴極国に戻る話なのですが、十二国記シリーズであることを知らないで、むしろ、十二国記より先に読んだ方が純粋にホラー小説として楽しめると思います。
    ただ、ラストは結構唐突にトンデモファンタジーで終るので、十二国記未読でも楽しめますが、未読だと納得できない、謎を残した終わり方となってしまうので、本作を読んだ後で十二国記を読み、再読するのがおすすめです。

  • 昔、NHK-BSでたまたま見た「十二国紀」とうアニメがとても面白かった。その小説があることを知り、その序章に当たるのが本書だというので、この本から読み始めることにした。少し調べると、どうやらこのホラー小説が元で中に出てくる「異次元」の世界を描いたのが十二国紀であるらしい。元々アニメで「異次元」の世界観を知りながら読むと、とても整合がとれる物語だったが、何も知らずに読めばかなりのホラー小説に感じるのではないだろうか。

  • 予備知識なく(十二国記を読んだ事がない)この小説を読んでも十分に楽しめると思います。
    ホラーテイスト強めの目線で読めると思います。

    十二国記を読んだ事がある方はなおさら楽しめますね。

    自分の居場所はもしかしたらここではないのかも知れない。
    誰もが一度は思った事があるはず。
    でも、それでも生きていかなければね。

  • 教育実習のため母校に戻った広瀬は、教室で孤立している不思議な生徒・高里を知る。彼をいじめた者は“報復”ともいえる不慮の事故に遭うので、“高里は祟る”と恐れられているのだ。広瀬は彼をかばおうとすれが、次々に凄惨な事件が起こり始めた。幼少の頃に高里が体験した“神隠し”が原因らしいのだが……。彼の周りに現れる白い手は? 彼の本当の居場所は何処なのだろうか?

    ----------
    再読 2019/11/03
    読んでいてほんとうにしんどかった。彼の身に何が起こったのかを知った上で読むと、広瀬の願いも、高里の願いも、すれ違っていることが分かってしまう。彼は一生懸命に『同胞』を守ろうとする。
    そして、何よりも高里の視点から見るとあまりにも悲惨すぎる。ただでさえ彼は血が苦手なのに、自分のせいで周囲で凄惨なことが続きすぎる。
    自分の居るべき場所を思い出したとき、それは喜びだけだったのだろうか。最後の広瀬との会話から、思い残すことがあったように思う。まだ未読の続編を早く読みたい。
    束の間の休息のような、広瀬との部屋での隠遁したら……のやり取りが凄く好き。赤い傘。メルヘンだなあ。

  • 「十二国記」シリーズが好きで、シリーズは全部読んでいるのですが何となく『魔性の子』は読む気がしなくて、本はもっていたのに何年も本棚に置いたままになっていました。

    読んだ感想はやっぱり「十二国記」のシリーズとはちょっと違う雰囲気がしました。
    ただ、「十二国記」の泰麒の蓬莱(日本)でのことが描かれていたのでそのつながりは面白く読みましたが、サスペンスホラーとしての色が濃く、かかわりのある登場人物が殺されてしまうのも、殺され方もショッキングでした。

    主人公は「十二国記」の登場人物ではなく教育実習生の広瀬。
    実習先のクラス、学校から孤立している不思議な生徒高里は、彼をいじめると「祟る」と恐れられたいた。
    広瀬は彼をかばおうとするが次々に凄惨な事件が起こる。高里は幼少のころ神隠しにあいそれが原因らしいが。
    広瀬も高里もここは自分のいる場所ではないと思っていたが、違っていたのは高里だけだった。

    私は読んでいて、ずーと広瀬も十二国の世界の人だと思って読んでいましたが違ったようです。

    読み終わり「十二国記」の世界で同時に起こっていたことが気になり『黄昏の岸 暁の天』を読み直してしまいました。
    こちらを読み返し『魔性の子』も読んでみて良かったと思いました。


    『十二国記』(じゅうにこくき)は、古代中国思想を基盤にした異世界ファンタジー作品です。現在『魔性の子』を含み8作品が刊行されています。
    「十二国」とは私たちが住む地球上には存在せず、「触」という現象でのみつながる異世界。十二の国が、黄海を中心として幾何学模様の花弁のように四方に広がっています。国は十二の王が治め、その王はキリンによって選ばれる。また、古代中国を思わせる文化を持ち、伝説に登場する生き物に似た異形の獣が存在する。私たちの常識とはまったく異なる世界です。
    2012年時点で未完。 文庫本の売り上げは、シリーズ累計750万部以上。また、2002年にNHKでテレビアニメ化されています。

    現在、新潮社から装丁を新しくして随時、刊行されています。
    詳しくは公式ページをご覧ください。
    http://www.shinchosha.co.jp/12kokuki/

著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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