ケナリも花、サクラも花 (新潮文庫 さ 27-3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101325132

感想・レビュー・書評

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  • 2/4 再読。自分の論理というか哲学のようなものをこういう形で一冊にできることがすごいと思う。なにかをふりしぼるような。でも亡くなった人の本を読むのってせつない。がんばりすぎなくていいよ、と言いたくなるよ。

  • 以下のアドレスのブログ記事をお読みください。
    http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/36848281.html

  • 表題、鷺沢先生自身の言葉ではないのだけれど、そこ(本文で登場する時)まででつらつらと語られていた葛藤みたいなものを読んだ後に認識しただけに、「うっ、やられた」感が強かった。
    うん、そうだよね。鷺沢先生、留学を通していろんなことを考えたり悩んだりしてたけど、ケナリも花だし、サクラも花なんだよね。

    ところで、ケナリもレンギョウもいまいちピンとこなかったのだけれど、実物写真を見て気づいた。
    私この花、数年前にも検索して見たことある。
    ハングル教えてくださっていた大学の先生が、授業中におっしゃってて、気になって調べたんだ。
    でも、あの時、先生何ておっしゃってたんだっけなぁ…検索かけるくらいだから、よほど気になることをおっしゃってたはずなのに、思い出せない。
    せっかくつながったのにね。

  • 表紙裏
    二十歳を過ぎるまで、鷺沢萠は自分に流れる韓国の血を知らなかった。そして、93年一月、祖母の国の言葉を学ぶため、厳冬のソウルへと旅立った。日韓の齟齬へのいら立ち。韓国の学友との交流。祖母、父、私を結ぶ血のつながり。さまざまな思いが去来し、濃密な半年が過ぎていく。ケナリの花が美しい韓国から帰ってきても、せつない思いは続いている。「1/4の祖国」への真摯な留学体験記。

    目次
    序章 コンブハゲッソヨ
    第一章 苛々している
    第二章 氷の壁――名前のはざまで
    第三章 買いかぶってやる
    第四章 わたしはずるい
    第五章 みんな「事情」を抱えている
    第六章 祖母・父・わたし
    第七章 ケナリも花、サクラも花
    第八章 牛の一歩と小さな石ころ
    終章 チョム ト・チョム ト

  • 不覚にも電車内で泣いてしまった。
    前の席のおじさんがびっくりしてた。

    ひどいよ、鷺沢さん。

    「あー、ゴメン、ゴメン」って言って
    くれそうな気がするから不思議。

  • 韓国という国を思うと感じる「なんかやばそうな感じ」を考えさせられるエッセイでした.

  • 心に残るエッセイ。著者の深い韓国留学体験記

著者プロフィール

鷺沢萠(1968.6.20-2004.4.11)
作家。上智大学外国語学部ロシア語科中退。1987年、「川べりの道」で文學界新人賞を当時最年少で受賞。92年「駆ける少年」で泉鏡花賞を受賞。他の著書に『少年たちの終わらない夜』『葉桜の日』『大統領のクリスマス・ツリー』『君はこの国を好きか』『過ぐる川、烟る橋』『さいはての二人』『ウェルカム・ホーム!』など。

「2018年 『帰れぬ人びと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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