天ぷらにソースをかけますか?―ニッポン食文化の境界線 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101366517

作品紹介・あらすじ

あなたは天ぷらにソースをかけますか?赤飯に甘納豆を入れますか?「天かす」と呼びますか、「揚げ玉」ですか?お肉と言えばなんの肉ですか?-ネットで集めた厖大な情報分析は、驚きと発見の連続。実際に歩いて実証した東海道食文化の境界リポート付き。

感想・レビュー・書評

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  • ソースで天ぷら ばら寿司かちらし寿司か ぜんざいかおしるこ 肉まんと豚まん 
    かつて西日本では農耕用に牛を多く飼育しており、関東では農耕用に馬を多用している
    食文化の違いをネットを通して調査したもの
    p263

  • 西の薄口、東の濃口醤油。
    うどんとそば、だしの違い。
    食の東西比較や、地域差については、これまでも見聞きする機会も多かった。
    最近はバラエティ番組でもよく取り上げられる。

    本書は、新聞の企画で、全国の読者の情報により「食の境界」がどこにあるかを可視化しようとしたもの。
    くっきり東日本/西日本が分かれることあり。
    あるいはモザイク状にばらばらになることもあり。
    いろいろな分布が、一筋縄にはいかない多様性を表していて面白い。
    「食の方言」というけれど、方言周圏論みたいに「中央」から「周辺」へ広がるわけでない。
    食べ物という「実体」があるからか?
    それとも周圏論の仮説に無理があるのか?
    そんなことも考えてしまった。

    釣り鐘型のたこやき?
    栗の甘露煮入りの甘い茶碗蒸し?
    ぜんざいより甘い味噌汁?
    福神漬けを「ふくしんづけ」と読む地方がある?
    まだまだ知らない食文化がある。
    本書では自分の生まれ育った県にあるとされるものが、自分は全く知らなかったりすることもあって、驚いた。

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  • 「普通」「当たり前」「当然」「絶対」世の中にそんなものはない!

    所蔵情報
    https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=076152

  • 日本経済新聞社がウェブ上で連載した「食べ物 新日本奇行」(「紀行」ではないやうです)を書籍化した『全日本「食の方言」地図』を加筆改題の上、文庫化したのが本書であります。
    食の方言とは言ひ得て妙で、元の表題の方が良いやうな気もしますが、まあそれはいい。土地によつて、食べる物が違ふのは当然の事だし、同じ物でも呼び名が違ふ事もあります。狭い日本なんてとんでもない!

    本書の目新しさは、ウェブ上の連載といふ特質を活かし、読者と双方向の内容となつてゐることにあります。例へば表題にもなつてゐる「天ぷらにソースをかけるか」といふ設問には、掲載されるや否や、読者からのメールが続続と届いたさうです。最終的なVOTEの結果は、ソースをかける地区は西日本に集中してをり、従来ならば何となく語られてゐた事が、見事に視覚化されて、食の方言地図が一丁上がりとなる訳です。

    他にも、「ぜんざい」か「お汁粉」か、「肉まん」か「豚まん」か、「冷やし中華」か「冷やしラーメン」か「冷風麺」か、「メロンパン」か「サンライズ」か、肉といへば「牛」か「豚」か「鶏」か.....等等、VOTEによる「日本地図」が次々と完成されていくのでした。ところで、わたくしにとつて、「サンライズ」は初耳でした。あと、「他人丼」の分布図も作成して欲しかつた喃。

    最終章は、著者本人が東海道を歩いて旅をし、食文化の境界線を自らの足と目で確かめてゐます。新聞記者の血が疼くのか、やはり自分で取材をして初めて納得するのでせうか。
    ここでは、「サンマーメン」(初めて聞いた)地帯、「白ネギ」と「黒ネギ」境界線、「イルカ」地帯、「米味噌/うどん」と「豆味噌/そば」境界線、うなぎを「背開き・蒸す」「腹開き・蒸さない」の境界線、「モーニング」地帯などを次々と認定していきます。そしてなぜか「灯油を入れるポリタンク」は赤か青か、の境界線まで調べてゐます。食文化とか関係ないですね。

    郷土愛をくすぐり、野次馬的好奇心を満たす一冊で、ネット時代以前には考へられなかつた書物と申せませう。続篇みたいなものもあるやうなので、それも覗いてみます。デハデハ。

    http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-748.html

  • 全国を駆け巡り、
    食文化の境界線がどこにあるかを探訪。
    天ぷらにソースとか、味噌汁にニラとか、
    地方・地域での食文化の違いを調査した内容です。
    ぜんざいとお汁粉、ばら寿司かちらし寿司か。
    メロンパンとサンライズというのもあって、
    地域で同じものでも、名前が違ったり、
    内容が異なったりしていて、面白かったです。
    塩ゆで落花生は千葉県だけかと思ってたら、
    富士宮近辺でも食べられていたとは、
    なんだか新鮮に驚いてしまいました。
    東海道における食文化の境界線の調査は、
    実際に行って食べているところに感動!
    天かすと揚げ玉・・・
    “揚げ玉”が少数とは思いませんでした。(by千葉県人)

  • 友人からの借用本。同時投稿のFBを見て、偶然持っていたとのこと。ありがたや。で、既読の「納豆に砂糖」と比べると初心に忠実で、食の方言をしっかり検証している印象を受けた。書きぶりも奇を衒わない感じ。偶然我が家で晩の余りの天ぷらを翌朝食べる機会があり、オーブンで温めてウスターソースで食した。ミニお好み焼きのようで美味しかった。後半の東海道における食文化の境界では、歩いて東海道を上りつつも、途中、場合によっては車や電車も使うという肩肘張らない紀行に好感が持てた。

  • 新書文庫

  • 古本だったかな?

  • 読書録「天ぷらにソースをかけますか?」4

    著者 能勢泰申
    出版 新潮社

    p240より引用
    “ 我が家にはいつも一種類の味噌しか置い
    ていないが、このメールを読んで、いくつか
    の味噌を具や季節によってブレンドするのが
    味噌汁の本当の楽しみ方かもしれないと思っ
    たのである。”

    目次から抜粋引用
    “ソースで天ぷら
     中華まんを考える
     メロンパンとサンライズ
     お豆について
     漬物をどうぞ”

     新聞記者である著者による、日本の地方ご
    との食の特色の違いをとりあげた一冊。
    「全日本「食の方言」地図」改題・改稿文庫
    版。
     天ぷらにつける物の違いから食文化の東西
    境界線についてまで、ウェブでの情報や投票
    結果を元にまとめられています。

     上記の引用は、地方ごとに使われる味噌の
    違いについて書かれた章での一節。
    いつも自分好みのお味噌を使った味噌汁を飲
    むのもいいかもしれませんが、ずっと同じよ
    りは、時々変化をつけることで、よりいつも
    の味が引き立つのかもしれませんね。
     日本中を転勤して回る人などは、この本に
    あるような食の違いを実体験することになる
    のでしょう。たまに旅行で遠くに出かけるく
    らいの私でも、旅館で食べる醤油の味の違い
    や味噌の違いを感じるくらいですから、その
    食べ物の違いに長く付き合わなければならな
    いのは、人によっては苦労かもしれません。

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著者プロフィール

1951年、福岡県久留米市生まれ。日本経済新聞特任編集委員・コラムニスト、「B-1グランプリ」主催団体「ご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会」顧問。東京都立大学法学部卒。75年、日本経済新聞社入社。社会部、生活情報部などを経て文化部編集委員。地方独自の食文化に注目し著した『全日本「食の方言」地図』(日本経済新聞社、後に改題、『天ぷらにソースをかけますか?』新潮文庫)が話題となる。他の著書に、『文学ご馳走帖』(幻冬舎新書)、『ちゃぶニチュード!』(幻冬舎文庫)、『納豆に砂糖を入れますか?』(新潮文庫)など。

「2017年 『食は「県民性」では語れない 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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