超・殺人事件―推理作家の苦悩 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 3060
レビュー : 308
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101395227

作品紹介・あらすじ

新刊小説の書評に悩む書評家のもとに届けられた、奇妙な機械「ショヒョックス」。どんな小説に対してもたちどころに書評を作成するこの機械が、推理小説界を一変させる-。発表時、現実の出版界を震撼させた「超読書機械殺人事件」をはじめ、推理小説誕生の舞台裏をブラックに描いた危ない小説8連発。意表を衝くトリック、冴え渡るギャグ、そして怖すぎる結末。激辛クール作品集。

感想・レビュー・書評

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  • すっごく面白かった。

    超理系読んでしまった。
    せっかく買ったのに飛ばすなんてもったいなくて。
    まあ訳分からなかったけど。
    逮捕されるんじゃないかとびくびくしてしまった。

  • 推理作家の苦悩をシニカルかつユーモアたっぷりに書いた、短編小説集でした。

    小説に煮詰まったりすると東野さんもこんな妄想を繰り広げているんだろうかと、とても面白く読ませてもらいました。

    こんな突拍子もないこと、あり得ないでしょと一笑して終わるというより、もしかしてこんなことがあったら面白いなと思わせてくれるし、特に最後の短編「超読書機械殺人事件」なんて特別にシニカルでおもしろかった。

    作家といえば小説を書いているだけかと思いきや、売れてくるといろいろな賞の選考委員があったり、文庫本のあとがきを書いたり、時には書評を書いたりすることもありますよね。
    仕事である以上好き勝手に書いていいわけでなかったり、つまらない作品も読まなきゃいけない。そんな時に代わりに書評を書いてくれる機械があったら…
    とっても楽ちんですよね。
    売り方も非常に上手いし、業者のビジネスセンスが抜群。
    スピード感の速い時代とはいえ、なんでも手軽に、速くとコンパクトになっていく中で、大事なものが抜け落ちてしまったら悲しい。そんなの本末転倒だよね。

    寝る前に読むにも適度なサイズのお話ばかりで、非常に楽しめました。

  • 既読でしたわ。肩の力抜けたユーモア系もたまには良いね。

  • 8作品が収録された短編集です。

    推理小説が出来上がる背景が、作家目線、編集者目線、書評家目線…それぞれいろんな角度から書かれています。

    こんな設定を思いついてしまうことがすごいなと思いました。

    どれもこれも全然違う設定で、短いにも関わらず読み応えがあって、やっぱり最後に意外な結末が待っている・・・楽しめますよ。
    短編なので読みやすく、だけど決して軽くも浅くもない。

    おもしろくて怖いです。

  • (2012.09.18)

  • "超税金対策殺人事件","超理系殺人事件","超犯人当て小説殺人事件","超高齢化社会殺人事件","超予告小説殺人事件","超長編小説殺人事件","魔風館殺人事件(超最終回・ラスト五枚)","超読書機殺人事件"の8短編集。

    どれも小説家や出版業界の仕事を皮肉ったユーモア溢れる短編。東野圭吾というと本格ミステリー作家で、入り組んだトリックや華麗な謎解き、そして絡み合うしがらみを淡々と描くイメージだが、この短編集は、そういう東野圭吾とは異なった、読んでいてニヤッて笑ってしまう作品ばかり。私はこういう初期の頃の笑いを大切にしている東野圭吾作品がかなり好きだ。

    特に"超理系殺人事件"は、私も理系の端くれとして意地になって読んで、さっぱり意味が分からず最後には「似非理系人間」であると烙印を押されてしうという、小説にジャッジされた形になってしまった。いやはや参ったって感じ。

  • 東野圭吾の短編集。どの作品も方の力を抜いて読めて、よかった。(読んだ人しかわからないが、)「ショヒョックス」の「おべんちゃら」モードで言うならば、ブラック・ユーモアたっぷりに描かれる8つの短編は、東野圭吾の違った一面を見せつけており、彼の才能、引き出しの豊富さを印象づけている。

  • カラッと面白いものを読みたくて再読。
    作家、出版業界を揶揄したブラック短編集。
    期待に違わず面白かった!

  • 東野圭吾による、ブラック短編集。
    作家とその周辺を揶揄。
    痛快(笑)

    ちょっとだけ、筒井ぽさを感じた。
    筒井より、まじめだけど。

  • 「超・殺人事件-推理作家の苦悩」
    推理小説誕生の舞台裏をブラックに描いた危ない小説8連発。


    東野圭吾の初期作品。意表を突くトリック、冴えるギャグ、ニヒルな展開、怖すぎる結末。加賀恭一郎シリーズやガリレオシリーズといった代表作では垣間見えないもう1つの東野圭吾ワールドがここにある。


    「小説書くのにお金を使い過ぎてしまった!どうしよう!」
    「書いていた小説の犯人が分からなくなった!ヤバい!」
    「連載小説がいつの間にか殺人予告になってしまった!どうなってる!」
    「何千枚も書かないといけないなんて無理だ!」
    「書評も解説も書くの大変なんだよ!」


    と世の中の作家達が抱えているだろう本音(+殺人に使われるのは勘弁という思いを含む)が詰まり、そして漏れまくっています。このまま高齢化社会が進み、「何を書いているのかと歳のせいで分からなくなった!」と嘆き、喚き出す作家が続々と現れる未来を見据えた?「超高齢化社会殺人事件」を含めると8つの短編の内、7つが“作家も大変なんだよシリーズ”になります。それぞれ毛色が違い、面白い仕上がり。


    「超理系殺人事件」だけは、ミステリー要素が少し強めな一本。理系専門知識をこれでもかと詰め込んだ小説を発表し、それを分かりもしないのに意地でも読み切ろうとする似非理系人間を摘発する。なんて未来的な捜査だろうか。


    因みに、作家にとって一番ありがたいのがショヒョックスの実現であり、一番ありがたくないのが、3000枚レベルを書かないと本は売れない時代がやってきてしまうことではないでしょうか。400字詰め1枚を書くのだけでも物凄い大変な訳で、それが1000枚は当たり前、目指せ3000枚!と編集者が発破をかける時代が来てしまったら、それこそみんな書くのを辞めちゃうなw

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著者プロフィール

東野 圭吾(ひがしの けいご)
1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。
1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞。2013年『夢幻花』では第26回柴田錬三郎賞を受賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。現在、直木三十五賞選考委員を務めている。
代表作としてガリレオ・新参者シリーズに加え、映画化された『手紙』『ラプラスの魔女』。ほかにもテレビドラマ・映画化された作品が多い。今後映画化が決まっている作品に2018年11月16日公開『人魚の眠る家』、2019年公開の木村拓哉主演『マスカレード・ホテル』、同年公開予定に玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らの共演作『パラレルワールド・ラブストーリー』がある。なお、中国で『ナミヤ雑貨店の奇蹟-再生-』が舞台化・映画化され、映画はジャッキー・チェンが西田敏行と同じ雑貨店店主役で出演する。

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