失格社員 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101462240

感想・レビュー・書評

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  • 20180909


    元銀行員の著者による経済小説。

    銀行に関する話が多いが、製紙会社、保険会社、ホテルなど多岐に渡りサラリーマンの悲哀を絶妙な皮肉を混じえながら表現されている。

    硬い話から色っぽい話まで、最後まで飽きる事なく一気に読めた。

    最後の製紙会社の買収劇を題材にした作品は、短編だけでなく、長編でも読みたい。

  • 金融機関にお勤めの『社畜』の皆様には、思い当たる節があるはず。そんなシチュエーションや人物たち。
    元みずほ銀行の著者が描くのは、生々しい社畜たち。
    彼らの生き方をみていると、哀しくなる。
    でも、私は絶対違うとも言い切れない。
    なにかの弾みで、ということがあるかもしれないからだ。
    ただ、彼らは等しく孤独だ。
    痛みを哀しみを怒りを、あるいは喜びを、誰かと分け合っていれば、それぞれの悲劇は起こらなかったかもしれない。

    金融機関にお勤めの『社畜』の皆様、彼らのような悲劇を起こさないために、おすすめします。

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著者プロフィール

1954年、兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。77年、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。人事、広報等を経て、築地支店長時代の2002年に『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。03年、49歳で同行を退職し、執筆生活に入る。その後、日本振興銀行の社長就任、破綻処理など波瀾万丈な50代を過ごす。現在は作家、コメンテーターとしても活躍。著書に『失格社員』(新潮文庫)、『ラストチャンス 再生請負人』(講談社文庫)、『我、弁明せず』『成り上がり』『怪物商人』『翼、ふたたび』(以上、PHP文芸文庫)、『50代の壁』(PHP文庫)など多数。

「2023年 『使える!貞観政要』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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