- Amazon.co.jp ・本 (585ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102010211
感想・レビュー・書評
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人名がややこしい。
主人公の妹アヴドーチャ・ロマーノヴナ・ラスコーリニコフは、愛称の「ドゥーニャ」以外に「ドゥーネチカ」「アヴドーチャ・ロマーノヴナ」と呼ばれる。
登場人物全員がこんな調子なので「この名前は誰?」と混乱し、名前に気を取られている間にストーリーを忘れてしまいがち……
おすすめは、ネット検索などで人名対照表を準備して、確認しながら読むことですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
どうして人を殺めてはいけないのか、これを読めばわかる。
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今年の新潮100冊②
いきなり酔っぱらいに絡まれて 長々と身上話を読まされることになったときは どうしようかと思ったが、母からの手紙くらいからスルスル読めた。
名前迷子にさえ 気をつければ、難解そうにみえてむしろ面白く読める。
(急に名前が明かされたザミョートフが一体誰なのか確信がもてず、長いことページをいったり来たりした)
ラスコーリニコフが老婆を殺したのは、彼なりに崇高な理由があったからかもしれないが、リザヴェータまで手にかけたのは ただの保身。
罪を犯す前から苦しみに苛まれ、人並み以上の慈悲心をもつ彼は、立派な「凡人」。
上巻のうちに自殺するんじゃないかと危ぶんでいたけれど、途中 いきなり生きる活力がみなぎりだして驚いた。
純粋無垢なソーニャの力なのか。
彼は最終的には病死とかしそう。
リアル悪夢をみすぎだし、気を失いすぎ。
考えていることや やることがいきなりバカになって、それに対して一人ツッコミしてたりして、かなり面白い人間なんだけど。
そしてわたしは、知らず知らずナーバスになっているのか、妹ドゥーネチカの結婚話に特別 心惹かれた。
「あのひとがわたしの人格を認めて、尊敬してくれるという確信がなかったら、わたしは結婚しない。
あのひとを尊敬できるということが、確実に信じられなかったら、わたしは結婚しない」
相手を尊敬できるかどうかって、その人との関係性の持続にかかわる かなり重要な感情だと思う。
尊敬できるかは、信じる信じないではなく、今現在できるかできないかなので、ドゥーネチカは絶対にルージン氏と結婚しないほうがいい(笑)
ルージン氏の言うことではなく、行動をみれば、彼がドゥーネチカを大事にしていないことは明白。
妹の結婚をバッサリ反対する兄の愛に、なにやら感動した。
ラズミーヒンの好感度も、急上昇した。
彼女のためなら、彼はこれから何でもやるのでは?
というか、実際にやってるし。
こーいう人と結婚しなさい。 -
下巻に纏めて投稿。
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自意識ボーイ可愛い
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【きっかけ】
先輩から薦められたため、手に取った一冊。
【感じたこと】
今まで自分が読んできた本とはまるで性質の違うものだと読み始めてすぐに感じた(読書量が少ないこともあるが…)。一番の理由は、ストーリー展開は遅い代わりに、とんでもないくらいの密度で、登場人物の心理描写が綴られていることにあると思う。
上巻を読んで、物語の事象自体は整理できるが、登場人物の言葉や思想にはまるで理解が追いつかない。にもかかわらず、なぜか日々この本を手に取った読み進めてしまうという不思議な本だった。
無知な自分にはこの本を評価することはできないが、一番感じたことは、どこまで深く人間について考察すればこのようなものが作り上げられるのかということだった。 -
素晴らしい