黒猫・アッシャー家の崩壊 ポー短編集I ゴシック編 (新潮文庫)
- 新潮社 (2009年3月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102028049
感想・レビュー・書評
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青空文庫で読んだ。
ミステリーかと思ったらホラーだった。恐怖。
動物は大事にしましょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前に読んでいたものもあるのに、まったく忘れてしまっていて、まっさらな気持ちで読めました。19世紀の作品の翻訳なので、読みづらさもちょっとあるのですが、内容の厚みでぐいぐいと読む気持ちをひっぱっていってくれます。ジャンルはゴシック小説、つまり怪奇小説とありますが、ホラーというよりは、現代でいえばその怪奇な様式による面白みに特徴のある小説だと言えるでしょう。グロテスクだったり、血みどろだったりという見せかたよりか、世界観で見せてくれているというような。
そして、退廃的ですね。 -
全体的におどろおどろしい作品。「黒猫」は猫がかわいそう…と思って読んでいたけど、不吉の象徴と考えればなるほどね。「赤き死の仮面」「ウィリアム・ウィルソン」は似ているけど、主観的なのか客観的なのかとういう視点で面白い作品でした。「アッシャー家の崩壊」はまさにゴシックホラーですね。
どの作品もこの時代にこの発想は素晴らしかったのではないかと思います。 -
怖いお話しにどれだけ免疫がついていても、アッシャー家の崩壊には背筋が寒くなる。この免疫の原点に著者が見え隠れするお話し。
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壁に猫の形が浮いてくるだけの話。なのになぜこんなに有名なのか。
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チョコレートケーキに例えるならば、「オペラ」
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黒猫もアッシャー家も、わたしが書いているそこはかとない不安を根底に置く作品たちの、原点です。
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アッシャー家の崩壊の中で、精神を病んだアッシャーが描く絵が地底にある出口のない長方形の純白のトンネルだったり、終盤で家が崩壊する時に家の割れ目が拡大して疾風が吹き込むシーンなどよくわからないけど恐ろしい感覚。一編づつは短いけれど、どの作品も忘れがたい印象を与えてくれてる。
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新訳を読みたくて。風景や建物や装飾の描写がすばらしい。これぞゴシック。読みやすくしかもポーならではの忍び寄る恐怖感を遜色せずに表現した訳も秀逸。個人的には『ウィリアム・ウィルソン』と『アッシャー家の崩壊』のデカダンスにぞくぞくうっとり。
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エドガーアランポーの名作と言えば黒猫と聞いたので読んでみた。
思ったより短編で通学中の電車ですぐ読み終わった。
内容は、正直イメージしてたのと全然違って、いい意味で裏切られた…!
酒に溺れて人格すら定まらなくなり残虐になっていく主人公が、ラストでどうなるのか、緊張しながら読みました。ラストを読んだときの衝撃は忘れません!