- Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102118047
感想・レビュー・書評
-
いくら女がいつまでも現役なフランスでも、50年前だからアラフォーが「わたし、オバーチャンなの」って言うのである。今だったらプラス10歳くらいに調整して考えるべきなのかもしれない。そうでなければ、こういう属性のヒロインにしてはプライドが低すぎないか。
腐れ縁っていうのはこうやって続いていくんだという感じはよくわかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これは、これは、せつない。最初はなんだかダルいなあ、こういう物語を女性が書くってなんだか都合がよくないか?と思いながら読み進めていくと後半にすぶずぶと文章の深みに嵌りだして、ああ、やばいやばいと感じながらも引きずり込まれてしまった。主人公は39歳、しかしこれをサガンが20代のときに書いたという事実に打ちのめされそうだ。
ラストシーンの台詞、ポールがシモンに階段の上から声をかけるシーンがえぐい。これは立ち直れない。 -
久しぶりに読んじゃった。カバーがビュッフェでなお嬉し。あまり元気じゃない時のがサガンがしっくりくるらしい。。
-
ロジェ、シモンと二人に愛されながらも孤独から逃れることのできないポールの気持ちはなんとなく分かる気がする。
シモンのほうに愛情が傾いても年齢差と将来それにより捨てられてしまうことの恐ろしさ、ロジェの浮気性が治らないであろうこと、どちらを選んでも孤独の予感はついてくる。
若いころのように幸せを求めて、動き回るほどの年でもないという自覚。
孤独と悲しみを読後感に残すところはサガンらしいところだと思う。 -
2011/02/27読了
-
「悲しみよこんにちは」から、サガンの表現が好きで手を延ばした第二弾。
んーーー、ついシモンを応援してしまうw
ポールの気持ちは分かるんけど。 -
台北本その2。
「悲しみよこんにちは」につづき、サガン2作目です。
さっきの「変身」とはうってかわって男女のもつれ話。
アラフォー女性の繊細な心の動きを、しつこくない文体で巧に書いていてます。
シモンは25歳の設定ですが、ちと幼なすぎな印象やなー。でも恋に狂うとこうなってしまうのか。。。
誰かに愛されたい欲求って、愛がたまる容器があって(人によって大きさは違うのかもしれまへんが)、それが一杯になると満足するのかな。それを満たす愛は必ずしも1人の恋人でなくてもよいのかも。いや、1人のひとにむちゃくちゃ愛されないと埋まらないものなのか。
それはいわゆる承認欲求とは別なのかなー。なんてことを考えつつ結局わかりませんw
とりあえず、年上好きを公言している僕としてはシモン君に幸せになってほしいです。 -
サガンはたぶん高校生くらいのときにはまって読んでいた。でもこの作品はそのとき良さがわからなかった。主人公の女性の年齢にはまだ遠い私だけど、今読むと若さや年齢ということにテーマを絞っているこの作品は、女性の微妙な気持ちの変化をとてもよく描いていると思った。そして主人公の最後に出した答えにも初めて納得・・・それに気づいたとき、自分の変化にも気づいてとても面白いと感じた。でも悲しいというより、痛みとせつなさの残る小説!
-
女性は年齢考えちゃう生き物だと実感した。
-
4作目。
シモンの揺るぎないポールへの愛情に、若さを感じます。
ポールの慣れ親しんだ環境や関係を変えることへの不安や恐怖に共感します。
ロジェは・・・自分勝手な男です。
例えまた孤独な日々がポールに戻ってきて
他の人に目を奪われても
それはロジェへの愛を再確認するための機会でしか無いのでしょう。
この部分は私もまだ分かりません。
40歳くらいになったら、ポールの気持ちが分かるようになるかな?