ハイ・フィデリティ (新潮文庫)

制作 : Nick Hornby  森田 義信 
  • 新潮社
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本棚登録 : 338
レビュー : 50
  • Amazon.co.jp ・本 (463ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102202111

感想・レビュー・書評

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  • この文庫、すでに絶版になっていて、ネットで手に入れた。
    同タイトルで映画化もされているんだね。

    小説内に登場する膨大な音楽コレクション(とウンチク)
    ほとんどわからなかったけども、それでも楽しめる。
    古い小説かと思ったけども、ニルヴァーナ(Nirvana)のレコードも出てきたりして、それに反応してしまう自分が面白かった。

    ちなみに、主人公は35歳の音楽ジャンキーで、ロブの一人称小説となっている。
    男の哀しいサガ、ダメダメな人生がずーっと綴られている。

    何となく、ライ麦を思い起こすような純真さも感じる。

    音楽に没頭し、しがないレコード店を営み、常にウンチクを語る・・・
    しかし、人生は自分の思うモノとは解離しており、恋人ローラも逃げていくありさま。
    そのローラに対する想いも、かなりひねくれていて、その有様も惨憺たるもの。

    終盤にかけて、恋人と人生を取り返すような爽快なストーリーになっている。
    今の自分の年齢ともかぶり、感慨深く読むことができた。

    ちなみに『フィデリティー(fidelity)』を辞書で引くと
    1)約束や義務などの厳守。
    2)忠実。忠誠。
    3)迫真性。正確さ。
    4)オーディオ装置で,再生の忠実度。原音を再生する正確さ。

    なるほど!

    ----------------
    【内容(「BOOK」データベースより)】
    彼女のためにテープを編集したこと、ありますか?彼氏からそんなテープを贈られたこと、ありますか?この本は、そんな貴男とそんな貴女のための小説です。もうからない中古レコード店を営むロブと、出世街道まっしぐらの女性弁護士ローラ。同棲の危機を迎えたふたりは、どんな結末を迎えるのでしょうか。英国だけで百万部を突破した話題のベストセラー、いよいよ日本に上陸です。
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  • 名著。
    歳を重ねる毎に面白くなる。

    音楽とみじめさ。
    どっちが最初に存在していたのか。

    名文だと思う。

  • 映画も素晴らしいが小説もまた素晴らしい。
    なんだかいとおしい。

  • 2009.1
    再読。
    8年ぶりに読み返してみた。
    前は人間性よりも感性、という考えとかオタクっぽさに大いに共感してたけど、
    「大切なのはどんなものが好きかではなく、どんな人間であるかだという気がしている」に今では共感している。
    ここでも「気がしている」とまだ言い切れないところが彼の弱さであり愛すべき所だったりして。
    解説をじっくり読んでみるのも面白い。

  • 大好きです。映画を先に見てしまったのだけど、やっぱりニック・ホーンビィの小説はいいなあ、と思う。バカでどうしようもない感じとか。なんか強迫観念っぽいところとか。偏執的なところとか。考え出すと止まらなくなる感じとか。私は知らない名前もとても多かったけど、音楽好きならより楽しめるのかも。好きな人にテープを作りたくなります。

  • Them magazine 2015年春号(通巻第5号)「Out of Nineties」特集で90年代のものを紹介するページで紹介されているのをみて読んだ本。90年代の本・映画・音楽は「うるさいよばかだるいんだよってかお前誰だよ」みたいな空気が各作品に通底する特徴のような気がしていて、それを魅力に感じている。競争を続けることがしんどくなって降りるようなテンションが日本だとゆとり世代につながっていったのかも知れず、90年代カルチャーが未だに古びないのは当時のテンションが今につながっているからのような気がする。この作品はほどよいぬるさが読みやすい。

  • 映画を語る会で原作になった本を先輩からいただいたので
    読んでみた。どうやら絶版で今はどこにも売ってないようです。
    で、早速読んでみた。
    最初なんだこれは!ロブ(主人公)がやたらめったら
    昔の女に対する(歴代彼女たち)ただのストーカー話じゃないか!と。
    もう感想といえば、それだけだったけど
    読んでいくうちに、あぁなんて不器用というか
    なんかどうしようもねぇな!
    でもまぁしょうがねぇな!みたいな謎のあれ。
    ロブが言うベスト5の意味とてもわかる。
    イベントでかける好きなベスト5と
    自分が好きなベスト5は全然違うもの。
    それにしても
    好きな人にカセットテープいいですね、
    貰ったことないけど。
    なんだよ、結局ローラとより戻していい感じじゃないか!と。
    むしろローラがいい女すぎる。私だったら絶対無理。

  • 主人公のセンスが異常に良くそれにこだわる。
    センスだけで生きる男という生きかた,それが出来る文化、そして国……
    途中からセンスひけらかし大会になってストーリーにあまり起伏がなくなったのは良くなかったかな

  • ぼくは(敵視されている)A・ガーファンクルもM・ゲイどちらも聞かないですが、それでも主人公の趣味というのはよく分かる。これがヴィンテージ・ヴァイナルの世界ってやつでさあ…新品CDだけ、では築けない世界なんですね。「ベスト5で他人の価値を測る」のはどこかで終わるはずなのに、36歳の今でもそれは変わらない。日本の若者向けにもこんな漫画や小説はたくさんありそうですが、それらよりはるかに優れているのは、ローラの存在ですよ……この複雑な人間性への戸惑い。英国アイロニーを楽しむ、でもいいですしね。

  •  愕然とするほど情けない、音楽オタク三十男の物語。もう全オタク必読の書だとわたしは思っていて、力一杯おすすめします。
     イギリス的露悪趣味に満ちているという意味では英国文学の正統なる後継者であるとも思いますね。翻訳も、一人称小説にふさわしく軽やかで読みやすいです。

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