ホテル・ニューハンプシャー〈下〉 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102273043

感想・レビュー・書評

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  • アメリカのちょっと昔、の時代の家族像を描いた小説。
    理想的とは言いがたいものの、不思議な絆で結ばれた家族の姿は、痛々しくもあり哀しくもあり、そしてなんとも魅力的でありました。

    物語はベリー家の次男、ジョンによって語られていきます。
    夏のホテルでの運命的な示唆に富んだ、父と母の、そして二人と熊との出会い。
    長男のフランク、長女のフラニー、次男のジョン、次女のリリー、三男のエッグ――次々に生まれてくる子どもたち。
    ある日、父親のウィン・ベリーは決意する。家族でホテルを経営しよう、と。
    こうして、第一次「ホテル・ニューハンプシャー」が誕生する。

    家族は、様々な不幸や不運に見舞われながら、また、抜き差しならぬ問題を抱えながら、1930年代のアメリカ、第二次大戦後のウィーン、そして再びアメリカと、ホテルとともに生きていきます。

    粗野で、下品で、乱雑で。
    それなのに、時々現れる、胸を打たれるほどの美しさ、哀しさ。
    アーヴィング作品に心を捕らわれる理由はここにあります。

  • 次々に登場人物が亡くなっていく。

    切ない気持ちが残った。

  • 残酷で温かい現代の童話。

    「開いている窓の前で立ち止まるな」

    小説を読むことの大変さと素晴らしさをあらためて知ることができる一冊です。

  • 貸したきり帰ってこない本。また読み直したい。そして泣きたい。

  • 「開いている窓の前で立ち止まるな」
    立ち止まってしまった人も何人もいるのだけれど
    残った人が、開いている窓の前で立ち止まらずにいられるのも、すべて家族があるからですね。

  • コメントは上巻のほうに。

  • 単に大好きです。

  • すばらしくこっけいで悲しくもある愛すべき家族の物語

  • 私は3男のエッグがとても好きで(アービングは恐ろしいほどに子供の描写がうまい、それがとても悲しい)
    彼のいない下巻は、それだけで切ない。
    フロイトの夢があり、フラニーの再生があり、
    リリーのその身をいつしか締めていく努力がありと
    息をつかせない展開が面白くて、やはり悲しい。
    こんな本が読めるから、まだ開いている窓の前では立ち止まれない。

  • ある家族とその周辺が織り成す、残酷で温かい物語。
    なんとまあ、愛しい物語だろう。
    人生は、奇跡の軌跡。

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