- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103003526
感想・レビュー・書評
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面白かったけど、奥田英朗は長編のほうが好み
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やっぱり、巨乳が勝つ?
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図書館で借りた本。
高校時代は地味で目立たない存在だった糸井美幸。短大時代から急に派手になって、色々な噂が絶えない。 -
次々男を手玉に取り、富を手にし、のしあがっていく女・美幸。
彼女を軸にした連作ながら
その軸が端の方にあるのがミソ。
確かに人の2億より自分の財布の2万のが大事だわ。
ヤな奴ばかりで読んでてザラつくけど
なぜか読後感は悪くない。
【図書館・初読・3/26読了】 -
ブラックユーモアといえば奥田英朗さん。その真骨頂のような作品。
とりあえず帯のキャッチが秀逸!「あの女、絶対ヤッとるぞ!」
健全な中年サラリーマンの心境(嫉妬とか欲求不満とかいろいろ混ざった)を表す一言だと思います。
その一言でほぼ想像できてしまう「噂の女」をめぐる、悲喜こもごもの(喜はほとんどない)連作小説。毎話、ひどい目にあって困り果てる男たちが笑えるんだけど、どこかで笑えないような…。
そして最終的にどこに着地するのかと思いつつ読んでたら、着地せずに飛んでいってしまったようなラストは、ある意味爽快感すらありました。全男子必読の一冊! -
お尻の辺りがムズムズする感じがして、読んでる最中はもちろん、読み終わってからも気分がいいとは言えない作品でした。
なんだかいやーな、モヤモヤした感じを抱えたまま、読むことをやめられない。
まさにB面の奥田英朗といった感じ。
一人の女を軸にお話が進みます。
この女は主人公ではありますが、彼女の目線でお話が進むことはありません。
彼女を取り巻く様々な男女の目線でお話が展開していきます。
この登場人物たちの描写がとてもリアルでシュールで、引き込まれました。
誰一人として自分にと近いシチュエーションにある人はいないはずなのに、何だか身につまされるような気分になるから不思議です。 -
糸井美幸という色っぽい女が主人公。男を手玉にとり、殺して財産を奪ったり、保険金殺人をしたりみたいな話し。金持ちのおじさんたちを色気で騙してのし上がっていくのだけれど、読み進めていくうちに、まあ騙されるほうも騙される方なんだから、人間も生きてりゃいろいろあるよねみたいな気分になっていく。正論くんばかり多い昨今、こういうグレーな感じけっこう好きかも。
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なんとも読み心地の悪い小説・・・・と嫌悪感いっぱいに思うんだけど
なぜか読み進める手が止まらない。
自分の欲のために何人もの男たちを手玉に取り、悪びれない女・糸井美幸。
数々の状況証拠から犯罪に手を染めているのは間違いないのだけど
実際に手を下した場面は一切出てこないので「噂」の域を出ない。
そういう描写は東野圭吾氏の『白夜行』の雪穂を彷彿とさせる。
雪穂のほうが断然上品な印象だけど。
奥田さん久々だったけど『純平考え直せ』のようなダークな世界だった。 -
短編なのかと思いきや同じ女性の話で興味しんしん。
下世話な話が多くて読んだあと少し気持ちが沈んだ。
でも展開が気になってどんどん読んじゃうはなし。
悪女だなー。 -
地方都市の事情、人間関係にうんざり。でもそういうものかと納得。女性はしたたかで参ってしまった。
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オムニバス形式で語られる一人の女。
お近づきになりたいような、なりたくないような。
というか、私なんぞ気にもとめてくれないだろうな。 -
実際に糸井美幸のような女がいたら、怖い、怖すぎる。→有り得ない。→くだらない。→でも最後にどうオチがつくか気になる(-_-;)
…と思いながら読み進めて~~読了。何もなかった。何、これ((+_+))? 期待はずれ。 -
美幸 魔性の女。結構、毎章ごとに発展していく魔性度が面白かった。
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こういう終わり方もいいかも。
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最初はどうなっていくのかなぁ、と思いながら読み進めました。よくある話と言えば言えるのですが、そこは奥田作品らしく、リアルな地方の事情が描かれていて、 面白く読みました。この結末でも文句はないのですが、美幸の続編を読んでみたいとも思います 。
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女を武器にステップアップしていく
美幸にまつわる噂を基にした短編集。
地方のしがらみが随所に出てきて、
面白かったです。
岐阜もちかいのでイメージしやすいですし。
ただ、奥田英朗に対する期待が高すぎたので、期待を上回る程ではなかったかな。
美幸には会ってみたいな〜 -
金と色気と欲望を身にまとった女にまつわる連作集。
はじめはボンヤリと霧のかかっていた主人公のキャラクターが、回を進むにつれ、実在の連続保険金殺人事件の容疑者を彷彿とさせる影と怖さを持つ人間として描写される。
ただ、この小説の面白いところは、そういう「怖さ」は直接にはほとんど描かれることなく、あくまで「噂」として間接的に読者に示される。それがまた想像力を掻立て、「怖さ」を増幅させる。
まさにタイトル通り「噂の女」なのである。さすが奥田英朗という印象を強く受けた。