- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103003526
感想・レビュー・書評
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田舎町に現われたちょっと艶っぽいイイ女、美幸。キナ臭い話は数知れず、泣いた男も星の数。夜ごと語られるは彼女にまつわる黒い噂…。愛と悲哀と欲望渦巻く連作長編小説。
高校時代は地味だった女が悪女になっていく…。人々に噂を語らせる手法で10編の短編によって描く。実在の容疑者をモデルとしているらしい。奥田英朗らしい詠み易さで惹き込まれるが、どの話も中途半端で物足りなさが残った。続編、あるのかな?
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図書館にて。
読みたいと思っていたら本棚に会った。
やるな、噂の女!!
「パチンコの女」と「スカイツリーの女」が好きだった。
爽快。 -
ガール、とかをちょっと彷彿とさせますよね。
テーマは違えども、現実にありそうでないような、それでいてゾッとする。
おもしろい作りですよね。 -
噂の女。糸井美幸。男好きのする肉感的なボディとセクシーな唇。はい、完全に私の中では壇蜜。魔性の噂の女糸井美幸が各話に登場する。最初は中古車ディーラーのいち事務員として登場するが、時間を経るにつれ美幸の魔性ぷりがエスカレートしていく。きっと彼女は今もどこかで男を手玉にとって転がしている。おーこわ。2013/243
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高校までは目立たなかった女が、色っぽい女性となって男たちをたぶらかす。その女が働く場所、通うカルチャーセンターなどを舞台に書かれた連作集。
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旧態依然とした地方都市、中古者販売店、雀荘、パチンコ屋......どうってことない場所で ぱっとしないエピソードが続きます。
その中に必ず登場する女、美幸。最初はジミに登場する彼女のコワさがだんだんとわかってくる。
持てる知恵と度胸と色仕掛けでのし上がっていく美幸は、同じようにぱっとしない地方都市でダメなまんまの男を描いた「純平、考えなおせ」と対照的。
これぞ女性の時代到来? いやはや、ほんまショウモナイおっさんが ようけでてくる話でした。
これが日本の地方都市の空気だと真夏の湿度のようにじっとりと伝わってきます。
ドラマ化するなら吉高ちゃんなのかなぁ... -
いかにもサスペンスドラマで出てきそうな女が、成り上がるために・・・
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中古車店に毎晩クレームをつけに通う3人組、マージャンに明け暮れるしがないサラリーマン、パチンコで時間をつぶす失業保険受給中の女、寺への寄進に文句たらたらの檀家たち、鬱屈した日々を送る彼らの前に現れた謎の女・美幸。(帯より)
短編連作ですが、ラストどうなるのかな?と思っているうちに読み終わってしまいました。 -
田舎のしがらみの強く残る環境と女の本性が不気味にマッチ。
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女を武器に男から金を巻き上げていく女の噂話と言ったていの奥田英朗著にしては小粒な作品。しかし、最後はここまですれば天晴れ!と言いたくなる面白さ。
男好きする身体に豊かな胸、厚ぼったい唇、女を武器に男を手玉に取りどんどんお金を掴んでいく。 -
地味で目立たなかった糸井美幸が大人になってヒョウヘン!!
次々男をテダマニとって… -
捕まらずに終わるのか…
平凡過ぎる日常に飽き飽きしてる女友達からはちょっと羨ましがられてあぁいうラストもわかるけど、私はやっぱり勧善懲悪の気質なんだろうな、捕まって終わりがよかったな。 -
奥田さんらしい本だった。
美幸の本性が気になるけど、これだけのやり手は実際にもそういないと思う。
本当にありそうな話でもある。
噂はきっと本当のことも多いのかもしれない。 -
伊良部先生シリーズやサウスバウンドは最高だったが、この作品は地元ねた?でイマイチ感…
それなりの面白さか -
地方都市の不条理さ、噂のいいかげんさと鋭さ、女に振り回される中途半端な社会的地位のある男、人生にもがくけど全然前に進まない人々、など味わいいっぱい。ラストは「ちょ、噂で終わるんかい!」って感じでした。
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噂の女=糸井美雪に関わったことで持ち振り回される人々。
美雪の客あしらいの技術等はすごいなと思いました。他の人に言いにくいことを逆手にとってうまく立ち回り、去るときの手際も時を読んでいて見事。託児所で働いていて美雪の元で働くことにした博美は今後大丈夫かとラストで心配になってしまいました。
同じような展開で進んで行き、各短編のラストが中途半端に感じてしまいあまり好きになれませんでした。地方の公務員は本当にまだこんな感じなのでしょうか。。。美雪の時折見せる姉御的な行動は素敵でした。 -
舞台は岐阜・・・田舎のしがらみ~工業機器を扱う小さな商事会社に勤める北島は,同僚が買った車に欠陥があったことで先輩と中古車屋にクレームをつけに行き,中学時代の同級生・糸井美咲が事務員として働いているのを発見する。目立たなかった子だが,妙に色っぽい。知り合いに聞くと,短大時代に人が変わった様になったのだという。よく聞くと,中古車屋のオーナーの愛人で,店で目を光らせているらしい。衣料問屋の営業仲間は,夜は麻雀,昼は図書館で昼寝する。新しい雀荘で見かけたアルバイトの糸井美幸は人扱いが巧い。土建屋が出入りして,社長とできたらしい。結婚を目前にした岡本小百合は駅前の料理教室に通う様になったが,食材が非道い。先生が親戚のスーパーで捨てるはずの材料を仕入れている。それを掴んで詰め寄るのは,短大時代の知り合い,糸井美咲だ。糾弾した挙げ句,先生を放り出した美咲は,愛人が二人死亡し,65歳の不動産会社の創業者と結婚するらしい。マンションに越した美咲は,夫になるべき男の4人のこどもから責められ,談判に来た婿と関係を持った。避妊はしていない。パチンコ屋で知り合った二人は,美咲から不眠症であると医院で訴えて,遂にハルシオンを手に入れ,バイト料を受け取り,パチンコ屋で知り合った運転代行業の男に誘われてホテルに行った挙げ句,2万円を手に入れられなかったトラブルは,美咲の弟が暴力で解決した。二十四時間託児所に勤める塚本博美は母から生活費を6万円入れる様に要求され,一人暮らしを考え始めた。こどもを預けているホステスも不景気に悩まされているが,25歳でクラブを持っている美咲は,ホステス二人に加え,保育士の博美に声を掛けてきた。客と愛人契約を結べば,楽な暮らしができるという誘いを断ることはできなかった。建設会社の団体で,息子が東工大に入って帰ってきた一社だけが,古い体質を改善すべきだと主張している。副社長をクラブに誘い,美咲の愛人の県会議員の脅しが利いて大人しくなった。寺の住職が代替わりして寄進の要求が強くなり,世話役の和田は寺に電話して檀家総代と会うことになったが,待ち合わせのホテルに糸井美咲は現れ,巧くあしあわれてしまった。寺の若奥さんに糸井という女のことを聞くと,住職との話し合いがセッティングされた。住職は,酔っぱらって男と女の関係になり,県会議員に脅され,建築会社と美咲の間で2億円の話が進んでいる。世話役達も寄進を断る住職の秘密を手に入れた。西署の署長が栄転となり,普段はない刑事部まで餞別50万円の割り当てが廻ってきた。下っ端がない集金先を捜さなくてはならない。何気なく探り始めた糸井美咲を探ると不審死は3名,全員が風呂で溺死だ。周囲を探ると睡眠薬を不正に手に入れていたが,課長は2年寝かせろ言う。副署長の本部警務課転勤を受け入れた。県会議員の稲越の秘書をしている星野美里はスカイツリーのチケットを手に入れるために必死だが,土建屋の会合に議員の名代として出席し,愛人の店で短大の知り合い,糸井美咲に出会う。チケットが手に入りそうになって喜んでいると,隠し口座の2億円と共に美咲は姿を消し,美里は美咲を羨ましく思う~1話読んで,そんな悪女じゃないというオチかとぼんやり考え,2話目で別の噂の女の話かと思い始めたことを後悔し,3話目からはどんな悪事をしでかすのかと期待が膨らみ,最後は主人公を羨ましく思う女達が沢山いて,閉塞した状況を誰もが打ち破りたいのだと考えさせられた。それにしても,都会よりも田舎の方が詰まりに詰まっているね