生きてるだけで、愛

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 947
感想 : 211
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103017714

感想・レビュー・書評

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  • 一人でいると、誰かにかまってほしい。でも、気にかけてくれる人の中にいると逃げ出したくなる。
    程よい距離感を保つこと、そしてその距離感を分かってくれる人の存在の大切さは分かる。

  • 生きてるだけで疲れるメンヘルの女の子の話。
    本谷さんの本、今まで2冊もジャケ買いして(新品ハードカバーで)どっちも読みかけてほったらかしてるくせに、また買ってしまった。新品でハードカバーを。学習能力ないなとか思ったら、私の勘はすごくて2009最強の1冊になりそう。2006年の本だけど。

    自分にどんぴしゃすぎて何度も泣きそうになった。自分がイヤで周りにあたりちらすけど全部自分に返ってきちゃって身動きとれなくて、よし頑張ろうって思うのにやっぱポシャるし、あなんか大丈夫そうと思った次の瞬間ダメかもってなる。読んでてつらいんだけど嬉しくて読み終わるのが悲しいなー大事に読もうとか思うけどやっぱりページをめくる手は全然とまってくんなかった。
    うわーこーゆーの彼氏に言ったことあるよちはも。。。みたいなのがいっぱいあって、まぁここまで私は猟奇的ではないし全裸になったりもしないけど、でも痛いくらい共感した。だいぶ好きだけどこの本は友達に貸したくないかも。
    でもだいぶ好き。なんで★って5つしかないの?
    裏技で8こ出す方法とかあったらいいのに。ってまじで思った。

    ―あんたが別れたかったら別れてもいいけど、
     あたしはさ、
     あたしとは別れられないんだよね一生。

     いいなあ津奈木。あたしと別れられて、いいなあ。


    ===========================================================

    2010年1回目。やっぱりこの本すき。
    ってかね、この表紙の葛飾北斎のザッパーンて絵は、現代の技術で5000分の1秒のシャッタースピードで撮影した写真でほぼ再現できるんだって。北斎が超人並みの動体視力を持っていたか、超人並みの想像力を働かせていたかのどっちかってこと。いや、後者なんだけど。

  • 土手をずっと後ろからついて走ってた時に、パルコ死ねパルコ死ねって叫んでる寧子の青色のスカートの裾がゆれてきれいだったんだ、すごく。


    今風の小説、という感じ。
    躁鬱病で引きこもりの、アップダウンの忙しい彼女。
    それに対し、支えてやってるとか、そばにいてやってるとかじゃなく、そういうところを理解したいと思ったと穏やかに言う彼。
    何だかうまく回ってる。

    本書の感想ではないけど、私も向こうから作れって言われて申し込んだパルコカード作れなかったっていう全く同じ体験をしたので、妙な親近感(笑)

  • スラスラ読めるのがいい小説なのか、少なくとも自分にあってるのか、と思う一方なにか物足りなくもあるような。出身や年齢が近くてどんな人、どんなものなんだろうという好奇心が過剰な期待になっていたのかもしれない。そういう意味では思ったより堅実(既読感)な、でもこれが堅実と思える位あの時の自由な気持ちに近づけてくれたということなのかも。20110922

  • それでも、ぎりぎりのとこで踏みとどまりたいと思うけど。紙一重なのかもね。

  • 誰かと繋がりたくてもがきながら人と同じように生きられず躁鬱を繰り返す女と、自分の強固たる世界を持っていて他と絶対的な距離を置いて他人に興味がない男の話。
    どちらも面倒くさい性格だと思う一方で、
    とてつもなく共感できる部分もあって
    結果的に二人が繋がると安心する。
    裸で寧子が依存であっても正面からぶつかって疲れて欲しいと願い、
    津奈木がちゃんと疲れると受け入れる場面がすごくよかった。
    誰かが全て孕んだ自分を認めてくれることを
    結局求めているんだと思う。

  • 初の本谷作品だった。これで頭が、がいーんとなった。

  • 生きてるだけで、愛。タイトルがいいよねぇ。でも、生き難そうでなんかつらかったぁ。こんな女ごめんだと思うけど、ウオッシュレットトイレのくだりは、わかるわかる!とちょっと共感したりして。あ~でもやっぱり心は健康でありたいと思うので星3つ。

  • 言葉の選び方が素敵だ。
    楽しむのはストーリーじゃないんだと思う。
    寧子にも津奈木にも共感できる。

    ただ、
    「あたしと同じだけあたしに疲れて欲しい」
    そんなこと、オレはいつも思ってるし
    この言葉は、対等な関係じゃないと言っちゃいけない。

    好きなとこは、津奈木の「ごめん」って返事。

  • 本谷有希子作品の中でかなり好きな作品。
    お気に入り過ぎて文庫版も買おうか迷い中。


    お気に入り過ぎて文庫版もかってしまった。

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著者プロフィール

小説家・劇作家

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

本谷有希子の作品

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