地球星人

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 3617
感想 : 444
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103100737

感想・レビュー・書評

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  • とても評価が分かれる作品だろうと思います。
    ある生徒から「とても衝撃を受けました」とおすすめされ、『コンビニ人間』に対して好印象だったこともあって読んでみました。
    『コンビニ人間』でも少し感じた部分ではありますが、登場人物の「クセ」というか「周囲と馴染めない個性」の描き方に違和感を覚えることもありました。

    今回は自身を「宇宙人」だと思っている女性が主人公でした。
    幼いころのトラウマや、家族からの愛情不足など、主人国の置かれた環境に対して同情すべき点はありますが、やはり共感できないというか、感情移入できずに終わってしまったというのが正直なところです。
    描写にも気を付けなければならない点が少なくはなく(性的虐待を受ける描写や、殺人の生々しい(ある意味過激な)場面がある)、個人的にはあまり好きな部類ではなく、また生徒にもなかなか推薦しにくい内容だと感じました。

    物語のテーマそのものは面白い(現実の社会(地球星人が暮らしている社会)を「工場」に見立て、そこでの経済的生産性や子孫を残すという生物的な生産性で人が評価され、愛や恋などはこの「工場」の「部品」としての人間(地球星人)がストレスなく生活するための「脳内麻酔」に過ぎない、というような思想)のですがー『コンビニ人間』も「マニュアル人間」をテーマとした作品で、こちらは楽しめたような記憶が残っていますー、もう少し違った形で読むことができたらな、と思わずにはいられません。
    何のために生きるのか(結婚し、出産するという、また労働するという「社会が求める生き方」に”合わせる”ことはどこまで必要か)を、「自覚的に」考えながら生きておくことは無駄ではありませんし、そのきっかけを与えてくれる本という点からは、いい本だといえると思います。

  • 不思議な話。あまり読んだことのないジャンル。なんだろう?気味が悪くて忘れられない感じ。この世界を変だと思ってしまったわたしは頭が硬い。

  • だめだめいやいやゲロゲロ…
    苦手やわぁ純文学系の女性作家
    思春期の女の子が皆んなこんなだったらゾッとする。

  • 村田沙耶香作品好きですが、ちょっとこれは途中で読むのやめました。続きが気になるところもありますが、しんどいです。

  • 突飛でザワつき感が容赦なさ過ぎて、逆に終盤笑ってしまった。やっぱり苦手な作家さんではあるけど、クレイジーさはすごいな。

  • 社会に対する不適合感はきっと誰にでもある。
    だからこの物語を気持ち悪いと思いながらも100%で否定できないのだろう。

    要点だけを見ればいい。
    「成人が幼女を犯し、人間が人肉を食らう。」
    躊躇なく100%で否定していい話だ。

  • 最初は良かったけど途中から意味不明でつまらん。

  • 読後感最悪。
    本を読むことがトラウマになるレベル。

    「普通」への問題提起は
    コンビニ人間で感動したから
    個人的にはあの作品で十分。

    最後は本当に読めなくて
    読みとばし。

    問題提起よりも
    今の社会を受け止めて 明るく生きていく
    そんな作品がよみたくなった。。。

    たとえそれが地球星人による洗脳だとしても。。

    感想欄を読むと
    いろんな読み方があるんだと
    考えさせられるとともに
    自分のキャバの小ささを感じました。

  • 読んで、心から悔いた。
    こういう世界は全く合わない。
    「コンビニ」で、ん?、面白い作家だなって思ったのにね。。

  • 秋級に行く峠道の車にずっと乗っている様な感覚。
    洗脳されている地球星人の自分は全てにおいて吐き気が止まらない作品でした。

著者プロフィール

村田沙耶香(むらた・さやか)
1979年千葉県生れ。玉川大学文学部卒業。2003年『授乳』で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)を受賞しデビュー。09年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、13年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島由紀夫賞、16年「コンビニ人間」で芥川賞を受賞。その他の作品に『殺人出産』、『消滅世界』、『地球星人』、『丸の内魔法少女ミラクリーナ』などがある。

「2021年 『変半身(かわりみ)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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