- Amazon.co.jp ・本 (124ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103507215
感想・レビュー・書評
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たぶん、登場人物は実際に生きている人たちの多くの人生の断片を写し取って描かれていて、だから少ない登場人物であるにもかかわらず、読んでいてある種の混乱を巻き起こすんだと思う。この人の文体は優しい、そしていつも寂しい。それがクセになる。
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二つの物語。
「ビニール傘」「背中の月」 -
殺伐としているけど、からっぽではない。
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あまり読んだことがないタイプの小説。ぼーっと読んでいると今、誰の話をしている??となる。
日々の何気ない生活、何か虚しくなる感じ、読んで良かった -
社会学的な要素は興味をそそられるが、全体的には印象に残らない。余韻が残るところはよい。
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侘しさ、人恋しさ、明日をも知れぬ不安感。大阪の片隅で暮らす、若く貧しい“俺”と“私”(「ビニール傘」)。誰にでも脳のなかに小さな部屋があって、なにかつらいことがあるとそこに閉じこもる――。巨大な喪失を抱えた男の痛切な心象風景(「背中の月」)。絶望と向き合い、それでも生きようとする人に静かに寄り添う、二つの物語。
(2017年)
--- 目次 ---
ビニール傘
背中の月 -
芥川賞候補作。
なんとなく好きそうな雰囲気かなと思って読んでみたけれど、いまいち掴み所が分からなかった。
大阪という賑やかで雑多な街の、とても断片的で寂しい風景ばかり。
表題作よりも、妻を亡くしてしまった男の「背中の月」の方が読んでいる実感があった。
社会学者である書き手は、この二編を通じて社会のどんな部分を描きたかったのだろう。 -
1ページ目でやられた。好きな小説に出会うのは意外に少ない。
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恋人たちとどこか通じる世界観を感じた。