思わず考えちゃう

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103524519

感想・レビュー・書評

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  • 勝手に絵本かと思って図書館に予約していたら、エッセイの類だった。

    三個パックのヨーグルトの台座問題。
    私は二個目を取る時に捨てるけど、ある編集者さんとヨシタケさんは一つ目を食べた時点で捨てるとのことで、へーと思った。
    ヨシタケさんの奥さんは最後の一つになっても台座を残してるというくだりでは吹いた。
    面白い。

    小さな子どもの生態が書かれているところは一番好き。
    自分が子育て中は、いちいちしみじみ楽しんでいられなかった子どもの生態の数々がとても可愛い。
    そして「今しかないのに、もったいないのに、大事にできない、やさしくできない、なぜかしら?」というところまで代弁してくれていた。

  • 電車で、カフェで、自分の家で。「ついつい考えすぎちゃう」ヨシタケ氏が、スケッチと共に書きとめた、まじめーな事から、世にも下らぬ事まで。たとえば。「仕事のピンチを乗り切るには?」/「いわゆる男女の仲って、何?」「他人のストローの袋が気になる」/「孤独感を、どう解消するか」「明日、すごいやる気を出す方法」……。/がんばりたくない「大人」のための絵本!(Amazon紹介より)

    この本を読んで、世の中にエッセイを発信してる作家さんは往々にして「心配性」「ネガティブ」な人が多いことに気づきました。
    思うに、世の中のことや自分の内面について深く考え、文章におこして発信する作業の根底にあるのは「世の中への悲観や自分への自信のなさ」といった負のエネルギーだと思うのです。あれが心配だ、これが心配だと思うからこそ、それについて最終的にたぶん大丈夫だという安心感を求める作業こそが、深く考えて整理することだと思います。だから、楽観的な人はあまり考えない(もしくは考えるけど明確な形で残さない)のだと思います。
    どちらが良いとか悪いとかいう話ではありません。多かれ少なかれ、どの人にも両方の側面があると思いますし。エッセイが面白かったり共感を呼んだりする理由は、人々のネガティブな側面に訴えかけてくるからなのだと思いました。だから、よいエッセイとは、できるだけ多くの人が漠然と不安・不満に思っていることに対し、何となく複雑な感じで「大丈夫」と言ってあげることができている本なのだと思います。そういう意味では、この本はすごくよかったです。

  • ヨシタケシンスケさんの絵本は沢山読んでいるけれど単行本は初めて、かわいい絵の中に楽に生きていくアイディアがたくさん、本は苦手さんにも届けたい

  • ヨシタケさん、最高!返ってきた本棚、最高!うんうん、と共感することばかり。人の悩みについて、相手の出来ないことに寄り添う難しさとかね。思い通りにならない他人と思い通りにならない自分、どっちも大変。まさにその通りです。

  • 優しくて、あるあるで、ほほえましくて、恥ずかしくて、琴線に触れる一冊。
    思わず考えちゃう私には、共感の嵐。
    子育ての何気ない一コマをこんな風に残せるのは素敵だなと思いました。
    その人なりの生き方があっていいんだな、と読む前よりも優しい気持ちになれそうなヨシタケシンスケさんのイラストメインのエッセイ。

  • 思わず考えちゃう。考えてもしゃあないことを考えてしんどくなるときってありますね。
    絵本作家ヨシタケシンスケ氏による、気持ちを楽にする、いい方向に向けるためのご提案…という一冊である。
    氏の独特なイラストと、そのイラストを描いたときの心の動きが解説される。
    汚れるのが嫌で一度も使わないものの話、今しかないのに忙しくて子供に優しくできない話、明日はすごくやるよ!(だから今日は寝る)という話、そういった話が好きだったり、思い当たるところがあり、印象に残っている。

  • 素直に自分もそう思うって事が書いてあって、夫婦ともに笑いあえた。結構深読みかと思っているけど、日常で感じとれるライトな一冊。

  • 私も色々ぐるぐる考える方なので、面白く読みました。

  • ヨシタケシンスケさんのイラストエッセイ。

    超売れっ子のヨシタケさんは
    記録メモのイラストさえ本になっちゃうのだねぇ。

    共感するところもいっぱいあったし、
    子どもの様子が可愛かった。

    全体的に頑張ろう!!みたいな感じじゃなくて
    奥付のページの
    「でも、ボクはあまりがんばりたくないからみんなもがんばらなければいいのに」
    っていう感じの 脱力感がとっても好きだな。

    よごれて洗ってよごれて洗って
    ヴィンテージ物みたいな人に私もなりたい。

  • あまりエッセイを即買いすることはないのだが、ヨシタケシンスケさんの絵本がものすごく好きなので、つい買ってしまい、その場で読み切った。
    自分にとってこの本は、その場で読みきれるほど楽しく、共感することが多い内容だった。
    特に印象に残ったことは、明日やるよ、すごくやるよ。という言葉。
    先送りはするな、すぐ行動に移せとスピード感に迫られる今の時代。考えを温める間も無く、ただ量として出していくアイデア。もちろんビジネスの世界ではそれでいいのかもしれないのだけど、日々の暮らしでもそうなっていないだろうか。
    あれもしないと、これもしないとで、マルチタスクになり、夜振り返ると、「あれ?今日何してたんだっけ?」
    それが毎日続く。
    たまには自分を甘やかして、まぁ、明日でいいかな、という心持ちでやる、でもやるときは「すごく」やる。
    その姿勢はすごく大切なんだな、と思った。

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著者プロフィール

1973年神奈川県生まれ。絵本作家。筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。スケッチ集や、児童書の挿絵、装画、イラストエッセイなど、多岐にわたる作品を発表。2013年に初の絵本『りんごかもしれない』(ブロンズ新社)を出版し、第61回産経児童出版文化賞美術賞、第6回MOE絵本屋さん大賞第1位を獲得。その後、『もう ぬげない』(ブロンズ新社)『りゆうがあります』『なつみはなんにでもなれる』『おしっこちょっぴりもれたろう』(PHP研究所)『あつかったら ぬげばいい』(白泉社)『あんなに あんなに』(ポプラ社)で7度にわたりMOE絵本屋さん大賞第1位に輝く。

「2023年 『しかもフタが無い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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