- Amazon.co.jp ・本 (602ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103534259
感想・レビュー・書評
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1Q84の第3巻。
季節は秋になり、冬の気配がする。
第2巻までは青豆と天吾の章が交互に描かれていたが、第3巻ではそこに牛河の章が入ってくる。
物語は収束していく。登場人物の輪は徐々に狭まっていく。
ある種のハッピーエンドで終わっていて少しほっとする。
ふかえりはどうなったのかとか、戎野先生はどうなったのかとか、気になることは色々あるが、とりあえず結末は来た。
イサク=ディネーセンの「アフリカの日々」が引用されていて嬉しかった。
まだ買っておいて読んでいない(または途中で読みやめた)村上春樹の本が何冊かあるので、この際だから読んでしまおうと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
壮大なラヴの物語や。
青豆と天吾のハッピーエンドでよろしかったです。
分からないものは分からないままに後ろに置いてきたし、良かったです。
好き。 -
単純にこの世界観が好き
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ジョージオーウェルは未来のことを書き
村上春樹は過去のことを書いたというのは
こういうことだったのかと、はっとした
看板の顔が反転していて、どこか狂ったこの世界でも
強く生きていこうというメッセージが素敵だった -
ノルウェイの森やダンスダンスダンスみたいに何度も戻ってきたいと思うような作品ではなかったと思う。
でも、早く読み進めたいと思った。あと、青豆と天吾の生い立ちや孤独は不条理で、でもどこかしら共感できるものもあった。
BOOK3より、「空気さなぎ」とはなにかをふかえりを通してだんだん理解していく過程のBOOK1,2が私は好きだと思った。
月にはなにかしら惹かれるものがある。
It is only a paper moon
私たちが虚構と現実を判断する要素は一体何なのだろう。
どの要素で、これが現実だと判断できているのだろう。 -
これからはどうなるかわからないが、
現時点ではhappy!
良かった。 -
村上春樹の長編小説。普段住んでいる1984年とは別の世界、1Q84年に入り込んでしまった青豆と天悟は、マザとドウタの関係性として巡り合うべくストーリーは動き出す。空気さなぎ、二つに増えた月、ゴムの木、ふかえり、処女懐胎などの非日常的な要素と、お互いに小学生の頃の思い出を追い求め、抱いていた純粋な愛という普遍の要素が上手く絡み合い、一気に読ませる魅力があった。年齢を重ねて様々な異性関係を積んでも、本当の意味で愛することができなかったというのは、現代の希薄な人間関係による一般的な悩みの一つかもしれない。この作品を読んで、大人として生活することの心地よさと、純愛を思い返して素直にそこに想いを寄せることの愛しさを感じることができた。都会の文化的な生活の美しさを感じるとともに、得体の知れない、説明のつかないような不思議なことを日常の中に求める気持ちにさせてくれた。