- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104615018
作品紹介・あらすじ
第二次大戦が終わった夜、原爆が生まれた砂漠の町で一人の男が殺され、混沌は始まった。狂気、野望、嫉妬、憐憫…天才物理学者たちが集う神の座は欲望にまみれた狂者の遊技場だったのか。そしてヒロシマ、ナガサキと二つの都市を消滅させた男・オッペンハイマーが残した謎の遺稿の中で、世界はねじれて悲鳴を上げる。
感想・レビュー・書評
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当時の雰囲気を知るには良いがミステリとしては凡庸。原爆資料としてもそれほど新鮮味は無い。6.0
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著者が海外のエージェントから日本での出版を相談された、オッペンハイマー博士が、博士の友人ラビ博士を語り手として1945年のロスアラモスを舞台に書いたという小説の翻訳という体裁をとっている。
が、なぜかいきなりオッペンハイマーが「ミスタ・オッペンハイマー」と呼ばれているとか書いてあって、ホントらしさがあっというまに消滅。なんでドクタ・オッペンハイマーじゃないのか?(なのに医者には「ドクター~」と呼びかける場面がある。)博士号持っていて、周知の状況で、ドクタと呼ばれないなんて普通ないと思うが(日本ならともかく)、もしオッペンハイマーが敢えてドクタと呼ばれることを拒んでいたという逸話でもあれば別だが…。ドクター・アトミックですぜ?
大体、この枠の仕掛けは必要なのか?
素材の原爆が重すぎて、ミステリ仕立ての絡め方がビミョーなような・・・
それにしても、マイノリティに対する放射能人体実験が実話だったとは。さすがアメリカおそろしすぎ。 -
ただのエンタテイメント小説で終わらせるのはもったいないほど重いテーマの作品です。
科学の知識が足りず、理解の及ばないところもありましたが
新たな観点から“原爆”を見据えるいい機会になりました。 -
一部描写がグロ買ったです。
でも絶対に外せない、外せなかった描写だと思います。
違う側面から核開発について考えさせられた1冊でした。 -
もし先の太陽の光が、一瞬に空中で炸裂したなら、それは神をも超えるものであろう、我は死神なり、世界を破壊するものなり、バガバァト•ギーター
オッペンハイマー、ロスアラモスについて書かれた小説
第14章、カルテ、広島の現場原発投下直後の惨状、
第16章、黙示録、
人間の恐ろしい二者択一、狂うか、殺すか、2つに1つ、 これが我々んの新しい世界なのか? -
どこか無人島に日本の指導者を読んで原爆の威力を見せつけたら? カミカゼとか言う自殺願望のある民族には意味ない
前もって時間と場所を警告すれば? アメリカの捕虜をそこに集めるだろう
軍事施設に落とせば? 周りに民家がたーっくさん
皇居に落とせば? 戦後日本が共産化しちゃう
第三次世界大戦で使われる武器は何だと思う?
わからない
うん、私にも分からないが、第四次世界大戦の武器なら分かる。棍棒だよ。
ドイツの優秀な科学者たちーーウェルナー・ハイゼンベルクやオットー・ハーンーーは本当に原爆を作れなかったのか? もしかしたら、作ろうとしなかったのではないか?
これまでの人類の歴史は、想像力がつねに歴史に先立つものであった。だが、原爆の誕生は人間の想像力を無効にしてしまった。 -
に携わった人物を使ったミステリー・・・。
ミステリー小説として、読んで面白かったかといわれたら
正直そうでもないんだけど、
実際、原爆というものを間近にしていたら、
この小説のような出来事が実際起きても
おかしくないんだろうなと思ってしまった。 -
改めて原爆の恐ろしさが見に染みた。フィクションだけどとてもリアルティーがあり、一部シーンは耐えきれず本を閉じそうになったほどだった。内容は重い(?)けど文はとても読みやすかった。