- Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105334048
感想・レビュー・書評
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バリー・ユアグローの子供向け作品集。
子供向け、とはいってもそこはバリーなので、可愛らしい話や胸のすくような話は皆無。
ただし、やはり子供向けなので、「たちの悪さ」に多少の物足りなさも感じてしまう。
フラナリー・オコナーを軽くしたような作品から、ちょっと意味が解らない作品まで、玉石混淆といったところ。
他の彼の作品に比べると、やはり毒は薄めてある印象が強い。
面白いのだけれど、本書だけを読んで「ああ、バリー・ユアグローってこんな感じなんだ」と受け取られてしまうのもちょっと悔しい、と思わせてしまう作品集。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「ひとりの男が…」で気に入ったユアグロー、2冊目はブラックジョークの色合いが濃いショート集。昆虫店員が気に入った。
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ハロウィンにこういう話を読むのも良いですね。人生が楽しいことばかりではない、ということをいい大人の自分も改めて痛感します。
楽しいことばかりではないけど、アクシデントを笑顔でかわせるしたたかさを持ち合わせられたらいいな。と思いながら読了です。 -
死ぬ、食べる が多かったように思う。
何かと何かの間にちょこっと読める、極々短い話集。 -
柴田元幸による『一人の男が飛行機から飛び降りる』の訳出・紹介により国内の読者を震撼させた、超短編の名手による「子供向け」のアンハッピー・エンディングを迎える物語のつるべ打ち。もちろん大人のユアグローファンには堪らない出来映えではあるが、アンデルセンやグリム寓話あるいはフォークロアを連続して紐解いたら即座に感じるようなややワンパターンな展開に辟易してしまうきらいもなくはない。でも、綺麗事ばっかりの寓話が児童にとって有益とは限らないだろう? こういう毒も必要だ。だって、これを書いてる俺だって大人になってからの立ち回り方は、毒に満ちたドリフのコントの志村けんから学んだんだからな!
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なかには『たちの悪い話』もあるが、やや空想に走った話が多く、基本は少年少女向けだと思う。2−4Pほどの短編が、ぎっしりと詰まっていて、ちょっとした時間の隙間に読みやすい。なかには差別的な要素も含まれるが、それこそが現実社会であるというスタンスに立って読めば、ファンにもなるかも。
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これは花見の帰りに買った本である。表紙のゾウさんが可愛くみえたのと、表題がビビビッと来たので購入。
短編集だ。全体として、話が一貫して落とされますね。カルト的な闇の暗さというよりも仄暗いというのか。でも時々読むとその時その時に感じるモノが毎回違うのが楽しい。前回は元気付けたいと思っても今回はほっとこう思う話もある。長々とお付き合いしたいな。