三千円の使いかた (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120050701

作品紹介・あらすじ

突然の入院、離婚、介護費用。心配ごとは数あれど、前を向いて生きていたい。女の人生、どう貯めて、どう使う? 70代、50代、30代、20代の御厨家の3代にわたる女性たちの節約ストーリー。

【目次】
第1話 三千円の使いかた
第2話 七十歳のハローワーク
第3話 目指せ、貯金一千万
第4話 費用対効果
第5話 熟年離婚の経済学
第6話 節約家の人々

感想・レビュー・書評

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  • 人生のイベントは全て経験であり、きっと次のステージに自分を導いてくれる。平穏を求めるあまり、変化を嫌い、心に年を取らせていないか。登場人物たちが紡ぐ物語に、色々と教えてもらいました。

  • ドラマ化もされた話題の本と言うことで手に取ってみたのですが思っていた内容とは違って…これは小説?はたまたエッセイ?投資本??どんなジャンルに当てはまるのか、今まで読んだことのない不思議な一冊でした。

  • 女性の親子3代のお話

    人生のステージごとに色々な悩みや葛藤があることを、お金事情を交えて語られている

    とても読み易い文章です

    黒船スーコさんの存在も心強く楽しい

    お金や節約は、人が幸せになるためのもの。
    それが目的になったらいけない。
    お祖母ちゃんの言葉

    経済観念がしっかりしていて、その時代の女性を一生懸命生きてきたお祖母ちゃんが、次の代、またその次の代まで助ける存在になっていました



  • おもしろかった!
    今後のためのお金の使い方など
    今1度考えさせられました。

  • 連作短編集。
    中古の一軒家で犬を飼うことを目標にお金を貯め始める次女美帆。73歳で働き先を探す祖母。元証券会社社員でしっかり節約する姉。彼女との将来が想像つかないご近所さん。妻が家事をすることが当然と思っている夫にストレスを感じる母。奨学金550万円の支払いをすることになった美帆の新恋人。
    家族それぞれのお金に対する考え方、使い方や貯め方、どう生きていきたいかが描かれています。

    高校生の子供がいる身としては奨学金に関しては他人事ではない問題です。今は奨学金で大学に行く学生が多いので、感覚が鈍ってしまっていたことに気が付きました。やはり借金なのだ、と再認識させられました。

    一番心にぐっときたのは母、智子。うちの旦那も、とか、その一言に腹が立つよね、と100%同意。

    年を重ねて、人生予定外のことばかり。その中で友人や相談できる人がいるって心強い。そして家族の存在ももちろんのこと。人生の次のステップに進むときに、理解し合って応援できる家族でありたいですね。

  • お金の使い方って、人生そのもの。
    収入の入り方、金額もいろいろだし、また、出ていく方も、人それぞれだなあって改めて思った。

    節約やお金の貯め方なんかが満載で参考になったし(でもまあ、ある程度は耳にしたことある情報だった)、あとはそれをやるかやらないか。
    ツライ節約はツライし、でもある程度貯めようと思ってそこに労力を使わなければ、お金は貯まらないもの。

    知識は多いにこしたことはないが、あとは自分にあったお金の貯め方、使い方をすることが大事だと思った。

    1番響いたのが、熟年離婚のくだり。
    女は不利。男の浮気で離婚することになっても、女のほうが不利なんて、少なからず腹が立つ。
    でも、夫婦の不和は、やはりどちらが悪いとは言えないものと思うから、自業自得とも言えるだろうか。

  • 話題の小説で個人によって価値観が違って
    それぞれの使い方があるという
    感心して読み続けられると思っていたが
    お金という問題はしんどいです
    さらに結婚、離婚、病気、年齢なんてマイナスワードが散りばめてあるのがしんどい
    ハッピーエンドに落ち着いた?ようだけど読後感は重たい

    知識が得られて良い本かもですが
    自分は楽しんで本を読みたい

    でもハローワークに行くおばあちゃんは好きです!

  • 話題になった本だけあって、
    読み応えあった。
    家計簿の話、知らなかった!
    そんな戦時中の女性の努力、
    脱帽
    ただ、琴子さんが言うのは
    年齢的に早くない?とも。
    最後の翔太への対応
    ビックリ、、、あり得ない

  • 「東京ロンダリング」の作者さんね!
    やたらと新聞広告で目についていた一冊。
    印象的なタイトルに、三千円の使い方で人生は決まるなんて謳われたら一主婦として興味を持たずにいられなくなるものの、実際この三千円の例え話が本編でそんなに生きてないような…。

    ティーポットと人柄の話に結びつけようにも、長女夏帆が投資もこなす堅実な専業主婦に見せかけて、「食費二万」で済む内訳は実家や祖母宅で生鮮食品はもとより生活用品まで強奪しているというがめつい性格。作者さん的にはこれも茶目っ気の範囲なのか謎だけど、私はドン引きしてしまったのでちょっと、ティーポット云々じゃなくなっちゃった…。
    お団子屋さんで働いてるおばあちゃんの姿を見て泣いてしまうってのも、謎なんだけどもどう解釈するのが正解なんだろ?可哀想にってことなの?夏帆の性格が一番掴めなかったけど、行きたい旅先の理由にまずSNSで映える、なんてあげるくらいだからどのみち好感度高い人物像は描かれてなかったのかもしれないなぁ。

    琴子おばあちゃんはソツなく炊事洗濯できて勤労意欲まであって、とても素敵なんだけど、それも嫁視点からは息子に家事を仕込まなかった女になるのが、いや〜ほんとそれ…と頷かずにいられない日本人女性が多数なのでは。あと読者からするとコミュニケーション能力も全く仕込んでないものね〜!!

    でも気持ちよく読み終えることができました。

  • 自分の人生の責任は自分しかとれないという恐ろしくもあるが、それだからこそ人は生きていけるのだと思う。どんな人間関係を築き、お金など人生において重要な要素となるものとどの様に向き合っていくのか。日々の日常にそういうことが見え隠れしていることを教えてくれる小説

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2005年『リトルプリンセス2号』で、第34回「NHK創作ラジオドラマ大賞」を受賞。07年『はじまらないティータイム』で、第31回「すばる文学賞」受賞。他の著書に、『母親ウエスタン』『復讐屋成海慶介の事件簿』『ラジオ・ガガガ』『幸福レシピ』『一橋桐子(76)の犯罪日記』『ランチ酒』「三人屋」シリーズ等がある。

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