- Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121502261
感想・レビュー・書評
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購入日:20110518
筑波大学の講義『学術メディア論』のレポートで参考文献として使用。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
海外で起こった論文捏造事件を深く追跡し、まとめた本です。市場化やグローバル化にさらされた大学の構造に迫る内容となっています。
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科学者の捏造事件の深奥に迫っていく様は、まるでミステリー読んでいるようで、読み物として面白いです。問題点があるとすれば、読み物としての面白さを狙いすぎてる感があるところでしょうか。それを差し置いても、いいルポだとは思います。
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NHKスペシャルで放送された内容をまとめた本。
ベル研究所の有名研究者が出した論文が捏造だったということで、論文に反応していた世界的な研究所への取材をしてあります。
論文を捏造した科学者についてだけでなく、その事件に関する発表があるたびに、一線の研究者がどう反応したのか?ということから、研究者の思考がわかる本です。
研究者なら、なおさらいろいろ考えさせられる本です。
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2000〜02年にかけて起きた大規模な論文捏造事件のドキュメンタリー。マスコミ業界の人が書いただけあって、きちんと綿密に取材して克明に書かれている。わかりやすくてためになる。
が、その一方で取材時の主観的印象を強調しすぎている感もある。
要するに、良い意味でも悪い意味でもテレビ局らしい本である。 -
2000年からわずか2年の間に、Nature誌やScience誌に合計10本以上の論文が掲載されるなど、華々しい研究成果は全てねつ造だった。科学の不正について考えさせられます。
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*レンタル
*放送未視聴
純粋に読み物として面白いです。
NHKの放送のための取材経験を元に、ということでインタビューも豊富ですし、話の流れもわかりやすい。実際の放送は見ていないのですが、おそらく放送内容を読んでいるという形に近いと思います。
少々著者の意見に偏りがちではあるとは思いますが、逸脱しているわけでもなく普通に受け入れられる範囲でした。
真摯に調べ上げてある、という印象でしたし、文体もどことなくとっつきやすい。
新書、ノンフィクション、に対する抵抗感をなくせる一冊だと思います。 -
2009/02/23 素人向けの真摯な解説。わかりやすいが構成がドキュメンタリー番組そのままで、文章にすると重複・冗長表現が目につく。
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2000-2002年にかけてベル研のヤン・ヘンドリック・シェーンが行なった超伝導に関する論文捏造事件を追ったもの。犯人の分かっているミステリー小説のような感じで読める。二年半でNature 7本、Science 9本だそうなので、捏造、といってもかなりの一流誌をまきこんだ話。バブル崩壊に苦しむルーセント社の思惑やベル研のネームバリューなどにより引き起こされたということになっている。門外漢でよく分からないが、シェーンの発想がすばらしかったり、それなりに根拠のある話を捏造していたのだろう。実験データはともかく、こういう発想をベースに科学が進めばまぁ、いいんじゃないかと思う。基本的に捏造事件は再現性を厳密に求められないバイオの分野で多かったそうで、物理の分野ではかなり珍しいことらしい