中世の秋 1 (中公クラシックス W 1)

  • 中央公論新社
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本棚登録 : 141
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121600004

作品紹介・あらすじ

発展の頂点をこえた文化がたどらなければならなかった道すじ。

感想・レビュー・書評

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  • 語り口のテンポ感がいい。
    この本が中世ヨーロッパ好き以外の、幅広い層の読者を惹きつけた理由がよく分かる。
    フランスとオランダの14世紀〜15世紀頃の記録を中心に作り上げられている。
    後半もいつか読みます。
    中世ヨーロッパ強化週間。

  • 中世の堕落や宗教観の終わりを、実が落ちる秋とホイジンガは捉えた。宗教の飽和が民衆を無神教へと導き、死の観念も精神的なものではなく肉体的なものへと変わった。また名誉を重んじる騎士道精神も中世末期には飽和、形骸化していく。
    デカルトから始まる物心二元論の始まりの時期であり、一元論の終わりを感じさせる内容。

  • 中世ヨーロッパの人の考え方はキリスト教に基ついている。そこから何を第一と考えどう行動していったのかよくわかる本であった。しかし難しい。なぜならキリスト教的考えになじみが無いからだ。ルネサンス、騎士道、ジャンヌダルク、イスラエル、十字軍、貴族の生活、宗教、三位一体等キリスト教的考えになじむ必要がある。

  • ボクの思考回路はこの本による

  • 中世の晩年を、中世の晩年に生きた人を通して見る。
    クレオール主義の今福龍太で見つけた「モノサシを捨てる」方法が、時代の違うホイジンガの底流にもある。
    義務みたいに課した読書もだんだん流れに乗ってきたような。
    まるで絵巻物を見ているような素敵な歴史書。

  • [ 内容 ]
    発展の頂点をこえた文化がたどらなければならなかった道すじ。
    絶望と歓喜、残虐と敬虔、人々の生活を彩る対極的な激情をとらえ、真の中世像を定着させた名著のオランダ語原典による完訳。
    目もあやな中世社会のページェントが次々に展開される。

    [ 目次 ]
    はげしい生活の基調
    美しい生活を求める願い
    身分社会という考えかた
    騎士の理念
    恋する英雄の夢
    騎士団と騎士誓約
    戦争と政治における騎士道理想の意義
    愛の様式化
    愛の作法
    牧歌ふうの生のイメージ
    死のイメージ
    すべて聖なるものをイメージにあらわすこと

    [ POP ]


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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

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    [ 参考となる書評 ]

  • あまりにクラシックすぎるでしょうか?でも、ホイジンガのこの本は、やっぱり古典的名著であると思うのです。「歴史を学ぶ時、今の切り口からだけ事象を切り取ることは正しくない態度である」という原則を、この一冊で叩き込まれた気がします。

  • \105

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著者プロフィール

一八七二年、オランダに生まれる。一九〇五年、フローニンゲン大学教授。一九一五年、ライデン大学外国史・歴史地理学教授。古代インド学で学位を得たが、のちにヨーロッパ中世史に転じ、一九一九年に『中世の秋』を発表し、大きな反響を呼ぶ。ライデン大学学長をも務める。主な著書に『エラスムス』『朝の影のなかに』『ホモ・ルーデンス』など。一九四五年、死去。

「2019年 『ホモ・ルーデンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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