「グレート・ギャツビー」を追え (中公文庫 む 4-13)

  • 中央公論新社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122072893

作品紹介・あらすじ

強奪されたのはフィッツジェラルドの直筆原稿
その行方を知る者は?

グリシャムの話題作 × 村上春樹の翻訳
最強の文芸ミステリー

〈内容紹介〉
プリンストン大学図書館の厳重な警備を破り、フィッツジェラルドの直筆原稿が強奪された。消えた長編小説5作の保険金総額は2500万ドル。その行方を追う捜査線上に浮かんだブルース・ケーブルはフロリダで独立系書店を営む名物店主。「ベイ・ブックス」を情熱的に切り盛りするこの男には、希覯本収集家というもう一つの顔があった。
真相を探るべく送り込まれたのは新進小説家のマーサー・マン。女性作家との〈交流〉にも積極的なブルースに近づき、秘密の核心に迫ろうとするが……。

あのグリシャムの新たな魅力を楽しむ本好きのための快作!
全米ベストセラー

〈独立系書店店主が事件の鍵を握る!?〉

感想・レビュー・書評

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  • 新聞か何かで、村上春樹が旅行中にスコット・F・ジェラルドの原稿が盗まれる小説を読んだという記事を見た!

    それを先日、書店で見かけたので即購入!

    プリンストン大学に保管されている、スコット・F・ジェラルドの原稿が盗まれた!?
    盗んだ犯人の内、二人は逮捕されるものの原稿は行方知れずとなる・・・
    小説を書きたいが書けない状態に陥っている大学講師のマーサーは謎の女性から、とある依頼を受ける!?

    グレートギャッツビーを追え!


    書店の店主、強奪犯、主人公のマーサーと、カミーノアイランドの小説家達のグレートギャッツビーの原稿をめぐる物語!

  • 「グレート・ギャツビーを追え」(ジョン・グリシャム : 村上春樹 訳)を読んだ。
    
誰にでもお勧めできる最良のミステリーだと思う。

    ジョン・グリシャムって、原作読んだのか映画で観たのかよく覚えてなくて、ペリカン文書」は読んだ(と思う)けど、「依頼人」は小説を読んだのか映画を観ただけなのか覚えてない。ずいぶん昔のことだけど。

    この作品に限っていうと、村上春樹氏自身の小説を読んでるという錯覚を起こしそうなくらいに、ジョン・グリシャムの紡ぐ物語と村上春樹氏の繰り出す文章の親和性が高い気がする。
    
《ブルース・ケーブルって、まるでギャツビーじゃん。》
と思いながら読んでいたんだけれど、訳者あとがきで村上春樹さんもそこんとこ触れてました。
    
同じカミーノ・アイランドを舞台にした続編(翻訳は村上春樹さんではなく星野真理さんのようだが)読まねばなるまい。
    
『疑わしいね。僕はどんな本でも百ページは読むことにしている。百ページ読んでも、まだその本に集中できないようなら、そこで放り出す。読まなくてはならない優れた本がいっぱいある。つまらない本にかまけて、時間を無駄にするわけにはいかない』(本文より)

  • 面白い! ページを捲る手が止まらない!

    人を狂わせるほど魅力する作品を描くフィッツジェラルドが悪いんじゃない?ってかんじで、本を好きな人は最後思わず悪党に味方してしまうと思う。
    独立系書店の難しさは日本もアメリカも同じだということも分かりました。

    そして、2作目があるらしいのですが、そちらは残念ながら村上春樹の訳ではないとのこと。
    キャラは引き継がれているようなので、訳者が変わると物語の雰囲気も変わるのかなぁ、とちょっと読むのは迷い中。

    ただ、本作もハルキ節はかなり控えめです。

  • 登場人物がみんな個性的でチャーミング。本好きにはたまらないミステリー作品。

  • 個人的には白石朗さんの訳が好きです。

  • ジョン・グリシャム初めて読んだが、村上さん訳で読みやすかった。続編も読もう。

  • 前置きが長くて主人公の登場までに100ページ。ラストでどんでん返しがあるものの、ほとんどが順調な任務を追いかけるだけ。原稿を盗んだ犯人が何かを起こすかと思っていたが、簡単に捕まってしまう。
    これでは、プレイボーイのほにゃの主人が大儲けした話である。
    題名に魅かれたが期待はずれ、といっていい。

  • 初めてのグリシャム、スリリングな展開で楽しく読めた。面白いキャラクターがたくさん登場するが感情移入できず。

  • 物語の軸となる稀覯本(きこうぼん)をめぐる世界、テンポの良いストーリー展開、そして村上春樹が魅せる翻訳の妙が相まって500ページ、一気に読ませてくれた。

    恋愛要素やミステリー要素も華を添えてくれているのだけれども、やはり何よりこの本を愛おしくせしめているのは本に対する愛情、本を書く人たちに対する愛情。
    主人公?のブルースのような読み手でありたいと強く思った。

  • もちろん村上春樹訳だから買った。村上春樹訳でもはずれ(自分の中で)もあるので、一応訳者あとがきなどを読んで吟味して買った。第1章を読んでいる段階ではやっぱり失敗したかなあなどと思っていた。2章でブルースは出て来るがまだその魅力はつかめていない。3章マーサーも登場する。これで役者はそろった。けれどまだだ。この2人が出会ってからがおもしろい。他の脇役もそれぞれ個性があっておもしろいが、何よりブルースが生き生きとしてくるあたりからが良い。最終的にブルースはわりと早い段階からマーサーがスパイだと気付いていたというが、それならどうしてわざわざ本物の原稿を見せたのか。「すご~い」とか言ってもらおうと思って見せたのではないのか。それで、相手にドン引きされてしまって、これはまずいと思ってすぐさま原稿をフランスに送ったのではないのか。なんだか靴下もはかずに靴をはいて、格好つけているのかもしれないが、女にはけっこうだらしなくて、どんくさい感じのする方が人間的に魅力を感じる。まあ、それにしても結局はFBIの失策のために、プリンストン大学は大金を払わされたことになる。隣のノエルの店と地下でつながっていることをFBIは知らなかったのか。ちゃんと情報共有ができていなかったのか。本当どんくさい。さて、僕は40年ほど前、フロリダ州ジャクソンビルに1年近く滞在していた。サンダルウッドハイスクールに通った。それ以降、テレビや書物の中でこの町の名前を見つけることは一度もなかったと思う。そういう意味では本書を通して何度かこの名前に触れたのは感慨深いものがある。カミーノ・アイランドという名前は一度も聞いたことはなかったけれど。そうそう、サイン入りの本を僕も何冊か持っている。初版かどうかとかはあまり気にしないけれど、ミーハーなので、サインをもらえるのならもらっておく。梅棹忠夫、米沢富美子、この2人は古本屋で手に入れた。養老孟司、内田樹、茂木健一郎、この3人は著書を購入してその場でサインしてもらった。ことばも少し交わした。そう言えば、若いころ勤めていた出版社で今井功先生にもサインしていただいたなあ。

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著者プロフィール

ジョン・グリシャム
一九五五年アーカンソー州生まれ。野球選手になることを夢見て育つ。ロースクール卒業後、八一年から十年にわたり刑事事件と人身傷害訴訟を専門に弁護士として活躍し、その間にミシシッピ州下院議員も務めた。八九年『評決のとき』を出版。以後、『法律事務所』『ペリカン文書』『依頼人』『危険な弁護士』など話題作を執筆。その作品は四十ヶ国語で翻訳出版されている。

「2022年 『「グレート・ギャツビー」を追え』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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