コッローディ『ピノッキオの冒険』 2020年4月 (NHK100分de名著)
- NHK出版 (2020年3月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (121ページ)
- / ISBN・EAN: 9784142231102
作品紹介・あらすじ
社会の矛盾をあぶりだす「あやつり人形」。原作に秘められた知られざる豊穣
「嘘をつく悪い子がよい子に生まれ変わる物語」というイメージがディズニー映画から定着している『ピノッキオの冒険』。ところが、ピノッキオは愛らしいどころか筋金入りの悪童だった! 単なる児童文学ではなく、大人もうならせる隠された奥深いテーマとは? 豊かなメタファーを含む原作の魅力に迫る!
児童文学の傑作『ピノッキオの冒険』にイタリア文学者、和田忠彦氏が新しい視点から光を当てる。「不条理に直面したときにどうすればよいか」「人は心の闇とどう向き合えばいいか」など、現代に通じるメッセージを読み解く。
【構成】
第一回 「統一国家」と「あやつり人形」
第二回 「嘘」と「死」が教えるもの
第三回 「労働」と「対価」
第四回 「遊び」と「冒険」
感想・レビュー・書評
-
解説として、すべての見方ではないと思うが、一つの意見や見解を読むのは楽しかった。イタリア国家統一を果たし、近代化に向けて走り出した時代に書かれた本。ディズニーにはない本来のストーリーを知るのも、文学としての楽しみの一つかなと思った。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
NHK
-
ディズニーのピノキオとは、相当内容が異なるのは驚きました。逆にディズニーの優しさを認識しました。
-
前に読んでいたが、人の読み方を読むのも面白い。人の見方はいろいろあるので、自分の見方を詰めていきたい
-
ピノキオってちゃんと読んだことなかったけど、時代背景を知らないと分からない社会風刺的なシーンが多く入っていることとか、コロッディの捻くれた人間性に共感することが多い作品だった。
-
■書名
書名:コッローディ『ピノッキオの冒険』 2020年4月 (NHK100分de名著)
著者:和田 忠彦
■概要
社会の矛盾をあぶりだす「あやつり人形」。原作に秘められた知られざる豊穣
「嘘をつく悪い子がよい子に生まれ変わる物語」というイメージがディズニー
映画から定着している『ピノッキオの冒険』。ところが、ピノッキオは愛らしい
どころか筋金入りの悪童だった! 単なる児童文学ではなく、大人もうならせる
隠された奥深いテーマとは? 豊かなメタファーを含む原作の魅力に迫る!
児童文学の傑作『ピノッキオの冒険』にイタリア文学者、和田忠彦氏が新しい
視点から光を当てる。「不条理に直面したときにどうすればよいか」「人は心の
闇とどう向き合えばいいか」など、現代に通じるメッセージを読み解く。
【構成】
第一回 「統一国家」と「あやつり人形」
第二回 「嘘」と「死」が教えるもの
第三回 「労働」と「対価」
第四回 「遊び」と「冒険」
(amazon.co.jpより引用)
■感想
うーん、話がそんなに面白く無い。
その当時の社会問題を反映しているのはいいんだけど、物語が致命的に面白くない。
時代の流れに負けている感じがします。
今の時代に、わざわざ時間を使ってこの物語を読む必要性はどこにも感じなかった
です。
逆に言えば、それが判断出来ただけでもこの本を読んで良かったと思いました。 -
ピノキオのエンディングは秀逸だったんだなぁ。ファシズムとの繋がりはいまいちピンと来なかった。
-
児童文学だから読みやすい。でも解釈は一義的でない。人それぞれにいろんなテーマが連想できるのが、読み継がれている理由と感じた。
・ピノッキオの人間くささ(愚かしさと善良さを併せ持っているところ)
・過酷な児童労働の問題(労働や勤勉を拒否することは悪いこと?)
・予定調和に終わらない不条理と理不尽