- Amazon.co.jp ・本 (457ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150105099
感想・レビュー・書評
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サバイバルとSF好きなら読んで損はない
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核戦争後に生き残った人々のサバイバルストーリーかと思いきや、割りと早い段階でその期待は裏切られる。最初はビバヒルでも観てるかの様なアメリカンなノリについて行けなかったが、そこはハインライン先生。書かれた当時の時代背景がビシビシだけど、なんだかついつい惹きこまれちゃう。最終的に満足するから不思議。
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夏のハインライン祭。
米ソの戦争のさなか、ヒューの家族は空襲警報を受け、シェルターに逃げ込んだ。2階の衝撃のあと外に出てみると、爆撃前とは似つかわぬ、自然が広がっていた。自然の中でサバイバルをしていると、見たことのない乗り物に乗った未来人が現れる。未来では、人口をコントロールするため、不思議な風習に従って国家が運営されていた…。
ハインライン版の『家畜人ヤプー』とでもいえる作品。中程を過ぎてからの未来の生活の特殊性が非常に魅惑的(蠱惑的?)である。
ストーリーはかなり複雑であるものの、主人公をヒューに限定し、何を行わなければならないと考えているのかを、読者に説明があるわけでもないが、しっかり芯として残しているため、理解しやすい作品であろう。
最終的に、平行宇宙のような微妙にくすぐられる設定にも掠りつつ、時間跳躍と前世代的な未来の社会を描いくことにまとまっているため、SF初心者にも受け入れられるのではないか。ちょっと内容がエログロ的な部分も有るけれども。
訳が浅倉久志ってのも良かったね。矢野徹だと読みづらかったと思う。 -
シリアスなハイラインもの
表紙 6点ヤナセ
展開 7点1964年著作
文章 6点
内容 660点
合計 679点 -
(一部の?)アメリカ人が「自由」というものを
どう捉えているのかの一端を知る。
本当に自由というのは誰かの庇護のもとにはなく
自分の裁量で最良をえらぶのかという信念を。
なんの実用性もない動物にもかかわらず
人類のパートナーとして2度猫を選ぶところは
自由の意味を表す象徴か。(愛玩動物だけど)
そして、人間のしぶとさを絡めて、
飼いならされた人間には、そういう信念が
時にどれほど鬱陶しく、時に妥協や甘受を
できない人のガムシャラさが愚直に感じるかを。
それから、ちょっと「常識」を別の角度からみたら
どんなに突っ込みどころがあるかも。
核戦争をシェルターでしのいだ一家が
荒野でサバイバルかと思いきや
あんな世界で文明生活をするためのサバイバル、
そして悲劇の先に現れる、サバイバルを脱する
ラッキーな世界。しかし、そこで待ち受ける
自由への闘争と逃走。
日本人は最後まで読んでようやく現代の意味を
感じ取るだろうが、ネイティブには出落に
ならないのかな? -
ヤプーほどじゃないにしろ人種差別とかを皮肉ったブラックな設定にヤワなハートが攻めたてられました!
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なにやら、「家畜人ヤプー」を思い出した。思い出したとは言っても、家畜人ヤプーをちゃんと読んだことはないのだが。
アメリカンで軍隊的なマッチョ思考のおじさまがモテモテなお話。詳細は面白いけど、大筋では古臭い感じ。