夜明けのロボット 上 (ハヤカワ文庫 SF ア 1-20)

  • 早川書房
3.94
  • (45)
  • (33)
  • (51)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 358
感想 : 25
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150110635

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 主に台詞回しで展開されているのでサスペンスではあるが推理は主人公であるベイリにお任せ状態。
    サスペンスとSFの二本柱のお話なので、事件の顛末やその推理にはSF的な要素が必要不可欠なカギとなっている。

    読み進める中で、現代の地球人にとっては異常と思える価値観をインストールしつつ、同時に普遍的な人間の思考回路(宇宙人の祖先は地球人)で読者も宇宙人も地球人ベイリもコネクトしてしまうという、カオスなようで秩序立った世界観、好きだ!
    (ちなみにベイリも現代の地球人とは違う世界に生きる人なので、野外に出ると具合が悪くなったり完全プライベート空間に戸惑ったりする。)

    しかもそこには人間に一番近いロボットのダニールもいたりする。神のように美しく人間を遥かに凌ぐ身体能力を持ちながら、人間の脳をいまだ完全に再現することが出来ないせいでたまにみせる不自由さや的外れな態度が、率直に言ってかわいい。(回を重ねるごとにだんだん物分かりが良くなっている。)

    地球で加工食品しか口にできないベイリがオーロラで出てくる料理に感動してるのがちょっとかわいそうだった。

  • 鉄の「子宮」で暮らすイライジャ・ベイリは、外の世界を経験することで、いつまでもこの「子宮」の中に留まっていてはいけないと考えている。彼は人と会う毎に、自分の価値観を変えていく才能を持っているからだ。

    彼は「ロボット殺し」という解決不可能な問題を解決するため、惑星オーロラに降り立つ。長命なオーロラ人達が隠し持つ秘密を、対面し、対話することで少しづつ剥がしていくベイリ。

    愛すること、愛されること、それらとロボットの関係も少しづつ白日の下に晒されていく。

  • ベイリ・ジスカルド・ダニールの出演する名作
    表紙   6点野中 昇
    展開   7点1983年著作
    文章   8点
    内容 800点
    合計 821点

  • あるロボットの破壊に関する捜査の為オーロラに呼びつけられたベイリ。ダニールとの再会。新しい仲間ジスガルトの登場。ヒューマン型ロボット・ジャンダーの死。容疑者として危機に落ちるファストルフ。ジャンダーの所有者であり「妻」というグレディアとの再会。ファストルフを憎悪する娘・ヴァジリア。グレディアに「オファー」をし続けるグレミニオス。オーロラのみの繁栄を狙う世界党。

     2010年8月30日読了

  • ロボットシリーズの中でも一等すき。

  • 下巻の方に感想書きました。

  • イライジャ・ベイリとR・ダニール・オリヴォーの人間&ロボットコンビの第3作。SFかつミステリーです。
    でも、私が心ひかれるのはR・ジスカルドという見るからにロボットだよ!というロボットの存在。
    体が人間に似ているということと心が人間らしいということの違いなど、自身が作ったロボット三原則にアシモフさん自身が挑戦しているようです。
    まるで心ある人間同士のように会話するダニールとジスカルド。ラストシーンで涙すること、必至です。

  • SFミステリ。「鋼鉄都市」「はだかの太陽」に続く、イライジャ&ダニールシリーズ三作目(間に短編「ミラー・イメージ」を挟みますが)

    主役二人の仲の進展ぷりに目を剥きました。92頁ちょっとどうしちゃったの92頁。

著者プロフィール

Isaac Asimov (1920―1992 )。アメリカの作家、生化学者。著書に『われはロボット』『ファウンデーション』『黒後家蜘蛛の会』等のSF,ミステリーのほか、『化学の歴史』『宇宙の測り方』等の科学啓蒙書やエッセイが多数ある。

「2014年 『生物学の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

アイザック・アシモフの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×