- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150505868
感想・レビュー・書評
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やっと読み終えたー。
第二章の初めがどうしても進まなくて、断念しようかと思ったけどそこを過ぎたらまた興味深くなって読み切れました。
へぇ〜って内容が盛り沢山で、全体としては面白いです。
ただ、普段小説という厳選された言葉と文章を読んでばかりいるので、論文的なしつこい口調は辛かったです。
例えが多過ぎるし、全然先に進まないし、書き手の自己満足的な上手いこと言っただろ的な言い回しとか、要らないと思う部分が多いように感じました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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古代ギリシャ人は世界がモノクロに見えていた? 母語が違えば思考も違う? 言語と認知をめぐる壮大な謎に挑む、知的興奮の書!(出版社HPより) -
途中別の本を読んでいたため、最初の方を忘れていた。一気に読めば良かった。反省。言語学の歴史のところでは日本も野蛮人だと思われていたのかなと思ったり。地理座標のところは難しかったけれど、面白かった。言語って移り変わっていくものだよな、とつくづく感じた。最後は脳科学にまで触れており、歴史を見てきた筆者は少々悲観的な結びで終わる。しかし私はテクノロジーの進化に期待したい。今は日本語で思考しているけれど、脳だけで考え会話する事も出来るのだろうか。
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言語が人間の世界観に与える影響についてわかりやすく書かれている。英語が話せるグローバルエリートの日本語に対する否定的な発言などをたまに聞くことがあるが、言語が論理的思考力に影響を及ぼすことはないというのは言語学界隈では常識になっているそうだ。数学、物理、哲学などの難解な理論も、適切な用語を用意してあげれば、どの言語を話すどの人種でも理解することができるということだ。むしろ言語が話者に強制するのは色や方向といった世界の知覚の仕方によるところが大きい。絶対方位感覚といった我々の常識では考えられないような能力を与えることからも、言語の認知に対する影響は計り知れないと思った。
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言葉ってすごいんだなー。絶対方位感覚が必要な言語を習得することは到底無理だと思うし、そういう人と接したら、多分、超能力者か?と思うだろうな。赤は赤、緑は緑、と世界中の誰もが同じように捉えていると思ったけど、そうではない。そして、言語の影響があると知ってとても勉強になり、ものの見方が広がったように思います。
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男女言葉やニュアンスなど言語は多岐にわたります。
それが文化をつくって世界も違うのは当然だと思います。 -
<目次>
プロローグ 言語・文化・思考
第1部 言語は鏡
第1章 虹の名前
第2章 真っ赤なニシンを追いかけて
第3章 異郷に住む未開の人々
第4章 われらの事どもをわれらよりまえに語った者
第5章 プラトンとマケドニアの豚飼い
第2部 言語はレンズ
第6章 ウォーフからヤーコブソンヘ
第7章 日が東から昇らないところ
第8章 女性名詞の「スプーン」は女らしい?
第9章 ロシア語の青
エピローグ われらが無知を許したまえ
<内容>
言語学の本である。言語学の実験の難しいところは、本当にそれが見えないのか(生物的に)文化的に表現できる言葉がないのか、わからないところである。第1章のホメロスら古代ギリシヤ人は、「青」色を知らなかった?第9章にある、日本人とアメリカ人では「青」色と呼ぶ範囲が違うこと。それは認知的なものではない。オーストラリアのある部族は、上下左右、前後ろではなく、東西南北を使って表現するなど、いずれも文化的な違いであることをしつこく解いていく。やや根負けしたが、筋はわかった。 -
言語からそれを母国語とする人達を分析することで、ものの考え方や感性が、言語に影響されたり、言語のルーツを感じました。
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言語がどこまで思考を決定するか、概念を構成するのかという問いを言語学者たちの歩みと共に皮肉な文章を使い暴いていく。
とにかく文章が面白くて読みやすいのでスラスラいける。
言語学の歴史的な歩みを一緒に進めることができるので、言語学「史」としての読み方ができる -
AIによる機械翻訳が十分に進化したら外国語を学ぶ必要は無くなるのか?当然そんな事は無いわけだが、その理由が本書で述べられている。言語はコミュニケーションのツールというだけではなく、もしかしたらそれ以上にその人の概念や思考を司る。なかなか難しい内容だが奥が深く、膨大な調査量が知的好奇心を刺激してくれる。そして何より日本語ネイティブの読者にとっては本書もまた翻訳本であるという外側の構造も面白い。