- Amazon.co.jp ・洋書 (401ページ)
- / ISBN・EAN: 9787503756702
感想・レビュー・書評
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クイーンだから最後の推理は楽しめたが、力を入れた筈の小説部分は正直「?」だった。国名シリーズなどど比較されるが大して変わってないじゃん。登場人物も皆エキセントリックで首を傾げたくなる。ディケンズやコリンズの昔ならいざ知らず、クリスティと同時代ですよ。
それと「咎めるように微笑んだ」ってどんな状態か想像つきますか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2022年10月8日読了。田舎町ライツヴィルを訪れた探偵クイーン、町の名家ライト家と懇意になるが、そこで起こる不穏な出来事に町の噂話は加速していき…。架空の町を魅力的に描きその中でエラリイをある種狂言回しとして動かす、というコンセプトが作者も気に入ったのだろう、その後も「ライツヴィルもの」としてシリーズ化された模様。閉鎖的な田舎町にエラリイのような「シュッとした男」が訪れるとそりゃあモテるものなのだろうな…エラリイの確信的なイチャイチャぶりには当てられるが、終盤に明かされる真相、人間心理に根ざした関係者たちの動機には読み終わって思わず唸らされる…。ほんと小説がうまいなあ、この人。
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いわゆるライツヴィルシリーズの1作目。
クィーンを読み始めたときはあまりわかってなかったのでいきなり
ライツヴィルシリーズの途中とか読んでたのだけど、やっぱり最初から
読んだ方がいいよね。
まあネタとしては私は途中でWho, Why, Howを読みきったので簡単な部類かと。
p.296あたりからの展開はなかなか面白かった。 -
映画「配達されない三通の手紙」を途中まで見て、謎が起こるまでのあまりの悠長さに見るのを断念したことがあり、原案を読んでみるかと読み始めたが、同じように挫折。
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1940年代の初頭
アメリカ全土がまだ戦争景気に沸いていた時代
田舎町ライツヴィルに逗留して
一作をものそうとするエラリイ・クイーン氏の前に
おあつらえ向きの?毒殺事件が展開する
いつもなら、他人事としてクールにスマートに解決を図るエラリイだが
いつしかライツヴィルの住民として馴染んでいる彼は
ある苦味とともにその結末を見届けることになる
それはただ恋のてんまつにとどまらない
外部との接触が「災厄の町」ライツヴィルの本性を暴き出してしまった
ということへのおそれも含まれているだろう -
著者の1942年発表の第15長編(バーナビー・ロス名義のものを除く。)です。国名シリーズからハリウッドものを経て、新たにスタートした架空の都市ライツヴィルを舞台にするシリーズの第1作となります。
国名シリーズのようなロジック重視の謎解きを期待するとやや肩透かしかもしれませんが、登場人物がなぜそのような行動を取ったのかという、内面の描き方は格段にアップしており、読物としての充実度は国名シリーズに決して引けをとりません。
もちろん謎解きとしても、後半ある一つの事実を知ったことをきっかけに、一気に解決に向かう所などはさすがだなと思いました。 -
BSフジ「原宿ブックカフェ」のコーナー「ブックサロン」で登場。
あさのあつこさんの人生を変えた一冊。
ー高校生の時の海外ミステリーにはまっていて、それで出会ったんです。エラリイ・クイーンという人物像にはまってしまって、小説っていうのは、こんなに人間をちゃんと書けるんだなと。彼の悩み方とかまで。『殺人』というのが入ってくるので、エンターテインメントの一環なんですが、そこに文学というものの向き合い方を感じたんですね。しかも物語としても面白い。ということろに惹かれましたね。(あさのあつこさん)
原宿ブックカフェ公式サイト
http://www.bsfuji.tv/hjbookcafe/index.html
http://nestle.jp/entertain/bookcafe/ -
なんかこう、論理的な推理にもしびれるのだけど、被害者や容疑者をめぐる人間ドラマに胸が熱くなる。とても文学的な一冊。
にしても、「エラリー・スミス」って。。。 -
ライツヴィル物の一作目。いやぁ、国名シリーズの頃とはがらりとかわり、人間ドラマですなぁ。面白かった。