災厄の町 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-12)

  • 早川書房
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本棚登録 : 179
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (401ページ)
  • / ISBN・EAN: 9787503756702

感想・レビュー・書評

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  • クイーンだから最後の推理は楽しめたが、力を入れた筈の小説部分は正直「?」だった。国名シリーズなどど比較されるが大して変わってないじゃん。登場人物も皆エキセントリックで首を傾げたくなる。ディケンズやコリンズの昔ならいざ知らず、クリスティと同時代ですよ。
    それと「咎めるように微笑んだ」ってどんな状態か想像つきますか?

  • 2022年10月8日読了。田舎町ライツヴィルを訪れた探偵クイーン、町の名家ライト家と懇意になるが、そこで起こる不穏な出来事に町の噂話は加速していき…。架空の町を魅力的に描きその中でエラリイをある種狂言回しとして動かす、というコンセプトが作者も気に入ったのだろう、その後も「ライツヴィルもの」としてシリーズ化された模様。閉鎖的な田舎町にエラリイのような「シュッとした男」が訪れるとそりゃあモテるものなのだろうな…エラリイの確信的なイチャイチャぶりには当てられるが、終盤に明かされる真相、人間心理に根ざした関係者たちの動機には読み終わって思わず唸らされる…。ほんと小説がうまいなあ、この人。

  • いわゆるライツヴィルシリーズの1作目。
    クィーンを読み始めたときはあまりわかってなかったのでいきなり
    ライツヴィルシリーズの途中とか読んでたのだけど、やっぱり最初から
    読んだ方がいいよね。

    まあネタとしては私は途中でWho, Why, Howを読みきったので簡単な部類かと。
    p.296あたりからの展開はなかなか面白かった。

  • 映画「配達されない三通の手紙」を途中まで見て、謎が起こるまでのあまりの悠長さに見るのを断念したことがあり、原案を読んでみるかと読み始めたが、同じように挫折。

  • 1940年代の初頭
    アメリカ全土がまだ戦争景気に沸いていた時代
    田舎町ライツヴィルに逗留して
    一作をものそうとするエラリイ・クイーン氏の前に
    おあつらえ向きの?毒殺事件が展開する
    いつもなら、他人事としてクールにスマートに解決を図るエラリイだが
    いつしかライツヴィルの住民として馴染んでいる彼は
    ある苦味とともにその結末を見届けることになる
    それはただ恋のてんまつにとどまらない
    外部との接触が「災厄の町」ライツヴィルの本性を暴き出してしまった
    ということへのおそれも含まれているだろう

  • 著者の1942年発表の第15長編(バーナビー・ロス名義のものを除く。)です。国名シリーズからハリウッドものを経て、新たにスタートした架空の都市ライツヴィルを舞台にするシリーズの第1作となります。
    国名シリーズのようなロジック重視の謎解きを期待するとやや肩透かしかもしれませんが、登場人物がなぜそのような行動を取ったのかという、内面の描き方は格段にアップしており、読物としての充実度は国名シリーズに決して引けをとりません。
    もちろん謎解きとしても、後半ある一つの事実を知ったことをきっかけに、一気に解決に向かう所などはさすがだなと思いました。

  • BSフジ「原宿ブックカフェ」のコーナー「ブックサロン」で登場。

    あさのあつこさんの人生を変えた一冊。

    ー高校生の時の海外ミステリーにはまっていて、それで出会ったんです。エラリイ・クイーンという人物像にはまってしまって、小説っていうのは、こんなに人間をちゃんと書けるんだなと。彼の悩み方とかまで。『殺人』というのが入ってくるので、エンターテインメントの一環なんですが、そこに文学というものの向き合い方を感じたんですね。しかも物語としても面白い。ということろに惹かれましたね。(あさのあつこさん)


    原宿ブックカフェ公式サイト
    http://www.bsfuji.tv/hjbookcafe/index.html
    http://nestle.jp/entertain/bookcafe/

  • ライツヴィルシリーズの1作目。

    【あらすじ】
    エラリーが小説のネタを求めてやって来たライツヴィルの町。しかし、宿泊施設に空きはなく、代わりに「災厄の家」と呼ばれる一軒家を借りることになった。その家は町の開拓者の子孫が、娘の結婚のために用意したものだったが、結婚式前日に新郎が疾走して3年が経過していた。
    やがて新郎が舞い戻り、家は改めて夫婦の新居となったが、不意に見つかった三通の手紙から、夫が妻を毒殺しようとしている疑惑が持ち上がる。

    【感想】
    最初の導入部かかなり長く、町や人々の特徴付けにページ数を割いているため、間延びする印象はある。手紙の内容を来れから起こる事と思ってしまう節もエラリーらしくないと思う。しかし、事件の過程や公判でののやり取りは読んでいて面白かった。

  • なんかこう、論理的な推理にもしびれるのだけど、被害者や容疑者をめぐる人間ドラマに胸が熱くなる。とても文学的な一冊。
    にしても、「エラリー・スミス」って。。。

  • ライツヴィル物の一作目。いやぁ、国名シリーズの頃とはがらりとかわり、人間ドラマですなぁ。面白かった。

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