ブラック・コーヒー (小説版) (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151300349

感想・レビュー・書評

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  • 2004年発行、早川書房のクリスティー文庫。戯曲版のブラック・コーヒーは既読。なのだが意外と覚えていなかった。当然なのだが『登場人物の事情がいろいろと露見する』部分は同じのはずである。ただ、なんとなく、その事情が戯曲版の方がはっきりしていたような気がする。確かではないのですが。

    解説:「ホットチョコレート好きのポアロが探る、ホットコーヒー殺人」(料理研究家&料理探偵)貝谷郁子、

  • コーヒーのなかに毒物が。タイトルの「ブラック・コーヒー」がこの物語の始まり。お馴染みのポアロとヘイスティングスが活躍するクリスティの名作。

  • 戯曲の小説化だが、書いたのはクリスティー本人ではなく研究家の手になるそうだ。
    元の戯曲は読んでいたので、この小説版を読むことで、話がより立体的になったとはおもう。が、クリスティーは戯曲として書いているので、やはり演じられる劇を観てこその話だよな、という認識を新たにする。今なら三谷幸喜脚本とかで、映像でやっても面白いかも。
    あと、やはりクリスティーの語りは抜群に巧い、というのもよくわかる。サーヴィスのつもりなのだろうが、研究家は余計なことを書きすぎるんだよね。現代的な視点や表現が混ざり込んでいるのも気になった。

  • ポワロの戯曲と言う事でかなり気になって購入しました。ヘイスティングスが好きなので、ポワロと共に登場した時は嬉しく思いました。内容としてもそこそこ面白くて満足しました。個人的にはヘイスティングスとバーバラのやり取りが好きです。

  • 久しぶりにポアロに会いたいなと思ってアガサ・クリスティーを読んだ。
    もともと戯曲らしく、たぶんこの読書室のワンシチュエーションなのかなぁと想像しながら読んで、面白かった。
    人の出入りが伏線になったりトリックになったりしていて、それもとても、舞台っぽい。
    だが私、殺人のトリックが未だわからない。あの人はいつどのようにあれされたんだ?

  • 脚本?台本?読むこと あまり無いので読みにくかったけれど、これだけ細かに役者の動きが書き込まれているのだな、と感心した。舞台上が目に浮かぶよう。

  • やっぱりミステリーものはおもしろい。
    ナイルの映画も(配信でだけど)早く観たいな。

    わたしはこの文庫本の装丁がお気に入り。
    今にも良いコーヒーの香りが漂いだしてきそう。
    わたしはコーヒーが大好きだから、コーヒーで死にたくはないけれど笑

  • 科学者サー・クロード・エイモリーは、ポアロに国家機密の化学式を国防省の役人に手渡す役目をお願いする。頼みを引き受けたポアロは彼の屋敷へと向かうが、到着前に書類が屋敷の住人の誰かに盗まれてしまう。部屋を暗くしている間に書類を戻すよう皆に伝えたサー・クロード・エイモリーだが、明かりがついたとき彼は息絶えていた。
    犯人は誰か。そして化学式の行方は。

    ポアロ長編を読み進めてきて、いよいよラストの『カーテン』を残すのみ、と思っていたら、この本が刊行されていた。戯曲の小説化なので、戯曲で読もうか、と迷った末結局読んだのだが、やはり戯曲で読むべきだった。
    まず、文章がぎこちなく説明的なのである。あれ、と思ってあとがきを見ると、なんと小説版はクリスティ研究家が書いた、とあるではないか。せっかく親友ヘイスティングズも登場するのに、妙に言動が堅苦しく、おちゃめな魅力も半減である。
    ミステリとしても、別の作品と同じトリックが使われており、あまり驚きはない。うーん、これは戯曲で読んだ方がよい。さらに良いのは演劇を観ることなのだろうが、なかなかそれは望めない。

    とはいえ、長編の中では短めでさくっと読めるので、『カーテン』を読む前の軽い助走ということで良しとしよう。

  • もとが戯曲だから、行動とか移動の描写が細かい気がする。
    ヘイスティングスがポアロを呼び捨てにしてるのが、何か違和感。

  • 世紀の発明を狙ったのは誰だ。

    戯曲版を読んでからこの小説版を読む。戯曲版との最大の違いは場面転換があること。舞台の上では読書室ですべてが展開する。しかし小説は、この屋敷に向かうまでのポアロが冒頭で登場する。これで一気に物語はポアロのものとなる。舞台の上の登場人物の誰が怪しいかを自分で追うというより、ポアロの灰色の脳細胞の働きを追うという読み方に変わる。地の文で情景が語られる方が自分にとって読みやすかった。

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著者プロフィール

1890年、英国、デボン州生まれ。本名アガサ・メアリ・クラリッサ・ミラー。別名メアリ・ウェストマコット、アガサ・クリスティ・マローワン。1920年、アガサ・クリスティ名義で書いたエルキュール・ポアロ物の第一作「スタイルズ荘の怪事件」で作家デビュー。以後、長編ミステリ66冊、短編ミステリ156本、戯曲15本、ノンフィクションなど4冊、メアリ・ウェストマコット名義の普通小説6冊を上梓し、幅広い分野で長きに亘って活躍した。76年死去。

「2018年 『十人の小さなインディアン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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