- Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151300516
感想・レビュー・書評
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ポアロ登場。
こんなに重要な一冊なのに、初めて読む。
中学生や高校生だった私には短編は物足りなくて、
難しい気がして敬遠していたのだった。
近頃ポアロづいていたので、
クリスティの短編集をはじめて手にとって見た。
ささやかな短い短編でも手を抜かない面白さ。
ポアロとヘイスティングスの一見ちぐはぐなコンビの魅力が楽しめる1冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「そうそう、ヘイスティングズ、昨日みたいに、悪党がぼくを知っているはずはないなどと言って、ぼくの感情を害するようなことはしないでほしいな。現に、自分たちの手に負えなくなると、このぼくを雇ったりするんだからね!」
ポアロ短編が14編も!
これでもかこれでもかとばかりに、ポアロの活躍がまざまざと描かれている。
そして、どれも似た話ではない!!
凄いなークリスティ・・・。
長編に飽きたら、短編いいかも。
短いのは十数ページで終わってしまう物語も。
最後には、ポアロ唯一の失敗!?なんても載ってたりして、ドキドキハラハラというよりかは、本当に骨休みという感じの短編集でした。
【12/31読了・初読・大学図書館】 -
『〈西洋の星〉盗難事件』
映画女優が持つ〈西洋の星〉に盗難予告。ヤードリー卿が所有する〈東洋の星〉にも謎の中国人からの盗難予告。盗まれた二つのダイヤ。ダイヤの伝説に隠された秘密。
『マースドン荘の悲劇』
保険会社からの依頼でマースドン荘で起きた死亡事件の調査に当たるポアロ。烏撃ち中の心臓発作。残された夫人と東アフリカの友人の秘密。
『安アパート事件』
あまりに安いアパートを見つけたロビンソン夫妻。アメリカでの機密情報の盗難事件と殺害されたイタリア人の秘密。
『狩人荘の怪事件』
インフルエンザで倒れたポアロ。ポアロの代理で狩人荘に出向いたヘイスティングスの捜査。殺害された富豪。富豪の甥と妻の秘密。謎の家政婦。
『百万ドル債権盗難事件』
百万ドルの債権を輸送中に盗難された青年。青年の恋人に依頼され調査に当たるポアロ。百万ドルの債権はどこで消えたのか?
『エジプト墳墓の謎』
エジプトの発掘隊の隊長、出資者、出資者の甥の連続する死。呪いと疑う周囲。出資者と甥の遺産の関係。甥の自殺に隠された秘密。
『グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件』
グランド・メトロポリタン・ホテルで起きた宝石盗難事件。フランス人メイドにかけられた疑惑。ポアロの服に付いたフランス・チョークの謎。
『首相誘拐事件』
首相の誘拐未遂事件直後からの首相誘拐事件。フランスで見つかった護衛役。運転手は共犯か?
『ミスタ・ダウンハイムの失踪』
銀行頭取のダウンハイム氏の失踪事件。氏の補完する宝石と失踪直前の南米出張の謎。刑務所の常連の秘密。
『イタリア貴族殺害事件』
友人の医師と食事中に死の直前と思われる被害者らしき人物からの電話を受けたポアロ。被害者フォスカレリ伯爵の正体。伯爵家の食事の謎。開けられていたカーテンの謎。
『謎の遺言書』
女性の教育に反対する叔父からの挑戦。叔父の死後残された遺言書。
『ヴェールをかけた女』
貴婦人からの依頼。かつて書かれた手紙での強請り。手紙が入った中国製の小箱に隠された秘密。
『消えた廃坑』
謎の廃坑の地図を持つ中国人の殺人事件。
『チョコレートの箱』
ポアロがベルギー警察時代の事件。毒殺された政治家。蓋と箱の色の違うチョコレートの箱の謎。
2009年12月26日購入
2010年2月19日読了 -
/?day=20061026
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名探偵ポアロシリーズ!憂鬱なロンドンでの事件簿
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持っているのはハヤカワミステリ文庫版ですが、画像がないのでこちらを登録。
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内容(「BOOK」データベースより)
おしゃれで、潔癖で、自負心が強く、小柄な体格で風変わりなベルギー人が、“灰色の脳細胞”を駆使して、次々と難事件を解決する…いまや世界に知らぬ人のない名探偵エルキュール・ポアロが、よき相棒のヘイスティングズとともに14の謎に挑む!ミステリ史上屈指の名コンビが活躍する最初の短篇集。新訳で登場。 -
ポアロが好きなので、あえてポアロの名前が入ってる本に。ナイルとかオリエント急行とかも好き。
ポアロの、なんていうか、自意識過剰って言うか、えっへんってしてるところ、人間くさくて好き。 -
クリスティの第1短編集だそうな。
ポワロものばっかり集めてあります。
短編なので、長編ほどビックリするようなどんでん返しがあるわけではないのですが、それでも、それなりに面白いです。
ヘイスティングズは相変わらずいいヤツで、ポワロは相変わらずイヤなヤツです(笑)
物語の魅力としては、ポワロの推理力よりも、ヘイスティングズの正義感とか、いい人ぶりの方が大事なのかもしれません。
以前ほど、ポワロがヘイスティングズをバカにするのをイヤな気持ちにならずに見ることができるのは、2人の年齢がけっこう離れているのかもしれないと思って読んでいるからだと思います。
バカにしながらも、ポワロって、ヘイスティングズがいないと、けっこう困りそうな感じだったり、彼の善良さをとても大事に思っているんだなぁ……と、少し思えます。
クリスティのミステリーがおもしろいのは、結局、このあたりの人物というか、物語がしっかりしているからなんでしょうね。パズルにならなくてすんでいます。
そこが、推理小説の難しいところです。 -
エルキュール・ポアロは、半年ほど前にヘラクレスの短編集を読んで以来2度目。ポアロ一作目と思って借りたんだけど、『スタイルズ荘の怪事件』がポアロものの一作目なのですね(←ものをしらなすぎ;)。次回はそっちを借りてきます。
短編が14作も入っていて、こんな短い話でよく一事件まとめられるなぁと思うのです。『エジプト墳墓の謎』『安アパート事件』『宝石盗難事件』はアニメで見た覚えがあった。……と気づいたら、急に脳内ポアロがアニメ調になってしまった(笑) でも、小説ではアニメと違ってヘイスティングス大尉と2人組だし、ミス・レモンもいないのですね。
ポアロは決してかっこよくないと思う。この人の魅力はお茶目さ、可愛らしさ、あるいは“しょーがないなぁポアロだもんなぁ”、と笑って受け入れる種のもの。ホームズは茶目っ気があってかっこいいんだけど、ポアロはそこらの小父さんが酔っぱらって気炎はいているところをなまあたたかーく見守る精神で眺める感じ。何しろ探偵もののピシッとした雰囲気がない。何せ好きな飲み物がチョコレート……この野郎っぽさのなさは、女性作家ならではのテイストなのだろーか。ポアロ&ヘイスティングスには、ホームズ&ワトソンに漂うストイックさがないのですよね。ヘイスティングスさんなんかワトソンさんによく似ているのに、決定的に雰囲気が違うのはなんでだろう……ポアロに負けず劣らず自意識が高いところ?(すぐ調子に乗るし)
ポアロものを読みながら推理する時は、配置されたNPCが初期設定通りの立場にいないこと(依頼人が犯人だった、被害者が替え玉だった、○○の立場の人が××にいた)がポイント。あと、“証言”を疑ってかかること。犯人や共犯者に事情説明を求めると、その人つく嘘がストーリー全体のミスリードになる。この分だと、クリスティの作品にもっと慣れれば、犯人がぐっとわかりやすくなるのかな?