- Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152090805
作品紹介・あらすじ
腸は脳に無断で指令を出し、力を込めることを考えただけで筋力は増える。爆発的に増えつつある人体に関する知見を、最新の医学・科学を通じて紹介する。
感想・レビュー・書評
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私達の体には、脳内はもちろん、人体の隅々まで無数の体内時計が組み込まれていて、
その理由は、私達は自転する惑星上で進化したからだそうだ。
遡ること数十億年、生物は全て単細胞で生暖かい原始の海に浮かんでいた。
真昼のまばゆい太陽と夜の冷たい闇が、毎日毎日数兆日に渡って繰り返され、
やがて生命が誕生。そして時は流れ、遂に体内リズムを太陽日と同調できるようになった。
この体内時計に従って、私達の体内で24時間どんな事が起こっているのかを
科学的見地から詳しく解説してくれている。
科学の発達によって解明された事は、偉大な自然と生命の繋がりだということが興味深い。
体内時計に逆らった生活をしていると、そりゃあ病気にもなるでしょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人間の体は、概日リズムに支配されている。それを崩さないように生活するのは、現代社会ではなかなか難しいが、せめて、早寝早起きと規則的な生活に努めようと思った。2011年9月11日付け読売新聞書評欄「空想書店」。
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からだの一日
おもにサーガディアンリズムをもとにした、いちにちの身体の活動を解説したもの。
概日リズムはもちろんのこと、腸内細菌の話もおもしろかった。
・われわれの睡眠は1.5時間ごとのリズムと、覚醒系と呼ばれる回路によって司られている。眠りに落ちるのは、後者の活性が落ちるから。
・腸内細菌は個人で違いがある。太りやすい菌ばかりいる人たちは、同じカロリーを摂取しても太る。ダイエットに成功した人はやせた人たちの腸内細菌に近くなる。
・薬物摂取のタイミングは薬効に関係する。抗ガン剤では副作用が軽く勝つ、効果がよくでるタイミングがある。(時間治療・クロノセラピー)
・交代勤務は体に悪い。高コレステロール値、気分障害、不妊、心臓発作やガンの高い罹患率につながる。 -
図書館本。 体に関することを、一般的な一日を追いながら解説していく本です。それほど深くは書かれていないので、体についての入門書といった感じ。けれど入門書にしては専門用語が多いので、まったくの初心者向けでもない。執筆の資料として読んだけれど、思っていたより大まかな一日だったので残念。ところどころ海外らしい一日があるので、日本人の一日では少し違ってくるのかと思います。けれど為になる内容も多いので、体について知識を広げたい人にはお勧めです。
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面白い
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一日の時間に沿って近年の身体に関する論文をわかりやすく紹介し、興味深い発見の数々を紐解いてくれる名著。そのリファレンスの多さに驚く。作者が元来は文系の人間なのに驚いた。
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ヒトの24時間を、医学・科学で見ていく一冊。概日リズムにより、食べても太りにくい時間や、薬の効果のある時間、運動効果のある時間などが解かれています。
睡眠の大切さもしかり。
本来の体のリズムに反し、人工灯の下で生活していく便利な不自然さ。いくら自然とは言えもう戻れない生活は、今後どんな影響を及ぼしていくのか。
いろいろ興味深い一冊でした。
専門的な内容なのに、訳が良くて分かりやすいのも、楽しめた要因です。 -
三葛館医学 491.3||AC
病気になったり、調子が悪くなったりしない限り、あまり自分のからだのことを意識することは少ないかもしれませんが、365日24時間、からだの中では様々なことが起こっています。本書では人間の1日を追いかけながら、その時からだでは何が起こっているのかを解明します。朝の目覚め、食事、歩くこと、午後の眠気にあくび、ストレス、相手の顔の認識や、惹かれあうメカニズム、などなど・・・何も意識していなくても、眠っている間も常に反応は起こっています。前書きにもありますが、読んだあと、体中を意識しすぎて何もできなくなることのないようにご注意ください。
(うめ)
和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=56146